自己満足日記

クラキンのささやかな道楽三昧  2009年3月14日開設

初詣

2012年01月08日 06時03分39秒 | 季節の日記

今年も恒例の初詣に行って参りました。

1/1はお馴染みの調布市深大寺へ。

朝9時頃、家族全員を乗せて車で自宅を出発、渋滞、大混雑覚悟だったんですが、拍子抜けするくらい空いていました。

駐車場はすんなり入れましたし、お寺の境内へもスイスイ入れ、朱印やお守りの購入もスイスイでした。

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お参りを済ませた後、名物の深大寺そばを食べるのも待ち時間ゼロのスイスイ。

思いますに、大晦日からの初詣客が引き揚げ、1/1の初詣客が本格的に押し寄せる、丁度谷間だったのかなぁ・・・という感じです。

1/1の9~11時が狙い目・・・ってことでしょうか。 

ゆったりとした初詣ができて良かったです。  来年もこの時間帯を狙いましょう。

1/2は自宅でのんびりと過ごし、1/3は日野市高幡不動へ初詣。 ここは今年で2度目で、 近藤勇や土方歳三のゆかりのお寺です。

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こちらも、すんなり行けはしましたが、もの凄い人出でした。

特に境内の出店が多すぎて、参道が狭くなり、ちょっと危険を感じるような、まともに歩けない状況でした。(お寺の姿勢にちょっと疑問を感じます)

何とか朱印をいただき、昨年買ったうちわを奉納して帰ってきました。

ここは来年から初詣は避けます。

・・・というようなわけで、今年も無事初詣が終了です。

家族全員の健康と安全を祈願してきました。

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迷彩塗装の塗り分け

2012年01月07日 07時23分00秒 | プラモデルのお話

これから本格的にプラモデル作りを始めようと考えていらっしゃる方のためのお話の第8弾です。

「素組み」を前提とした基本編は今回が最終回になります。

最終回は迷彩塗装などの塗り分け部分の「ボカシ」についてです。

今回も私のメインである大戦中のエア物を想定して、お話を進めさせていただきます。

第二次大戦のドイツ空軍の上面のように直線でボカシの無い迷彩の場合はマスキングテープで区切っていけば良いだけですが、その他の殆どの迷彩や上下色の塗り分けは「ボカシ」が入っています。

この「ボカシ」には2種類あって、

ひとつは吹付け塗装によるボカシ。(殆どがこれです)

もうひとつは刷毛塗りによるボカシ。(大戦後半の日本機など、一部では前戦基地で整備兵やパイロット自身が現地の状況に適した迷彩を刷毛で塗った例があります)

これらの「ボカシ」をプラモデルの塗装で表現する方法についてです。

1.吹付によるボカシ

これは実物同様、エアブラシを使ったボカシですが、やり方は色々とあって、人それぞれのようですが、大きく分けると以下の方法になるようです。

・エアブラシのフリーハンドで迷彩を描く ・・・ これは相当エアブラシを熟練していないと無理で、私は未経験です。(いずれ挑戦しようとは思っていますが)

・型紙を少し浮かせて貼ってマスキングする方法。

・マスキングテープの端を少しめくりあげる方法。

・練り消しゴムを使用する方法

2、3番目の方法も経験済ですが、いろいろと欠点があって、「イマイチ」でしたが、4番目の方法は私には合っていて、今ではもっぱらこの方法です。

使用するのは練り消しゴムではなく、商品名「ブルタック」というものです。

http://www.blutack.jp/

Img_0546

私はホビーショップガネットさんのネット通販で手に入れました。

これは何度でも使いまわしができるので、400円ほどで十分な量が手に入ります。(多分、永遠に追加購入は不要と思います)

ご覧の通り、粘着性のあるゴム粘土という感じです。

これを、手のひら、指、空き瓶などの適当なもので転がしながら、適当な太さに伸ばしていきます。

Img_0547

この時の太さによって、ボケ足の長さがある程度決まります。 細くすればボケ足は短く、太くすればボケ足は長くなるというわけです。

このミミズのようなものを、迷彩や塗り分けのライン(予め鉛筆などで薄く下書きしておく)に沿って キットにくっつけていきます。

下の写真は1/48のP-40の迷彩の例です。

迷彩の1色目のタンを吹いた後、ブルタックを迷彩のラインに沿ってくっつけて、1色目のタンを残す部分をマスキングテープで覆います。

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この時にブルタックをキット表面に押し付ける力加減によっても「ボケ足」の長さを自由に調節できます。

また、どんな局面にもピッタリと貼っていける点もこの製品の良さです。

下の写真が上の写真の続きで、ダークアースを吹いた状態です。

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マスキングを剥がすとこんな感じです。

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結構細かい曲線まで表現できますが、ドイツやイタリア、日本軍のインクスポットやウロコのような細かい迷彩には無理です。

こういう迷彩は、型紙を使うか、エアブラシの練習を重ねた上で、エアブラシフリーハンドで描くかのどちらかです。

2.筆塗りによるボカシ

これは私はあまり上手くなくて、お恥ずかしい限りですが、

やり方はドライブラシ用の切り詰めた筆に塗料を付けて、ティッシュなどで少し枯れさせてから、キット表面を叩くように塗って縁をボカシていきます。

これは日本機やドイツ機の迷彩にも使える方法だと思います。 かなり細かい迷彩でも大丈夫です。 上手くやれば、いかにも前線基地で刷毛塗りしたような荒々しさが表現できます。

下の写真は1/72のB-17の迷彩塗装の例です。 こういう迷彩をイチイチマスキングする根気がなかったので、筆塗りにしました。(実物は多分前線基地での吹付だと思います)

