万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

司法解決に逃げ腰の韓国

2008年07月14日 17時52分33秒 | アジア
「竹島」中学校の解説書に明記、領土巡る表現は韓国に配慮(読売新聞) - goo ニュース
 領土問題の解決方法におけるベストは何か、と言いますと、それは、司法解決であるということに異論はないはずです。

 司法解決のメリットとは、第一に、国際裁判所に判断を委ねるため、双方に対して公平であることです。当事国同士の交渉となりますと、両国間の力関係が働いたり、過度な配慮?が働いたりするために、必ずしも法に照らした公平な決着がなされるとは限りません。

 第二に、紛争を平和裏に解決できることです。一方が実効支配をしている場合、司法解決以外の方法を用いるとしますと、武力による奪還しかなくなります。不法な実効支配や占領を終了させるには、裁判に訴える方法が最も平和的なのです。

 第三に、国民感情の側面から見ましても、第三者の立場にある国際裁判所の判決は、受け入れ易いというメリットがあります。これが、一方の外交的な敗北や軍事的な敗北となりますと、両国間の相手国に対する感情は相互に悪化することになりましょう。また、自国政府に対する批判も高まることになります。

 以上の観点から考えますと、竹島問題の解決には、司法解決に優る方法はありません。この点、韓国は、竹島の自国領有は疑い無いと主張しながら、国際司法裁判所への負託を回避するという、矛盾した態度をとっているのです。もし、それ程までに自信があるならば、当然に、日本国が提案している司法解決を受け入れるべきでしょう。常々、韓国は、自己の権利は強く主張しますが、権利は、国際法のルールを通してしか保障されないことをを自覚すべきではないか、と思うのです。

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