５月 ２日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　鉄線花・クレマチス＜園芸品種＞・てつせんかづら


　　　　　　　　　　鉄線花はもともと中国に自生している野草を指し、白または紫の6弁花。
　　　　　　　　　　一方で、日本に自生している野草はカザグルマと呼ばれ、花弁は8枚です。
　　　　　　　　　「クレマチス」というのは、これらの品種を園芸用の草花に海外で品種改良したものを指します。


　　　　　　一葉の路地一輪の鉄線花　　　　　　　　　　　　　栗田やすし


　　　　　てつせん花新聞記者の賜ひたる　　　　　　　　　　細見綾子


　　　　　垣越して風ともみあふ鉄線花　　　　　　　　　　　清水弓月


　　　　　晴れてほ空の重たく鉄線花　　　　　　　　　　　　山　たけし


　　　　　鉄線花藍工房の垣のぼる　　　　　　　　　　　　　伊藤範子


　　　　　鉄線の花幾鉢も寡婦の家　　　　　　　　　　　　　武藤光晴


　　　　　むらさきの鉄線光悦垣のぼる　　　　　　　　　　　森　靖子


　　　　　牧水の遺愛徳利や鉄線花　　　　　　　　　　　　　上田博子


　　　　　大八の輪に鉄線のからみ咲く　　　　　　　　　　　山下　護


　　　　　嵐去り鉄線の花野放図に　　　　　　　　　　　　　高橋幸子


　　　　　いつ見てもどこか揺れをり鉄線花　　　　　　　　　近藤文子



　　　　　　　　　　



　　　　　　鉄線を活けて山風畳摶つ　　　　　　　　　　　　　林　翔


　　　　　鉄線花うづ巻く蕊をのこしけり　　　　　　　　　　正木ゆう子


　　　　　クレマチスてふ洋花のこれの白　　　　　　　　　　石塚友二


　　　　　挫折後の藍あざやかなクレマチス　　　　　　　　　佐藤鬼房


　　　　　木洩れ日に白惜しまずよ鉄線花　　　　　　　　　　石田あき子


　　　　　甲冑はこんこん眠るクレマチス　　　　　　　　　　宮澤山彦