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プラモデルの塗装とマーキングの基本手順

2012年01月06日 04時56分14秒 | プラモデルのお話

これから本格的にプラモデル作りを始めようと考えていらっしゃる方のためのお話の第7弾です。

今回は塗装とマーキングの基本的な手順についてです。

既にお話しました通り、エア物と艦船を中心としたお話であり、ラッカー系の吹付け塗装を前提としたお話になることをご了解ください。

※組み立て前のパーツの段階で洗浄を行い、離型剤は既に洗い流してあることが前提です。

1.パーツの仕上げ

パーツの表面のキズやヘコミを無くし、平滑で綺麗な下地を作ることが大切です。

特にメタリック塗装をする場合や艶ありのピッカピカ塗装をする場合は入念に仕上げる必要があります。

組み立て中についた手垢や手の脂分を落とすためにも、可能であれば、もう一度洗浄します。

そこまでやらないにしても、塗装するキットやパーツ全体の埃やヤスリの削りかす、コンパウンドのかすなどをブラシ等で入念に落とし、点検することは最低限必要です。

後で塗り分けが難しくなったり、吹付け塗料が上手く回らない(掛からない)ような場合を除いて、できるだけパーツを組み立ててから塗装に掛かった方が良いです。 その方が頑丈に綺麗に仕上がります。(塗装してから接着面の塗装を剥がしてしっかりと綺麗に接着するのは意外と難しいものです。)

例えばエアモデルの場合であればキャノピーなど取り付けてから塗装するのが良いです。

2.サフ吹き(正式にはサフェーサー)

「サフは使わない」という方もいらっしゃいますが、私の場合は必ず使います。

理由は、以下の2つです。

・塗装の食いつき、隠ぺい力共に断然良くなって、結果的に薄吹きで済む。

・細かいキズや隙間、段差が見つけやすくなる。  

この段階でキズや段差、埃の付着などが見つかった場合は、程度に応じて対処します。

サフはスプレー缶でも良いですが、経済性を考えるとクレオスの1500番のグレーサフをシンナーで薄めたものを使用しています。
銀塗装の場合はクレオス1500番のブラックサフを使う場合もあります。

サフをあまり厚く吹くとモールドが消えてしまう場合もあるので、あくまでも薄吹きでOKです。

もうひとつ大切なことを忘れていました。

エア物のキャノピーだけはサフを吹く前に、先に機内色を吹いておいて下さい。

そうしないとキャノピーのフレームの内側がサフのライトグレーになってしまいます。

3.シャドウ吹き

これは人によって様々ですが、私の場合、大戦中のエア物や艦船であれば、パネルライン(外板の継ぎ目)や凹凸の陰になる部分に黒、又はグレーの線をエアブラシで細吹きします。(これをシャドウと呼んでいます)

下の写真は1/72のB-17の例です。 上面は後で濃い色(オリーブドラブ)を吹くので黒、下面は薄い色(ライトグレー)を吹くので、濃いめのグレーを細吹きしています。

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4.小物の塗装

エア物で言えばコックピットやエンジン、足回り、プロペラなどのパーツです。

こういうパーツは細かい塗り分けが必要になる場合が多いので、メインの色を吹きつけてから、細かい部分の色を面相筆で塗り分けていきます。ここは筆塗りの世界です。

筆塗り用の塗料はエアブラシ用に薄めたものでは駄目なので、元々瓶入っている塗料の原液をリターダー(塗料の乾燥を遅らせる薄め液)で少しだけ薄めたものを使うと塗りやすいです。

塗装が終わった小物パーツは組み立てながら、墨入れやドライブラシで立体感を出していきます。

下の写真はドントレスのコックピットの例です。

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5.基本塗装

原則として、薄い色から順にマスキングをしながら、下地のシャドウが薄っすらと見えるくらいに吹いていきます。

先程のシャドウがどういう効果をもたらすかの例です。

下の写真はB-17の例です。 全体にオリーブドラブを吹いてから、パネルの内側だけ少し明るい色で吹く方法もありますが、シャドウを吹く方法の方がはるかに簡単です。

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1/48のドントレスの例ですが、このように濃い色でもそれなりに効果があります。

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基本塗装で注意しなければならないことがあります。

市販のラッカー系塗料には「艶あり」、「半艶」、「艶消し」の3種類があります。

これはつや消し剤(シッカロールのような微細な粒子)の含有量の差なんですが、ミリタリー系の色については殆どが半艶になっていて、この微粒子が入っています。

これが曲者なんです。

半艶で塗装した上に貼っても綺麗に馴染むデカールもありますが、中にはシルバリングを起こしてしまって馴染まない場合があります。 これはマークソフターを使っても解消されません。

下の写真がその例です。 主翼と胴体に貼られたデカールの周辺が白く浮いているのがお判りになると思います。 こうなってしまっては殆どリカバリー不能です。

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対策として私の場合は、極力、艶ありの原色塗料を調合して、塗装すべき色を作って吹くことにしています。

調合の難しい色の場合だけ「半艶」を限度に市販のカラーを使うようにしています。

デカールを貼る心配の無い部分以外は「つや消し」塗料は絶対に使いません。

一通りの塗装が終わったら、必要に応じて退色表現の吹付けを行います。

例えば、塗装色を少し明るくしたり暗くしたりして明度を調整したものや、もの凄く薄めたライトグレーを部分的に吹く・・・などです。

これは一概には言えません。 ケースバイケースです。

6.デカール貼り

塗装がすべて完了したらデカールを貼っていきます。

デカールを貼る部分にマークセッターを塗っておき、その上にデカールを乗せ、位置を決めたら、綿棒を「転がして」(絶対に擦らない!)で空気を抜きながら密着させて行きます。

大抵はこれでOKですが、なじみの悪い場合や、筋彫りが深い場合はマ-クソフターを塗って、乾燥するまで放置します。 マークソフターが乾くまでは絶対に触ってはいけません

ピトー管や機銃、アンテナ支柱、脚、プロペラなどの破損し易い突起物パーツは、デカール貼りが終わった後か、又は8.の工程が終わった後に取り付けると安全で良いと思います。

