熊本熊的日常

日常生活についての雑記

正常化なのか

2010年06月12日 | Weblog
落語のチケットを入手するのが大変な時期があったが、もう落ち着いたようだ。今日は関内ホールでの落語会に出かけてきたが、客の入りは低調。1階席が6割程度の消席率で2階席はほぼ空に近い状況だった。今日の出演者と関内という場所を考えれば、意外なほど地味な会となった。

しかし、私が落語を聴き始めた頃はこんな感じだった。寄席などに出かけても、新宿末広あたりは閑散としていて、そうしたなかで聴くのが、また好きだった。それが、「落語ブーム」と呼ばれる時代になり、ちょっとテレビでの露出が多かったり、世間で評判になったりした噺家の独演会ともなると、チケットの入手が困難なほどになった。それが、昨年後半あたりから、チケットの抽選に外れるということが顕著に少なくなってきた。これは別に景気が悪い所為ではないだろう。

今日の落語会もそうなのだが、前のほうの席が歯抜けのように空いていることがある。これは席自体は売れているが、何らかの事情で購入者が現れなかったということだ。落語会の観客は平均的に高齢者が多いので、今日のような暑い日は外出を控える、あるいは控えざるを得ない状況に陥っている、ということなのかもしれない。もったいないことではあるが、健康第一というのは合理的な判断だろう。

さて、関内という場所だが、私は好きだ。今住んでいるところから鉄道で1時間ほどかかるのだが、これくらいなら十分行動圏内である。開演前に時間に余裕を持って出かけ、vis vivaでエスプレッソをいただく。ここのエスプレッソは抽出されるなかのおいしいところだけを選りすぐって客に出すので、デミタスカップの底に舐めるほどしか入っていない。それでも、まるでチョコレートのような風味さえ感じられる本場以上のエスプレッソを味わうことができるのは、自分が知る限りこの店しかない。おいしいカフェがあるというのは、自分のなかではその土地に対する印象を大いに良くする要素である。

元犬 柳家花いち
権助提灯 柳家花緑
(仲入り)
天災 立川談笑
御神酒徳利 柳亭市馬

開演 13:30
閉演 16:00