9月の連休、シルバーウィーク明けにたまたま名古屋出張が入っていたので
実家に帰省していた
写真はJR神戸線須磨駅のホーム、幹線にありながらこれだけ海に近い駅はそうあるものではなく
珍しいので早速スマホから姫さまにメールした
もともと連休前半に帰省すべく予定していたのだが、出張とのかねあいで後半になってしまった
実家に帰ったのは母親の調子がよくないから
すでに後期高齢者となって足元がおぼつかず、週2回のデイケア以外は引きこもっていると云い
電話をかけても出てくる話は自分を卑下することばかり
「もう、あかんわ。いやになるわ。」と云い、ときには若くして亡くなった亡夫をうらやましがる
実家には実兄がいて面倒を見てくれており、今になって頭が下がる思いもあって帰省することにした
当日は、新幹線で新神戸、三宮で昼食をとり長田区にある父親の墓参りをしてから実家に帰った
母親は玄関まで出てくるのも難儀な様子で、なかなか鍵を開けてくれない
こんな些細なことでも調子の悪さが見えてしまい、結局夕方まで母親が横たわるベッドの側にいた
夕方、食事の買出しに出かけて帰宅すると、母親の腕が腫れている
雨戸を閉めようとして転んだという
つい、先日も手すりの間から庭に落ちたばかりだというのに、また、自分が側にいながら
怪我をさせてしまい、申し訳ない気持ちで切なくなってしまった
その食事も、介護関係で宅配してもらっていると聞いたのは実兄が帰宅してから
自分は事情を知らず、母親に聞いた話とは違っていても気づかなかった
食事は玄関脇に置いたままになっていた
翌日、ヘルパーの方が来てくれている間に少し散歩に出たものの、それ以外はずっと
母親の側にいた
自分がいても役には立たず、連休にもかかわらず早朝から仕事に行く実兄が
自由に風呂に入れない母親の体を拭きあげるのを見ているだけだ
昼間、たんすから昔の写真を引き出しては母親といっしょに見ていた
久しぶりに父親の姿を見た
小柄で、何度かの手術によってずっと痩せていた
自分とはほとんど似ていないのだが、よこにピンと張り出した「耳」と外側に曲がった小指だけは
小さい頃に父親といっしょだと教えてもらったままだ
久々の帰省で、友人に声をかけて旧交を温めようかとも思ったが、母親の実情を見てなにもできなくなった
いずれ母親も亡くなってしまい、実家に帰ることもなくなってしまうのか
来てもいない将来のことを考えながら、翌日には仕事にもどった