万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

外国人参政権がダメな理由

2008年07月23日 16時34分59秒 | 国際政治
竹島領有権問題、韓国の退役軍人らが長崎・対馬で抗議行動(読売新聞) - goo ニュース
 本日、竹島問題について圧力をかけるために、長崎や対馬で韓国人の退役軍人が激しい抗議行動を行っているそうです。ところで、こうした行為こそ、外国人への参政権付与が難しい理由を説明するのではないか、と思うのです。

 何故ならば、領有権といった国家の権利と直結する問題については、外国の人々は、国籍国、あるいは、出身国の側に立つ傾向にあるからです。もちろん、自由主義国では、大概の場合、外国人であっても政治的な主張を述べたり、デモなどの行動をとる自由が認められています。この自由を逆手に取ったのが、長野の聖火リレーにおける在日中国人の動員と言えるかもしれませんが(本国にはない自由を享受・・・)、言論の自由の域にとどまらず、もし外国人が、政治への参加権を持つとしますと、居住国の政策を、出身国有利に誘導する可能性は否定できません。今般議論されている法案は、永住外国人であり、しかも、地方参政権であるとする反論もありましょうが、永住外国人の大多数が、韓国並びに北朝鮮の出身者であり、地方自治体にも教育や安全保障などに関する権限があることを考えますと、隣国からの合法的な内政干渉の危険性はむしろ高まることになります。

 今回の抗議行動は、韓国から来日した方々によるものですが、我が国に居住している在日韓国・朝鮮人の方々が、竹島問題や”歴史認識”において、日本国の立場を支持しているとは思えません。アイデンティティーや立場の共有なくして、政治的権利を外国人に認めますと、それは、単に我が国の分裂要因、あるいは、混乱要因として作用するのみとなるのではないでしょうか。

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コメント (4)
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