熊本熊的日常

日常生活についての雑記

多体問題

2012年08月29日 | Weblog

確か同じ題で以前にも書いたような気もするが、内容は全く違うことだ。昨日、職場でリストラと「異例の」人事異動があった。2人退職勧奨を受け、それとは別に自分の上司が異動することになった。異動は昨日の発令で今日先方へ着任という慌ただしさだ。「リストラ」と書いたが、来週月曜に後任が4人入社するそうなので純増だ。いろいろなことがあるものだ。

今の職場はずいぶん前からあれこれいろいろあって、担当役員や管理職のなかには精神を病んでしまう人も何人かおられるとのこと。どうしてそういうことになるのか、傍観者の立場で眺めているとなんとなくわかるのだが、そういうエトセトラを教えてくれた隣の席の人がうまいことを言っていた。小さな水槽のなかで種類の違う魚を飼うようなもの、なのだそうだ。熱帯魚などの飼育経験がある方ならすぐにおわかりになるだろうが、水槽の中に安定的な生態系と魚社会を形成するのは容易なことではない。なによりも水を安定させるのがたいへんだし、魚の組み合わせにも飼う側の経験と知識が必要だ。魚はもちろん1種類だけなら、個体間の問題は皆無ではないが、比較的容易に水槽が落ち着く。2種類でも、その相性というものはある程度知られていることなので、選択を誤らなければなんとかなりそうだ。問題はそれ以上の種類を飼う場合だ。水族館にあるような、棲み分けができるくらいの大きな水槽を準備できるならよいのだが、そうではないと至難というより不可能に近い。これも所謂「多体問題」と言えるのではないか。私のような下々は水槽の中には入れないので、そのなかで右往左往する高級魚を眺めているだけなのだが、右往左往しているほうは相当なストレスを感じているはずなのだ。解のない世界で解を求め、あるのかないのかよくわからない未来を想う。なるほど、精神を病むのも無理はない。ちなみに、今回の解雇も異動も精神の問題とはとりあえず関係のないことのようだ。