7.墨入れ

デカールが完全に乾燥したことを確かめてからエナメル塗料を極薄に薄めたもので墨入れを行います。

面相筆を使って、できるだけはみ出さないように筋彫りに沿って流し込んでいきます。

エナメル塗料が8割がた乾いたところで、エナメルシンナーを浸み込ませた綿棒(又はテッシュ)ではみ出したエナメル塗料をふき取っていきます。

エア物の場合はふき取った跡が自然な汚れに見えるようにするため、必ず前から後ろに向かってふき取ります。 艦船ものなら上から下です。

8.チッピングと汚し

これは好みの問題になりますが、デスクトップモデル風に綺麗に仕上げたいか、歴戦の疲れを表現したいかなどによって変わってきます。

これも必要に応じてチッピングや汚しの表現をします。

・チッピング

別名「ハゲチョロ」。 塗装が部分的に剥げて下地のアルミが出ている表現です。

面相筆で「それらしく」アルミやジュラルミンの色を挿していきます。

下の写真は1/72のB-17の例です。

外板の角の部分、エンジンカウルの縁、プロペラの回転方向のエッジなどです。 実物の写真を参考にして楽しんで下さい。

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・汚し

泥やオイル、排気ガス、錆などの汚れを表現します。

どこがどのように汚れているか、実物の写真で確かめながら、ご自分の想像も働かせて、タミヤのウェザリングマスターやエナメル塗料、色鉛筆などを上手く付かって 楽しみながらやってみて下さい。

下の写真は1/48のP-40Nですが、排気ガスと機銃の汚れを表現しました。

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9.全体の点検とタッチアップ

塗装の薄いところや剥げているとこと、はみ出しているところなどが無いかどうか、もう一度点検し、もし見つけたら面相筆などでタッチアップ塗装して補修します。

10.トップコート

アクリル系(水性)の半艶(又はつや消し)クリアを全体に吹いて、艶を整えます。

同時に全体を被膜で覆うことで、デカールや墨入れ、汚しを定着、保護する目的もあります。

11.マスキング剥がし、張り線張りなど

最後にキャノピーなどの、残っていたマスキングを剥がします。 ドキドキする瞬間です。

最後にアンテナ線や張り線を張って完成です。

お疲れ様でした。

写真を撮って、飾り棚に大切に仕舞いましょう。 

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プラモデルの組み立ての基本手順

2012年01月05日 05時23分10秒 | プラモデルのお話

これから本格的にプラモデル作りを始めようと考えていらっしゃる方のためのお話の第6です。

今回はプラモデルの組み立ての基本的な手順についてのお話です。

今回も素組みを前提にお話を進めます。

1.インストとパーツの確認

プラモデルを買ってきて、箱を開けて最初にやるべきことがこれです。 必要なものが全てちゃんと入っていて、パーツに不良がないかどうかの点検です。

・まず、インストを見て、何が入っていなければならないかを確認し、それらが揃っているかどうかを確認します。

・次にデカールの印刷不良、パーツの破損や整形不良などがないかどうかを確認します。

この段階で不足や不良を発見した場合はの対処方法

・輸入キットの場合

購入したショップへ相談するか、国内の代理店(例えばイタレリならタミヤ)へ掛け合います。良心的なショップで在庫があれば交換などの対応をしてくれる場合もありますが、代理店の対応共々あまり期待はできません。 英語の達者な方であれば直接メーカーへ交換や追加送付を請求することも可能かとは思いますが、安いキットであれば再購入した方が手っ取り早いでしょう。

・国産キットの場合

これは直接メーカーへ交換や追加を請求するのが一番です。 インストにこういう場合の連絡先などが書いてある場合もあるので、確認してみて下さい。 電話、インターネット、郵送のいずれかでの連絡になります。 1週間から1ケ月程度掛かってしまいますが、大抵は解決すると思います。(私は2度経験がありますが2度とも問題なく解決しました)

2.インストをよく見て、製作計画を立てる

ポイントは次の2点です。

・何を作るかを決める

大抵のキットが何種類かのデカールが付いていますし、何種類かの「型」を選べる「コンバーチブルキット」もあります。

デカール(国や部隊、航空会社、時代)や型によって使用するパーツが異なったり、製作手順が異なったりすることがあるので、最初に決めておくのが良いです。

・製作ストーリーを考える

インストとパーツを見比べながら製作手順や手を加えるべきところを考えます。 つまりキットを事前にできるだけ理解するということです。

これをやることによって後々の製作がスムーズにいきますし、難しそうな部分や「ここはちょっと手を加えた方が良さそうだな」という部分も見当がつきます。

また、大抵のキットはインスト通りに進めていけば良いのですが、中にはインスト通りの手順では非常に難しいことになってしまうような場合もあるので、そういうところに事前に気付くということもあります。

・必要な塗料を確保する

インストに書いてある塗装指示と自分の塗料の在庫をチェックして足りない塗料があれば購入しておきます。

3.実物の資料を集める

素組みが前提なので、この工程は必要ないかも知れません。
細かいディテールを調べるとか、考証をするというよりも、実物の雰囲気や汚れ具合、痛み具合、色の感じなどを確認する意味合いが大きいので、ネット上に出ている写真で十分だと思います。

資料本は高いですからね。

4.パーツの切り離し、整形、分別

インストを見ながら、各パーツをランナーから切り離すか、又はランナーにつけたまま個別に分離して、塗装する色別に分別します。

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パーツをランナーから切り離すか、又はランナーにつけたまま個別に分離するかの判断は、

・どちらが塗装しやすいか

・ランナーから切り離してもパーツ番号が判らくなって困ることがないかどうか

によって決めます。 

私の場合、具体的には以下の判断です。

小物パーツの場合、ランナーとパーツを結ぶゲートが塗装面にある場合は切り離し、接着面にある場合は切り離さない

似たようなパーツで左右、上下で微妙な違いがある場合は、パーツ自体にパーツ番号を書き込める場合だけ油性マジックで書き込んだ上で切り離します。

切り離し、分離が終わったパーツはバリ取り、ゲート処理、パーティングライン取りなどの整形を済ませます。

5.仮組と事前組み立て

パーツの整形、分別が完了したら、もう一度インストをよく見て、主要パーツの仮組みを行います。

例えば、飛行機であれば、機体を構成する主要パーツの合いを確認するために仮組みを行います。

これは後々の工程をスムーズに進めるための「必須の工程」です。
というのは、「胴体と主翼の合い」などの重要な部分に大きな「合いの悪さ」(パーツの狂い)がある場合、組み立て開始前に対策を考えて準備しておかないと、ある程度組み立てが進んでから気付いても手遅れや大変な苦労をする結果になるからです。

ハセガワ1/48の二式水戦の例で、少し詳しくお話します。

仮組みの結果、ハセガワにしては珍しく、主翼と胴体の合わせ目に1mm程度の巨大な隙間ができることが判りました。

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原因は単純で、胴体パーツの幅と、主翼側の胴体用の幅が合っていないからです。

