「歯の手入れをしっかり行う」その1
皆様
日々の生活の中で
殆どの方が
毎日、歯ブラシをされていると思います。
この「歯ブラシ」ってヤツが曲者でして
特に
「電動歯ブラシ」
使い方を間違えやすい道具です。
朝起きて
ボンヤリしながら電動歯ブラシを
口に入れますよね。
歯磨き粉の中に含まれる
発泡剤で
口中泡だらけになっている間に
研磨剤で
エナメル質が少しづつ削れていきます。
凹凸のある複雑な形状の歯牙の汚れを
落とすのはそんなに簡単な事ではありません。
電動歯ブラシの弱点の一つに
「歯の表面に当たっているブラシの感触が
指に伝わり難い。」
というのがあります。
電動歯ブラシが
どんなに軽くなっても
どんなにヘッドが小さくなっても
コレばかりは解決出来ません。
電動歯ブラシの正しい使い方は
以下の通りだと思います。
1.鏡で歯を見ながら(一番大切)
2.1本の歯を磨く時間を決める
3.一筆書きの様に動かして
行ったり来たりしない。
4.歯と歯の間、朴と歯茎の境目は
ヘッドを斜めに使い、うまく当てる。
5.研磨剤の入ってない歯磨き粉を使う。
「夜はキチンと寝る。」
身体の健康を考えますと
当たり前のこと。
ですが、この当たり前が
なかなか出来ないんですね。
具体的に夜更かしの何が歯にいけないのか?
まず
口の中に液体や個体が入ってくる。
唾液のPHを変化させ
再石灰化を妨げる。
食物残渣をタップリ蓄える
(食物残渣の何がいけないのかは
ググってみて下さい。)
身体のリセットが出来ない
などなど。
睡眠時間を7時間とっても
明け方から昼まで寝たのでは良くありません。
話は少しずれますが
感染根管治療という治療があります。
(意味はググってみて下さい。)
一見、睡眠とは無関係に思えますが
中々治療の終わらない患者さんに話を聞くと
殆どの方が夜型です。
後は
激しい運動をしている方。
週に4〜5日、筋トレとか
トララン
フルマラソンとか。
身体を再生する体力を
使い切ってしまうのかもしれません。
治療してもしても
痛みが引かず
中々ゴールが見えない事が多いです。
虫歯って病気なんですよ。
風邪引いた時は、体を休ませますのね。
夜更かししませんよね。
しつこい様ですが
「歯は身体の一部」
「食事の時間を守る」
エナメル質って口の中で呼吸をしています。
歯の表面のエナメル質は
唾液の中に溶け出し
そして
再び歯の表面に戻ってきます。
「再石灰化」
キシリトールガムのCMで言ってますね。
食事をして時間が経つと
再石灰化が起こります
が!
そのタイミングを失うと
どうなりますか?
溶け出したエナメル質の帰る場所が無くなり
虫歯菌の出す酸に対抗するような
硬い壁が無くなります。
このタイムングで
甘ーい飲み物を飲んでいたら、、、最悪。
分かりますでしょ。
食事の時間をきちんと開けて
再石灰化のチャンスを捉えないと
勿体ないですね。
食事の歯ブラシができない時
クチュクチュク嗽を強めにしてもらえれば
かなり効果が有ります。
唾液のPHも大切。
「エナメル質を溶かす物は口の中に入れない」
例えば
スポーツ用ドリンク
アク○リアス、ポカリ○スウェットなど
コレは、昔から歯医者が言い続けています。
夏休みの部活
運動してタップリ汗かいて
水分補給、ミネラル補給でゴクゴク。
夏休みが終わった頃
子供達の歯はボロボロ
それに気づくのは、もっと後なので
タチが悪い。
基本的に糖分を液体で取るのは危険です。
甘いコーヒー、紅茶などなど
歯のエナメル質を失わない方々
そんなのあるのか?
あります!
