万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

弾圧国家の撲滅こそ難民問題解決への道

2008年07月24日 15時41分04秒 | 国際政治
難民「第三国定住」導入へ 10年度にも30人前後(朝日新聞) - goo ニュース
 政治的な弾圧が日常茶飯事に行われ、それに抵抗する国民が亡命せざるを得ない状況ほど、不幸なことはありません。亡命者こそ、真に自国を憂い、自国民のために身を呈して弾圧と闘ってきた人々であるのですから。

 難民問題を根本的に解決するためには、弾圧国家を撲滅することが何よりの良策と言えそうです。たとえ第三国が難民の受け入れ体制を整えたとしても、難民を生み出す根源がそのままであれば、難民の数は増え続けます。むしろ、弾圧国家は、自国にとって不都合な国民を、”危険分子”として積極的に国外に追放するかもしれません。難民問題とは、この世から弾圧国家がなくなり、全ての国家が安定を実現しない限り、小手先の対処療法では解決しないのです。

 日本国政府は、まずは、難民を生み出している諸国に対して弾圧行為の停止を求め、自国民の自由や基本権を保障するように圧力をかけるべきと言えましょう。そうして、受け入れた難民に対しては(日本国は、朝鮮戦争に際して北朝鮮からの難民を既に大量に受け入れています。今度の方針では、ビルマの難民が対象のようですが、チベット難民も受け入れては・・・)、弾圧国家が消滅した暁には、自国の良き国家造りに貢献できるよう、知識や技術を取得する機会を用意すべきではないか、と思うのです。

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コメント (2)
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