半導体に象徴される電子部品類が時代を追うごとに小さくなって、電気製品も小型化軽量化がとどまるところを知らないかのようだ。小さく軽くなって便利なことも多いのだが、かつては肉眼で観察することのできる部品で構成されていたものがマイクロだとかナノだとかという想像もつかないサイズになると、不具合が生じたときに修理をするということができなくなる。殆どの場合、それが利用者の不注意によるものではなく、機材そのものに由来するなら、製品丸ごと交換ということで対応がなされているし、取り外しのできるものは当然にその部材の交換が行われる。個人的には、パソコンのバッテリーがリコールされたことがある。また、先日引退させた携帯電話は購入時のものの初期不良で丸ごと交換されたものだ。新品になるというのは喜ぶべきことなのかもしれないが、問題解決の方法として交換以外に選択肢が無い、というのは要するに使い捨てということだ。電気製品の宣伝には今や当たり前のように「エコ」だの「節電」だのという文句が踊るが、修理不能使い捨て当然というようなものについて消費電力だけを取り出して云々するという姿勢がこの社会の何事かを雄弁に語っているような気がする。
ところで、このブログを書くのにも利用しているPCは昨年7月下旬に購入したMacBookだが、今年の5月に続いて今朝、ACアダプターからの通電ができなくなった。前回はコンセントやPCとのコネクタを付けたり外したりしているうちに回復できたのだが、今朝はそういう基本動作を一通り試しても回復できなかった。PC自体はバッテリーで駆動できているので、アップルのサイトからトラブルの状況を連絡した上で、ひとまず出勤し、昼休みにサポートへ電話をした。こちらのPCの状況はサポートサイトのなかのFAQの最初のほうに書かれていたので、比較的発生頻度の高いトラブルなのだろうが、そのトラブルシューティングの画面に飛ぶといきなりコールセンターの番号が出てくるので、あるいは持ち込み修理になる可能性もあるのかと覚悟はしていた。
電話をかけてみると、簡潔かつ明快な対応方法の説明があり、それでもだめなら持ち込みとのこと。以前、別件で機材を店舗に持ち込んで解決してもらった問題もあったが、過去にアップルのサポートで不満を感じたことがない。結果として20年近く前にLC575を購入して以来、途中IBMのThink Padを数年使った以外は、自分のメインの位置をこの会社の製品が占めている。
それでPCだが、持ち込み修理に出すことなく問題は解決した。