「気のおけない人」の意味はと聞かれると「油断してはいけない人」と解釈する人は意外に多い。 否定の「ない」からそうゆう意味にとるのだろうが、これは間違いである。
本来「気をおく」には「気づかう」という意味があるので。「気がおけない」とは「気づかう必要がないの意味なのだ。
文化庁が平成18年度「国語に関する世論調査」で本来の意味である、「相手に気配りや遠慮をしなくてよいこと」で使う人が42%、間違った意味「相手に気配りや遠慮をしなくてはならないこと」で使う人が「48%」あったそうです。
昨日は気のおけない人ばかりの新年会があった。実に楽しい。酒の上の話に不安が無い。会社員時代随分宴会時の酒の上での話に冷や飯の仕打ちを受けて来た者としては格別だ。
今日は「無礼講だなんでも話せ!」と笑顔で親分気取りの上司の言葉に騙されていかに多くの冷や飯を食って来たことか。
酒を飲むほどに酔うほどに自然と口からこぼれた不満に突然怒り出す上司。
「いいか、そんな言葉は二度と聞きたくない」「覚悟しておれ!」と罵声を浴びせられた事も数多い。
会社の上司というものは決して「気を許してはいけない」ものだ。
人事上ずいぶん損をしてきたと思っている。酒を飲むとついつい本心がでてしまう。
昨日の酒の席は「気のおけない人」の会だった。会社では無い。給与に響く権力者は誰もいない。同じ立場の仲間ばかり。なんでも話しても笑い飛ばせる。
1年に3度も骨折してぐーのネも出ない人の話。ギャンブルに溺れて「依存症」を訴える人。俺も経験者だあといかにして脱出したかを話す人。
普段疑問に思っている人のルーツ。羽振りが良さそうで実はそうでもないという話。
実に面白い。手酌して次から次と勝手に飲み食い。後は割り勘。あっという間の2時間半だった。タクシー帰りの人、体があたたかいうちに帰れる人は一緒に歩いて解散した。
地域での話、宴席は上下関係が無い。「気づかう必要が無い」「遠慮しなくて良い」だから続く関係だ。