万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

「1000万人移民計画」の不幸な行く末

2008年07月27日 14時18分42秒 | 社会
外国人の生活保護世帯急増、登録外でも37自治体が対象に(読売新聞) - goo ニュース
 母国語ではない国に赴き、慣習の異なる社会に溶け込み、一廉の生活を送ることができると自信をもって断言できる人は、そう多くはないはずです。誰もが難しいと認めていることを、政府は、「1000万人移民計画」を唱えて、平気な顔で”できる”と言い募るのですから、これ程、現実を無視した政策提言も珍しいと言えましょう。

 実際に、外国人の生活が困窮しやすいことは、生活保護を受給する外国人世帯が急増していることからも窺うことができます。日本人であれば、血縁や地縁に助けられたり、日本語が話せ、充分にコミュニケーションがとれるということだけで、職を見つけることもできましょう。しかしながら、外国人の場合には、一度職を失いますと、再就職先を見つけることは遥かに難しくなるのです。諸外国の事例を見ましても、不景気には、外国人の雇用が減少する傾向にあります。この結果、生活保護を申請するということになるのですが、今後、1000万人の移民を受け入れることになれば、さらなる財政支出の増加は避けられそうにありません。今でも莫大な赤字を抱え込んでいる日本国の財政が、その負担の重みに耐えられるとは、到底、思えないのです。

 論理破綻している「1000万人移民計画」を無理やりに実行に移したあげく、財政が破綻し、日本経済が崩壊したのではお話になりません。日本人も移民も、全ての人々が不幸のどん底に突き落とされるのですから。日本国の経済力の維持は、人口規模ではなく、国民の質の向上を通して実現すべきではないか、と思うのです。

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コメント (6)
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