万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

皇族に相応しいのは誘致の祈願

2008年07月18日 17時43分45秒 | 日本政治
「宮内庁のばかが」と、また批判 石原知事が五輪招致で(共同通信) - goo ニュース
 果たして、東京オリンピックの誘致活動に、皇族が関わることは望ましいことなのでしょうか。ブログの意見を拝見しますと、石原知事の発言に対しては、少ないくない数の国民が疑問を抱いていることは確かなようです。それでは、どこに違和感や批判点があるのでしょうか。

 それはおそらく、皇族が、何か政治的に利用されるのではないか、という漠然とした不安感なのではないかと思うのです。そうして、こうした不安感を国民に与えている現実こそが、やはり、皇族は、オリンピックの誘致活動をしない方がよいことを暗示しているようなのです。日本国の歴史を振り返りますと、天皇は、古代より、国と国民を統合する役割を連綿と果たしてきました。東京オリンピックの誘致については、国民多数の賛成があるわけでもなく、また、今回のオリンピックの開催地が北京でることを考えますと、再びアジアで開催する見込みはあまり高そうでもありません(順番ではアメリカ大陸かアフリカ大陸?)。政治的な対立要因を含み、かつ、外国と争う場に、皇族を引き出すことは、日本国の統合にとりまして、決して良いこととは思えないのです。

 もし、どうしても皇族に協力を請うならば、それは、日本国への誘致の成功を願う祈りを捧げるよう依頼することで十分なのではないでしょうか。

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コメント (1)
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