この隙間を後でパテ等で埋めるのは大変な作業になります。
また、主翼とエンジンカウルの間の段差の補正も厄介な作業になります。
ここは是非とも組み立て前に対策を講じておく必要があります。

この場合の対策は2案考えられます。

第1案
左右一体の主翼下面のパーツを真ん中で切り離して、1mm程度幅を詰めて再結合するという方法です。
この方法を採った場合、メインフロートとの接合部分が合わなくなるという大きな問題が生じます。

第2案
胴体パーツの左右接合の際に下側部分に1mm厚のプラ板を挟んで、主翼との接合部分の幅を広げるという方法です。
この方法を試してみた所、写真の通りほぼピッタリと合うようになります。
エンジンカウルとの合いが悪くなる心配がありましたが、これは大丈夫そうです。
従って、この場合は第2案を採用するということです。

※勿論、実機の寸法と比べてどうかとか、第2案を採用することで実機のシルエットと乖離しないかなどの検証が必要なのでしょうけれど、「キットを完成させる」ことを第一目的とする私としては安全確実で、大きくシルエットを損なわないであろう方法を採用することにします。

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・塗装前に組み立てた方が良いパーツは組み立てて(接着して)しまう

プラスチックのパーツは塗装した後で接着するためには、接着面の塗装を剥がさなければなりませんし、塗装した後のパーツを綺麗に、頑丈に接着するのは結構難しいのです。

従って、後々の塗装工程(塗り分けやマスキング、吹付け届くかどうかなど)を考えて、先に組み立てても支障がないと判断できれば、できるだけ組み立ててしまった方がよいです。

例えば、エンジンブロックの前後、左右の貼り合わせ、エア物の機体内部の隔壁と床の接合などです。

・主なパーツの仮組

これをやることで、インスト通りの手順で支障なく組み立てや塗装ができるかということと、パーツの合いの悪いところ=調整が必要な個所とその方法が事前に確認できます。

6.パーツの洗浄

ここまでの工程でヤスリの削りカス、手垢、手脂などでパーツはかなり汚れています。

またプラモデルはメーカーの製造工程で金型からプラスチックを取り出しやすくするために「離型剤」という油脂のようなものを使っており、キットのプラパーツの表面に、この離型剤が残っていることが多いのです。 この離型剤を残したままにしておくと、最悪の場合、塗料が弾かれて上手く塗装できなくなることがあります。 特に輸入キットは要注意です。

そこで、プラパーツ全てを洗浄します。 使用するのはごく普通の中性洗剤でOKです。

大物パーツは洗面器でジャブジャブ、小物パーツは「道具編」でご紹介した「茶こし」に入れてジャブジャブと洗い、最後に水ですすいで、タオルの上に広げて乾燥させます。(天気がいいからと言って屋外で乾かすのは危険です。「風」で飛ばされることがありますからね)

7.パーツの塗装

塗装色毎のパーツ分別は終わっているので、ドンドン塗装していきます。(詳しくは塗装編を参照)

塗装、乾燥の終わったパーツは、今度は場所(コックピット、主脚、エンジン回り・・・など)毎に分別します。

8.組み立て

インストをよく見て、組立て手順やブロック割りを考えながら組み立てに掛かります。

・仮組みと調整の大切さ

ここでもいきなり接着剤を付けるのではなく、必ず仮組みをして、パーツの合いを調整してから接着します。

隙間や段差は必ず原因がありますから、原因を見つけて、どこをどう調整すれば上手くいくかを考えます。

調整の方法は削る、何か(プラ板など)を挟んで持ち上げる、ずらす又は、埋める、などです。

削る時はいきなりガシガシ削らずに様子を見ながら、仮組→削りを繰り返して調整します。

・調整しきれない場合

それでもどうしても修正しきれない場合はパテの御厄介になります。(パテの使い方は「道具 組み立て編」に書いていますので、そちらを見て下さい)

また、パテを使う場所はできるだけ目立たない場所にします。 例えば主翼の付け根の合いが悪い場合、上面の付け根よりも下面の方が目立たないので、上面で合わせて、下面で泣くという妥協もありです。

・補強

プラが薄いとか、柔らかい、荷重が掛かる割に接着面が狭いというような場合には要所に補強を入れる場合があります。

下の写真は1/72のB-17で主翼の強度に不安を感じたので、ランナーのかなり太いもので主翼内部に補強を入れた例です。 これで捻れや経年変化による主翼の垂れ下がりの心配がなくなります。

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この他にも飛行機の胴体の左右の貼り合わせ部分や大型機の主翼の付け根、艦船モデルの船体(ハル)の補強 などが代表例です。

・接着

パーツの調整などが完了したらいよいよ「接着」です。

接着面が広くて、強度が必要なところはスチロール系の粘度が高い接着剤を丁寧に塗り拡げてしっかりと接着します。 ある程度乾きかけたところで溶剤系(流し込みタイプ)の接着剤を流し込む方法もあります。 飛行機の主翼や尾翼の付け根などは大抵この方法で接着します。

飛行機の胴体の左右の貼り合わせのように、接着面が狭くて長いような場合は、まず接着剤なしで貼り合わせて、カッターの刃などの薄いものを間に挟み、ほんの少し隙間を開けた状態で流し込み接着剤を点付けします。 そうすると毛管現象で接着剤が前後に拡がっていくので、その瞬間に挟んであったものを抜いてピタっと貼り合わせます。 そうすると接着剤がほんの少しはみ出して帯状に盛り上がると思いますが、これには絶対に触らずに乾燥させます。 乾燥後にこの僅かな盛り上がりをカッターで削り落とせば、継ぎ目が綺麗に埋まっています。

この貼り合わせの瞬間でもうひとつ大事なことは段差を作らないことです。

方法は2つあります。

一つ目は補強もかねて、予め裏から短冊状の細い糊代=段差防止板を当てておくことです。

もうひとつは接着した瞬間に段差が無いように微調整し、マスキングテープを巻いて面一にすることです。

どちらの方法を取るかはキットの状況(プラの厚さ、堅さ、パーツの大きさなど)や好みによって決めていただければ良いと思います。

接着が済んだところは全て接着部分が動いたり、狂ったりしないよう、乾燥するまで固定しておくことが重要です。

マスキングテープ、クランプ、洗濯バサミなどを駆使して、場合によっては専用の治具を自作して固定します。

下の2枚の写真は1/72のB-17の主翼周りを固定している様子です。 この状態で1~2時間放置します。

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飛行機の胴体などを貼り合わせる時に注意しなければならないことが2つあります。

ひとつは胴体の中に組み込むパーツに漏れが無いかどうかの点検。

もうひとつは胴体内部にほこりやゴミを残さないことです。(マスキングの剥がし忘れにも要注意!)

