My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

真空管差動ラインアンプの見直し。~定電流素子~

2021-10-03 13:14:48 | 真空管プリアンプ

差動ラインアンプが完成して2、3日聴きましたが、従来とは違う音で、聴いていて疲れます。音楽に引き込まれません。

歪っぽくて高域がザラザラで全体に薄っぺらい音。不自然さを感じます。現状では満足出来ません。

石アンプに逆戻りしたような感じです。と言うか石アンプよりも悪いかも?。これでは真空管の意味がありません。

且つ、ボリュームを絞った状態でもホワイトノイズ(高域のサァーと言う音)が大きい。

 

この原因は何かと考えました。

前回やり残した事、それは定電流回路。ここを疑いました。

この回路にIC「LM334Z」を使用したのですが、これを虎の子のFET「2SK43(SONY)」Idss=8mA選別品に交換してみました。

やっぱり此処でした! これが犯人でした!。

ホワイトノイズは皆無になりました。

そして音質は、今迄聴き馴れた落ち着いた音になりました。艶やかで潤いが有り濃厚です。円やかで聴いていて疲れません。

一旦悩みは解決しましたので、負荷線を描きながらB電源電圧の再調整を行いました。

 

良い感じですね~、ダイアナ・クラールのボーカルがセンターから静かにフワッと浮き上がってきます。音楽に引き込まれ、いつまでも聴いて居たくなる音です。

 

「LM334Z」のアプリケーションを見るとオーディオ用では無いですね。

ぺるけさんがわざわざ2SK30Aを3パラにしている理由も、電流値を稼ぐためだけではなく、インピーダンスを下げて音質的にも考慮しているのではと思えてきました。但しノイズは3倍?

私が使用した『2SK43』は2SK30Aや2SK170よりもボディがひと回り大きく、ランクにも依りますが1本でIdss10mA位も可能です。写真右側の上下。

 

真空管回路には、ディスクリート素子ならまだしも、集積回路は避けた方が良さそうです。

今回、良い勉強になりました。諦めず探求した甲斐がありました。

FETは真空管に近い音だと、どこかで読んだ事もあります。他の型番の物に替えても音が変化しそうです。

機会があれば試してみたいのですが、良質のFET自体が市場で枯渇状態です。中国製の偽物も有るそうですし。。。

 

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする