万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

中国要人の講演会は素足になる?

2009年02月03日 14時14分32秒 | 国際政治
温家宝首相に靴投げる 英大学で講演中、命中せず(朝日新聞) - goo ニュース
 報道によりますと、ケンブリッジ大学で開かれた温家宝首相の講演会で、独裁反対を叫んだ若者が、首相に向かって靴を投げたそうです。北京オリンピックの聖火リレーに際しても、激しい抗議行動が起きたイギリスのことですので、さもありなむ、と思われるのですが、果たして、温首相は、この事件をどのように受け止めたのでしょうか。

 共産党一党独裁体制やチベット侵略は、たとえ中国が経済大国となり、表向きは先進国を装ったとしても、消すことのできない汚点です。しかしながら、これまでの再三にわたる国際社会の非難をよそに、中国は、真摯に批難に応え、状況を改善しようとはしませんでした。靴を投げられても、温首相は平然として、「我々は平和にやっている。男の行為が中英の友好を妨げることはない。調和は武力によって妨害されないと歴史が証明している」と述べたそうですので、暴力革命で共産国家を樹立し、武力でチベットを侵略したことは、すっかり頭から消えているようです。

 もし、この事件が、反省材料ではなく、警備の強化の方に向かうとしますと、今後、中国要人の講演会では、全員、靴を脱がされることになるかもしれません。

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コメント (33)
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