久しぶりに陶芸に出かける。自分の仕事の都合に教室の盆休みが続いて3週空いてしまった。工程としては、徳利を挽いた後の乾燥なので、ちょうどよいのだが、他の仕掛かりもあるし、何より自分が土に触る機会を持てなかったことで多少の欲求不満は溜まっていたかもしれない。今日は夜が待ち遠しかった。何かが「好き」と言うときの感覚は、こういうものなのだろう。理屈ではないのである。4月に新しい仕事に就いて以来、時間のやり繰りで多少難儀はしているが、そういう制約があってこその工夫や創意も生まれるかもしれない。事に当たって目先のことを口実にして手間隙を惜しみ、そのままでは現実生活に厄介の種となるかもしれない自分の気持ちに素直に従うことを回避するというのは、もう止めないといけないと思っている。思い返してみれば、好きな事をずっと続けたという経験が無い。人生最後の自分に対する大きな課題のつもりで自分の「好き」を追い続けてみたい。