踊る小児科医のblog

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『風林火山』軍師・山本勘助

2006年09月06日 | ART / CULTURE
先週の学会からの帰りに、東京駅で購入した『風林火山』(井上靖)を読み終えました。来年の大河ドラマの原作だとのことで、由布姫の配役に賛否両論がわき起こるなどの話題もあるようですが、軍師山本勘助についてもこの小説を読んだ以上の知識はなく、ネットで調べて少し理解を深めているところです。

小説自体は、「坂の上の雲」のように史実の検証などが随所に挿入されときに作者自身の声も登場する司馬遼太郎の歴史物などを読み慣れたあとだとやや食い足りなさが残りますが、逆に言えば、ちゃんと小説化されていて主人公たちが動き回っているとも言えます。食い足りないと感じるのは、勘助と勝頼との関係、他の重臣・軍師との関係などを、ある程度史実を元にしながらも、もう少し書き込んで際だたせてくれればという読後感からですが、そのお陰で1冊に読みやすくまとまっているのだから文句も言えないし、言っても作者は既に亡くなっているわけで。。(そのあたりは大河の脚本家に期待したいところですが、今回の「功名が辻」のように入れ込みすぎるのも見ていて白けるばかりで…)

ちなみに、前回の中井貴一が主役を演じた「武田信玄」は、なんと1988年、今から18年も前のことだったのですね(その前年が独眼竜正宗)。その時の山本勘助は西田敏行。原作の新田次郎『武田信玄』も読んだはずですが殆ど覚えていないし引っ越しを繰り返しているうちに本も残っていません。(お正月にでも読み直してみたい)

西田俊行は花神(1977年)で山県狂介(有朋)、おんな太閤記(1981年)で豊臣秀吉、葵徳川三代(2000年)で徳川秀忠、功名が辻(2006年)で徳川家康と大河ドラマで主要な役を演じ続けていますが、頻繁に違う役で登場するからイメージが違って見る方が困ります。更に調べていくと、山河燃ゆ(1984年)で天羽忠、翔ぶが如く(1990年)で西郷隆盛、八代将軍吉宗(1995年)で徳川吉宗、武蔵MUSASHI(2003年)の内山半兵衛なども演じていますが、見ていなかったか記憶にありません。しかし、最初に大河に出演したのが新・平家物語(1972年)だということには驚かされますが、北条義時って誰だっけ?(→政子の弟でのちに第二代執権)
山本勘助の話から道がそれました。