日脚伸ぶ < 季=晩冬 >
年も明けて、少しずつ日が長くなること。一月も終わりの頃になると、日が長くなったなあという感慨に
とらわれることがある。冬木の芽もしだいにふくらみ、春が近いことを感じる。
子が居りて花欲し日脚僅か伸ぶ 細見綾子
自転車の弾く小石や日脚伸ぶ 河原地英武
網を干す島の小道や日脚伸ぶ 森垣一成
酢の蔵の小さき天窓日脚伸ぶ 伊藤範子
日脚伸ぶ牛舎に大き猫車 武藤光晴
舎利塔の影淡々と日脚伸ぶ 小田智子
ひと〆の海苔の軽ろさや日脚伸ぶ 鈴木真砂女
日脚伸ぶ卓に就職情報誌 山本ふく子
ここにまた吾子の鉛筆日脚伸ぶ 中村汀女
すわりても立ちても日脚伸びにけり 久保田万太郎
日脚伸ぶ殊に港の浜通り 松本たかし
かくれんぼ隠れ上手に日脚伸ぶ 丸野 紀子
サイトから一部資料・写真お借りしています
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