「エナメル質が溶けにくい環境を作る事」
この一つに尽きます。
具体的には
「エナメル質を溶かすようなものは口の中に入
れない。」
「食事の時間を守る。」
「夜はキチンと寝る。」
「歯の手入れをしっかり行う。」
「年に2〜3回は歯医者で歯石を除去。」
簡単なようでコレが難しい。
「歯は再生されない」
だから
虫歯になって穴が空いたら
削って人工の材料で埋める。
歯形をとって
技工士の作った人工の歯をセメントで合着する。
歯軋りで擦り減ったら
基本的にはそのまま放置。
歳をとりながら
少しづつ
自分の身体の一部を失い
人工の材料が口の中で増えていきます。
そして
作り替えて行くうちに
いつの日か、、、歯を失います。
何が言いたいのかというと
「エナメル質を失わない事がとても大切!」
歯を失う原因はまだまだ有りますが
まずは、ココが第一。
「虫歯を作らない」
「エナメル質を擦り減らさない」
では、どうすれば虫歯にならないのか?
人の体の中で
「歯」
とても個性的な存在です。
体の中でその他に硬い組織は
「骨」
「爪」
が有りますが
二つとも再生されます。
骨折しても固定しておけば
新しい骨が出来て来ます。
爪は折られても切ってものびてきます。
逆に、定期的に切らないと
生活に支障をきたします。
ですけど
歯って、、、残念。
乳歯から永久歯に一回だけ生え変わりますが
その後は有りません。
エナメル質は
すり減ったらそのまま
歯が折れたら殆ど抜きます。
ココなんですね。
大切なのは。
おはようございます。
1月に入り
緊急事態宣言発令
そして
大寒波もやって来ました。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
私はソオちゃんと動物病院
慢性鼻炎の検診です。
さてさて
「人は何故歯を失うのか」
学会発表でもなく
論文でもなく
私個人が30年近く池袋で開業し
日々の診療の中で感じた内容を
思いつくままに書いていきます。
子供の頃から歯が丈夫で虫歯知らずの
方々でも
「中高年」
そう呼ばれるも年頃になりますと
少しづつ
少しづつ
歯を失います。
高血圧や糖尿病
もしくは
その他の循環器系の疾患など
年齢と共に身近な存在になる頃です。
歯も肉体の一部なんですね。
若い頃は階段を2段あかしで駆け上がれましたが
年齢と共に筋力が落ちてきますのね。
でも
食の好みはあまり変わりません。
この辺に歯を失う原因の一つがあると思います。
つづく
2021年
あけましておめでとうございます。
(ソオちゃん、リハビリ用のゴムチューブ
が大好き。)
晴天の正月
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
そして、どのような初夢を見ましたか。
私は
「大学受験の夢」
随分と久しぶりに見ました。
当時は「共通一次試験」と呼ばれていました。
試験会場で椅子に座ってから
「アレッ、暫く英語も物理も勉強してない!」
「社会は何選択したっけ?」
「筆箱は?」
夢の中で、物凄く慌てるわけですよ。
暫く椅子に座ってから
夢の中で、コレが夢だと気づいて
自分で自分を落ち着かせるんですね。
「大丈夫、大丈夫。
自分の歳を思い出せ
遥か昔にテスト終わってるから」
そのまま朝まで安心して寝ました。
正月に怖い夢を見ました。
さて
「なんで、人は歯を失うのか?」
歯医者の永遠のテーマですが、
私なりの考えを少し書いてみます。
一般的には
虫歯
歯周病
なんでしょうが
意外と
「噛み締め」「歯軋り」も多いです。
あと、歯医者が早めに抜歯する。
こう書くと
「悪い歯医者だ」
みたいな印象を与えますが
一概には、そうとは言えません。
ある程度歯周病が進行していくと
歯周病学での抜歯の基準があります。
その事を患者さんに説明しても
なかなか納得してもらえません。
「抜け落ちるまでそのままで。」
よく言われます。
ですけど、抜け落ちるまで待っていると
その後の治療が大変なんです。
骨が無くなって
凸凹しているので。
抜歯した後は
入れ歯
ブリッジ
インプラント
の三つの治療法があります。
それぞれの症例に合わせて
治療法が決まりますが
ここで
「早めに抜歯する」
が、キーワードになって来ます。
長くなりましたので
今回はこの辺で。
続きは早めにアップします。
それでは、皆さま
良いお年をお迎えください。