どちらも、後で気付いても手遅れですから入念にチェックしてください。

私の失敗例としては、胴体内部に残っていた埃(ケズリかす?)が完成後にコックピットのキャノピーのクリアパーツの内側に張り付いてしまったことがあります。

アンテナ支柱や機銃、ピトー管、脚、プロペラなど破損しやすいパーツは無理に取り付けず、塗装が終わった後(トップコートを吹く前あたり)で取り付けても良いです。

9.接着部分の仕上げ

接着部分が全て乾燥したら、接着の弱い個所がないかどうか点検した上で、接着面の仕上げを行います。

・残念ながら接着部分にできてしまった段差や隙間の補修

小さなか隙間なら溶きパテを塗りこめばOKです。

大きな隙間はプラ材を埋め込むか、粘度の高いパテを充填するしかありません。

大きな段差は残念ながら削るか、パテで盛り上げるしかありません。

・接着剤のはみ出しの除去

これはカッターの刃を立ててカンナのように削り落せば綺麗になります。

したの写真の黒っぽく見えるところが接着のはみ出しを削った跡です。

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・接着によって消えてしまった筋彫りやリベットの復活

接着剤のはみ出しなどによって部分的に筋彫りやリベットが消えてしまう場合があるので、そういう所がないかどうかを点検し、あればカルコ等で復活しておきます。

ここまでで組み立ては殆ど完了です。

この後は「塗装とマーキング編」で続けますので、そちらをご覧ください。

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プラモデル作りのための道具 塗装編

2012年01月04日 05時06分10秒 | プラモデルのお話

これから本格的にプラモデル作りを始めようと考えていらっしゃる方のためのお話の第5です。

本格的にプラモデル作りを始めるにためには、どの程度の道具を用意する必要があるか?についての2回目ということで、今回は「塗装編」です。

全開の組み立て編と同様に「素組み」を前提として、尚且つ、私が「吹付派」なので、エアブラシを使った「吹付け塗装」を前提にします。

1.エアコンプレッサー

市販のエア缶を使う方法もありますが、エア圧が安定しないことと、プラモデル作りを継続していくとなると不経済なので、初期投資としては多少負担になりますがエアコンプレッサーの購入をお勧めします。

エアを圧縮する方式や、性能によって色々な機種が出ていますが、大凡1万円台~3万円程度で購入できます。

ちょっと規模の大きなホビーショップや画材店で選ばれると良いかと思います。

タミヤやクレオス、エアウェーブ、エアテックスなどから発売されていますので、メーカーHPも参考にされると良いかと思います。

私はエアテックス社製のレギュレータ付のコンプレッサーを使っています。

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パワーは十分過ぎるくらいにありますし、エア圧の調整が細かくでき、エアの湿気を取り除く機能もあって良いです。 また、エアブラシを吹いた時だけ作動する機能も付いているので加熱の心配が無く、余計な電気代も掛かりません。

音と振動は若干ありますが、家族の迷惑になる程ではありませんし、夜でも十分に使えるレベルです。

2.エアブラシ

艦船モデルの船体などの広い範囲を塗るだけなら缶スプレーでもOKですが、それ以外は仕上がりの綺麗さ、使いやすさなどの点で、エアブラシをお勧めします。 これも結構な出費になりますが、それだけの価値はあります。

エアブラシには、

塗料の供給方式の違い(吸上げ式/ドロップ式)、操作方法の違い(シングルアクション/ダブルアクション)、口径の違い(0.2mm~0.5mm)などで様々なモデルが出ています。

入門用としては吸上げ式、シングルアクション、0.3mm径のものが5~6千円で売られていますが、多分、直ぐに不満になってくると思います。

ズバリお勧めは、ドロップ式(塗料カッブ直付け)、ダブルアクション、0.3mm径です。

これひとつあれば、ほとんどの場面に対応できます。

ドロップ式:洗浄、メンテナンスが簡単でやり易い

ダブルアクション:エアと塗料の吹き出しが指一本で微妙に操作できる

0.3mm径:広い範囲のベタ吹きから結構細かい線吹き、点吹きまで幅広くこなせる

エア量自体をエアブラシ側で調節できる機能が付いたものが尚、便利です。

値段は1万円~15000円程度です。

因みに、私が使っているのは写真の4種類です。

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一番上は最初に買った「入門用」でエア缶とセットで6000円くらいでしたが、直ぐに不満になり、真ん中のダブルアクション0.3mmを購入しました。 カップの真下についてるツマミでエア量を調整できるのがもの凄く便利です。 今でもこれが一番メインです。 一番下は真ん中のものの0.2mm版で、細かい線吹き、点吹きにだけ使います。 一番上の入門用は今では「サフ吹き」専用になっています。
一番下は、一番新しく購入したもので、0.3mmのトリガータイプです。
広い範囲に同じ色を吹く場合に、疲れなくて良いです。

エアブラシは使用後の洗浄作業が非常に大切になりますが(洗浄がきちんとできていないと直ぐに不調をきたします)、方法は「うがい」と「吐き出し」です。 その時に必需品になるのが、それを受ける容器ですが、クレオスから発売されている写真の容器がお勧めです。(製品名は忘れました)

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3.塗装ブース

吹付塗装の場合、塗料の飛散やシンナーガスの対策が必須です。 以前は屋外でやっていましたが、天候に左右されることと、真冬、真夏は厳しいため、塗装ブースを購入しました。 必需品と言っても良いと思います。 要するに換気扇で、塗料の飛沫やガスを吸い取って、ホースを通して屋外に排出してくれる訳です。 お蔭で部屋を汚す心配なく、屋内での塗装作業ができます。

