自己満足日記

クラキンのささやかな道楽三昧  2009年3月14日開設

プラモデルの塗装のお話し

2011年12月27日 21時37分01秒 | プラモデルのお話

これから本格的にプラモデル作りを始めようと考えていらっしゃる方のためのお話の第2弾です。

プラモデルを作り始めると、当然「色を塗る」=塗装ということにブチ当たります。

色を塗らずに素組するだけでもある程度は楽しめますが、やはり味気ないですし、プラモデルの楽しみの半分以上は塗装にあると思います。

その塗装には「筆塗り」「吹付け(エアブラシ)」の2通りの方法があります。

これは本物でも同じです。 

・工場で吹付塗装される部分(迷彩、国籍マークやシルアルナンバーなど)、現代の車や旅客機も100%これです。

・基地などで整備員が缶スプレーやエアガンで塗装する場合(戦地に合わせた特殊な迷彩、部隊マークやインベイジョンストライプなどがこの典型です)、

・基地で乗組員や整備兵が刷毛や筆で描く場合(ノーズアートや撃墜マークの殆どがこのケース)など様々です。

ではプラモデルの世界では筆塗りとエアブラシはどう使い分けられているかと言いますと、これはもう、「好み」「制作環境」「作るもの」でほとんど決まってしまいます。

筆塗りの良さは、

・エアブラシ、塗装ブースなどの設備が要らず、塗料・筆・パレットさえあればできる。(専用の部屋などの環境は不要)

・マスキングの面倒さが半減される。

という「手軽さ」

・筆のタッチ次第で塗装表現がコントロールできる(但し熟練が必要)

という「自由度」にあると思います。

一日、10~20分の時間が取れれば製作を進行できるというのも大きな魅力です。

逆に筆塗りのデメリットは、

・筆塗りで綺麗に仕上げるためにはかなりの熟練が必要

・相当熟練したとしてもカーモデルやエアライン機(旅客機)のようなツヤツヤ、ピカピカの仕上げは吹付には敵わない。(・・というより不可能と言った方が良いかも知れません)

ということです。

対する吹付け(エアブラシ)の良さは、

・塗膜が薄く、ムラなく均一に綺麗に仕上がる

・工夫と腕次第で筆塗りに劣らない表現も可能、特に「ボカシ」はエアブラシの独壇場です。

・基本的に本物と同じ塗装方法

・エアブラシさえ使いこなせれば手先の熟練はそれほど必要ではない

対するデメリットは、

・塗料の飛散と臭い、ガスの排出のための塗装ブースなどの設備、場合によっては・マスク、ゴグルなどの健康、安全対策も必要

・当然のことながらエアブラシ、エアコンプレッサー等の道具への投資

・マスキングの手間は筆塗りの比ではない

・色を変える都度、エアブラシを洗浄するという手間とコスト

・すべてを「吹付け」ではできないので、結局筆塗りの準備も必要(塗料も筆塗り用とエアブラシ用に希釈したものと2種類用意しなければならないことも多い。)

要するに、それなりの「環境」「投資」、「ある程度まとまった時間」が必要になります。

じゃぁ、結局はどちらを選べばよいのか? 

カーモデルやエアライン物を作る・・・というなら、選択の余地なく「吹付け」です。

それも缶スプレーではなく、エアブラシをお勧めします。

ミリタリー物を作るのなら、まずは筆塗りで2~3作られてみてはいかがでしょうか。

その結果、「これはいける」となれば筆塗り続行です。

筆塗りが上手くいかないとか、不満が残るなら「吹付け」に挑戦してみると良いと思います。

また、吹付けに挑戦される際には、自分が以下の条件をある程度満たせるかどうかも事前に確認された方が良いと思います。

・塗装ブースやエアブラシなどの設備投資ができる、また、スペースも確保できる

・プラモデル制作のためのある程度まとまった時間が確保できる(週末には集中して製作可能など)

対して、以下のような方は筆塗りを熟練する道を選ばれた方が良いかと思います。

・エアブラシような環境準備や投資はできない

・一日10分でも20分でも良いから小まめに製作を進めたい

・筆塗りである程度綺麗に仕上げる自信がある

・本物っぽい綺麗さよりも、手先から出る「味」、「作風」を表現したい

因みに、私は完全にエアブラシ派で、筆塗りは細かなパーツの塗り分けだけです。

理由は、筆塗りで上手く仕上げる自信も無いからです。

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