お値段はメーカー、機種によって様々ですが大凡1万円台の半ばくらいです。 高い買い物になりますが、それだけの価値はあります。

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4.筆

吹付け派とは言っても100%吹付けという訳にはいきませんので、筆も必要です。 但し、細かいパーツの塗り分けや、部分的なタッチアップ、墨入れに使うだけなので、写真のような面相筆と平筆くらいで十分です。

写真の下の2本はドライブラシ専用で、使い古した筆を短く切ったものです。 パーツの立体感や使用感を出すためのドライブラシだけに使います。

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5.マスキング材料

まずはマスキングテープです。 筆塗りの場合でもこれは間違いなく必需品です。

特に難しいことはありません。 幅の違うものを何種類か用意しておくだけです。1個100円~100数十円です。

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マスキングテープで上手くマスクできないような三次局面などは補助的にマスキングゾルも使います。

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下の写真はマスキングテープを細切りにしたものとマスキングゾルの組み合わせでコックピット部分をマスキングしている例です。

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必需品に近いものとして、円切り(コンパス)カッターがあります。 写真のものはウメモトデザインというメーカーのパンチコンパスという製品ですが、直径1.5mm~10cmまでの円が切り出せる優れもので、もの凄く重宝しています。 画材店などで600円ほどで売っています。

車輪のホイールや国籍マークのマスキングなどに大活躍しています。

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http://item.rakuten.co.jp/central-gazai/10001402/

これも必需品に近いものとして「喫水線マーカー」があります。 木製の艦船模型などを扱っているホビーショップであれば大抵手に入ると思います。 3000円くらいだったと思います。

用途は船の喫水線を水平に引くために使いますが、船だけでなく、飛行機の胴体の上下の塗り分け線を水平に引くときなどにも使えます。

対象物自体を水平に固定する治具と組み合わせて使います。

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実際の使用例(DC-6の胴体の塗装の境界線引き)

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6.塗料

塗料にはエナメル系、ラッカー系、アクリル系の3種類がありますが、私の場合はラッカー系主体で、墨入れだけエナメル系、ツヤを整えるトップコートだけアクリル系にしています。

エナメル系は筆塗りには適していますが、吹付には適していません。

ラッカー系は塗膜の強さ(ラッカー系の上にはエナメル系、アクリル系なんでも塗れます)と、乾燥の速さがメリットで、デメリットは臭いと有害なガスです。

アクリル系は水性なのでラッカー系の欠点はありませんが、塗膜はラッカー系より弱いです。

また、アクリル系塗料の上からラッカー系塗料は塗れません。

塗装の手法とご自分の制作環境で選ばれると良いと思います。

プラモデル製作専用に近いような部屋があって、塗装ブースなどで換気が確保できればラッカー系をお勧めします。 そうでなければアクリル系が無難でしょう。

下の写真が私が普段使用している塗料です。

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一番左はアルクラッド製の塗料でメタリック系ではお勧めです。 特に107番のクロームはまるでメッキのような輝きになり、しかも非常に強い塗膜になります。 欠点はお値段が高いことと、売っている店が少ないことです。

左から二番目は一番メインで使っているミスターカラーです。 90%はこれです。 デカールの乗りを良くしたいので、できるだけ艶ありの原色塗料を調合して使うようにしています。(調合が難しい色は当然調合済のものを購入します)

全体の艶は塗装とデカール貼り、墨入れが全部終わった後でアクリル系のつや消し(又は半艶)クリアを吹付けて整えます。 こうすると全体の艶が均一になり、デカールの保護にもなります。 右から二番目はカーモデルやエアライン物に使用しているフィニッシャーズカラーです。特徴は調合の難しい特殊なカラーが揃っていることと、発色が良く、隠ぺい力も強いことです。

一番右は、原色塗料から自分で調合した色です。 良く使う色はある程度の量を作っておき、このように空き瓶に入れてラベルを貼っておきます。

木目を描く必要がなければ、要らない道具ですが、私のように筆で上手く木目表現できる自信が無い場合は、油性の色鉛筆が重宝します。 画材屋さんで売っています。

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例えば第一次大戦機のプロペラなら、最初にウッドブラウンでプロペラ全体を塗装しておいてから、写真のような色の油性色鉛筆2色位を使って適当に濃淡をつけながら木目を描きます。 その後で水性クリアで上塗りするとニスを塗った木製プロペラの出来上がりです。

写真は1/72のフォッカーEⅢのコックピット床、シート、プロペラの例です。木目が見えますでしょうか?

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7.塗料の調合や薄め作業

塗料の調合用のパレット、小さなスプーン、スポイドと攪拌用の棒(アイスクリームの棒)です。

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Img_0535

シンナーを適量注ぐための容器です。 ホームセンターの塗装道具コーナーで売っています。

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写真は省略しますが、塗料を調合する際の容器また、調合済塗料の保管用に空き瓶を取っておくことも必要です。 私の場合、使い終わった塗料の瓶を綺麗に洗って使っています。

8.塗装対象物を保持する

まずは、塗装するときにキット本体を安定させておくための台です。 作るキットの大きさや種類によって形や大きさは様々ですので、ベニヤ板、角材や丈夫なダンボールなどを使って自作します。 写真は飛行機や艦船模型用の台です。

こういう台があると塗装の時だけでなく、小物パーツの取り付けや張り線張りなどの作業の時にも重宝します。 ポイントはキットをしっかりと安定させられることです。

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下の写真は実際に使用しているところです。

これを写真の後ろの方に写っている塗装ブース付属の回転台に乗せて使うととても便利ですよ。

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次に、小さなパーツを摘まんで保持する道具です。 組み立て編のパーツ固定の道具と同じです。

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プロペラやホイールなどのように穴の開いたパーツは下の写真のように竹串に刺して、小さなパーツをランナーから切り離した状態で塗装する時はアイスクリームの棒に両面テープで鳥餅のようにくっつけて、下の写真のような台に刺して乾燥させます。

半分はダンボールで、半分は発砲スチロールで、外側はティッシュの空き箱です。 材料さえ揃えば簡単に自作できます。

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下の写真は実際の使用状況です。(これはサフ吹きの段階です)

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9.ウェザリング

ウェザリング・・・つまり「汚し」の道具です。

ドライブラシは既に出てきましたから、省略します。

下の写真が主な道具です。

後ろがエナメル塗料の黒、グレー、茶を凄く薄めたもので、主に「墨入れ」に使いますが、茶色は錆の表現にも使います。

手前はタミヤのウェザリングマスターという化粧品のような固形パウダーで、何種類かの色があります。 これを筆や付属のスポンジでキットにこすり付けて排気ガスの汚れや錆、水垢などの表現に使います。

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下の写真はエナメルの黒を筋彫りに流し込んで墨入れした例です。(国籍マークは塗装です)

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下のB-17の主翼のオイル汚れはウェザリングマスターの黒と赤ザビをこすり付けて表現したものです。

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10.パーツの分別と保管

塗装だけでなく、組み立てにも共通しますが、細かいパーツを場所や塗装色毎に分別してケースに入れておくと作業が捗りますし、パーツの紛失も防げます。

私の場合は写真のように100円ショップで売っているポリの小物ケースを使っています。

パーツをランナーから切り離してバリやゲート処理をしながら塗装色別にケースに分別します。

次に塗装が終わったパーツは、組み立てに備えて場所別に分別し直します。

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11.綿棒

エアブラシの掃除や墨入れのふき取りなど色々な用途に使用します。

丸、とんがり、細身の3種類くらい用意しておけば十分です。

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随分と長くなってしまいましたが、塗装道具については以上のような感じです。

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プラモデル作りのための道具 組み立て編

2012年01月03日 04時50分36秒 | プラモデルのお話

これから本格的にプラモデル作りを始めようと考えていらっしゃる方のためのお話の第4弾です。

私はカーモモデルやエアライン物などの「ピッカピカ系」は初心者ですし、AFVは全く未経験なので、これから先のお話はエアモデルと艦船を中心とたお話になります。

本格的にプラモデル作りを始めるにためには、どの程度の道具を用意する必要があるか?についてです。

必要な道具は、作る対象物(ジャンル)や作り方によって「人それぞれ」ということになってしまいますが、ここでは「素組みをするだけでも、最低限こういうものは必要」という意味で書いてみます。

※素組み=改造やアフターパーツの使用、ディテールアップなどを行わず、キットなりに組み立てて塗装して完成させること。

まず、組み立てるための道具です。

種類は多いですが、いずれも比較的安価なものばかりです。

・ニッパー

パーツをランナーから切り離す時の必需品です。

普通のハサミやカッターだけではなかなか上手くいきません。

プラモデル専用のものをお勧めします。1000円以下で買えると思います。

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・カッターナイフ、デザインナイフ

写真のような4種類くらいあれば十分です。

パーツのバリやパーティングライン取り、マスキングなどに使います。

刃をケチらないことが重要なポイントです。

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素組みでは使用頻度は少ないので、必需品ではありませんが「プラモデル用の彫刻刀」もあった方が良いです。

平の大小、角、丸の合計4本あれば十分です。 ホビー専門店で1本1000円前後で売っていると思います。

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・ヤスリ

金属ヤスリと水ペーパーの2種類です。

金属ヤスリはパーツをランナーから切り離した跡のゲート部分の削り落としや、パーツの「合いの修正」などに使用します。

平、丸、三角又は四角の三種類の断面形のものがあれば、取りあえず大丈夫です。

目立てヤスリ(写真の一番下)があると、筋彫りの復活にも使えます。

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水ペーパーは金属ヤスリで削った後の仕上げやパーツの磨きなどに使用します。

ホームセンターで売っているもので十分で、400、800、1200、1600、2000番くらいを準備すれば大丈夫です。

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・コンパウンド

ヤスリや水ペーパーで磨いても細かいキズまでは消せませんので、最終的な仕上げはコンパウンドで磨くことになります。

特に銀塗装を行う場合や、カーモデル、エアライン物などをピッカピカに仕上げる場合には、コンパウンドでの磨きによる下地仕上げが大切です。

また、クリアパーツのキズやパーティングラインを取る際の仕上げにも必需品です。

荒目と仕上げ用の2種類あれば大丈夫ですが、クリアパーツなどはセラミックコンパウンドで仕上げると一層綺麗になります。

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・パテ

ヤスリやカッターを駆使してパーツの調整を行ったり、プラ板を挟んでみたりしても、どうしても隙間や段差が残っててしまう場合があります。

このような場合には最終的には「パテ埋め」という方法しかありません。

色々な種類のパテが出回っていますが、素組みが前提なので、あくまでも「隙間」や「段差」の修正という用途に限るとラッカーパテが使いやすくて良いのではないかと思います。

チューブ入りの粘度の高いものとビン入りの「溶きパテ」と呼ばれるドロっとした液体状に薄められたものの2種類があれば十分と思います。

粘度が高い方は大きな隙間や段差の補修、ヒケの補修に使います。(ヘラで塗りつけます) 

液状の「溶きパテ」は小さな隙間の補修や細かいところの補修に便利です。(筆でに塗りつけます)

Img_0517_2

下の写真は溶きパテで胴体とキャノピーの間の隙間を埋めている様子です。

Img_7703

いずれの場合もパテが余計なところに付かないようにすることが大切ですから、必要のないところはマスキングテープでマスクするなどの対策が必要です。

ラッカーパテの欠点は乾燥時の収縮が大きいため、大きな容積の補修には2~3度の重ね塗りが必要になる場合があることです。 この点、エポキシパテ(写真の手前に写っているもの)は収縮が殆ど無いので良いのですが、2つのパテをこね合わせて1回で使い切る必要があります。

いずれにしましても「パテは最後の手段」ですから、極力パテを使わなくても済むように、仮組み、パーツの調整や正確に接着することを心掛けましょう。

・筋彫り道具

「素組み」が前提なのでパーツの合いの調整や段差の修正などで消えてしまった筋彫りの復活に使用する程度です。

写真のような道具があれば十分です。

1枚目の写真は筋彫りを「彫る」道具です。

カルコと呼ばれる千枚通しの小型のようなものと、スクレイパーなどと呼ばれるもの、エッチングソーの3種類です。

いずれもホビー専門店へ行けば売っています。

Img_0509_2

2枚目の写真は筋彫りを彫る時の「ガイド」として使うものです。

銀色に見えるのはエッチングの定規で、直線は勿論、色々な形のガイドになっています。色々なアールの曲線もあります。 これを手で当てたり、テープで張り付けたりして使います。

テープのように見えるのはホビーショップ「ガネット」で取り扱っている専用テープです。

セロテープを思いっきり分厚くしたような感じですが、何度か貼ったり剥がしたりできます。

透明なことと、適度な堅さがポイントです。

今のところ、他のお店では扱っていないようなので、通販で入手するしかありませんが、もの凄く重宝します。

ダイモテープを使われている方も多いようです。

Img_0519

・接着剤

通常のプラ用としてはサラサラの流し込みタイプと、粘度の高いものの2種類が必要です。

粘度の高い接着剤は、接着面が広くてガッチリ接着したい場合に使用します。(飛行機で言えば主翼や尾翼の付け根など)

サラサラタイプは毛管現象を利用して狭い隙間に流し込むように使用します。(飛行機で言えば胴体左右の貼り合わせや、小物パーツの取り付けなど)

できればクリアパーツ専用の接着剤(写真の下)があると良いです。

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素組みが前提なので、使用頻度は少ないですが瞬間接着剤も必要です。(素組みでも必ず必要になるのはアンテナ線や張り線の接着です)

これもサラサラタイプと粘度の高いタイプの2種類を用意しておくと便利です。

写真にあるように瞬間接着剤を付けるための道具も必要です。

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・洗濯バサミ、クランプなど

接着剤が乾燥するまでの間のパーツの固定に使います。 必要な「強さ」や使用するパーツの大きさ、形に合わせて写真のような種類を用意しておくと良いです。

いずれもホームセンターや100円ショップで手に入るものばかりです。

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・ピンバイス

パーツに穴を開ける時に使用する手動ドリルです。 用途は様々です。

今回ご紹介する道具の中では高価な部類です。

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ビットの直径は0.2mm~3mmくらいまで揃えておけば十分です。(1mm以下のビットは簡単に折れますから消耗品と考えて下さい)

ピンバイスの方は1種類でもOKですが、大小2種類あると使い勝手が良いです。(1mm以下のビットを使う時には軽くて小さいバイスの方が使いやすいため)

・ピンセット

細かいパーツを扱う時の必需品です。

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パーツを傷つけないようにするためのプラスチック製(デカール貼りにも使えます)と、しっかり持つための金属製の2種類あると良いです。

特に金属製の方は、ケチって安物を買うと後悔しますから、最初からある程度良いものを買うことをお勧めします。(安物はしっかりと保持できません)

・茶こし

パーツの洗浄に使います。

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プラモデルのパーツの表面には、製造時に金型から外しやすくするための「離型剤」がかなり残っています。 この離型剤は油性のものなので、そのままにしておくと塗料が弾かれて、上手く塗装できない場合があります。 海外メーカーは特に要注意です。

中性洗剤などでパーツを洗浄することで離型剤を洗い流す必要がある訳ですが、大型のパーツなどは洗面器でジャブジャブやればいいのですが、細かいパーツは紛失の危険があるので、この茶コシに入れて蓋をしてからジャブジャブ洗えば紛失の心配はありません。 従って、あまり目の粗い茶コシでは駄目です。

スーパーの雑貨売り場や100円ショップで売っています。

長くなりましたが、以上で「素組みで組み立てる」ための道具としては一応十分だと思います。

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2012年 今年の抱負

2012年01月02日 04時21分13秒 | ブログ

早いもので、21世紀に入ってから今年で干支が一回りしました。

新年を迎えて2日目、月並みではありますが、やはり新年ということで今年の抱負など・・・。

当然ですが、まずは病気、怪我をしないこと。

まだ50代とは言え、もう若くはないので確実にガタはきますので、今まで以上に健康管理や行動に注意していきたいと思います。

地下鉄4駅分(片道3.5km)の徒歩通勤は勿論「継続」です。

家族を大切にすること(当たり前ですね)

次に、仕事はきっちりやり遂げること。(これも当たり前ですね)

ここからが本題! 自己満足道楽の抱負です。

1.釣り

とにかく、釣行すること。 

ここ数年来、決定的に場数が不足していました。 これではどうしようもないので、3~11月まで最低でも月1回ペースの釣行を達成したいと思います。(12~2月はシーズンオフ)

銭洲遠征と相模湾のマグロは必ず1回は入れたいです。 三宅島遠征が2回、剣崎沖のワラサが2回、これで6回ですから、残り最低3回で、タイ、五目ですね。

2.プラモデル

とくかく、積み滅ぼしに徹します。

目標は2ケ月で3個完成(年間18個)、最低でも月産1個は達成します。

そのために、作り方としては「素組み」を基本とします。

また、最近は作り方がワンパターンになってきているので、新しい作り方にチャレンジしたいです。

昨年、入会したサークル活動も継続し、春の静岡ホビーショーと、サークルの展示会、秋のJMC展示会へも出品します。

一方で、「積み」は「どうしても欲しいもの」だけにし、衝動買いはしません。 

最大でも10個に抑えます。

3.旅行

恒例の春と秋の旅行は今年も必ず実現させたいです。

キーワードは綺麗な景色、名所旧跡、温泉の3つです。

候補地:道東(釧路)、沖縄、京都、南アルプス

4.その他

眼鏡の新調、車検(抱負じゃないですね)、カーナビの地図情報(DVD)の更新 ・・・ あぁ、何だかお金の掛かることばかりです。

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新年のご挨拶

2012年01月01日 04時19分55秒 | ご挨拶

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あけましておめでとうございます。

昨年は本当に大変な1年でしたが 、

今年こそは平穏で、良き年になりますよう願うばかりです。

昨年の震災で被災された方々も、一日も早く元の生活を

取り戻されますよう、切にお祈りいたします。

当ブログも今年の3月で4年目を迎えることとなりますが、

これまで多数のご訪問やコメントをいただき、ありがとうご

ざいました。

これからも少しでも有益な情報を発信できるよう心掛けて

まいりますので、これからも引き続きよろしくお願いいたし

ます。

最後になってしまいましたが、

皆さまのご多幸とご健康をお祈りいたします。

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