万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

秘密主義が仇となる北朝鮮

2009年02月04日 16時10分00秒 | 国際政治
北朝鮮、日本海側施設からミサイル発射実験の可能性=韓国メディア(トムソンロイター) - goo ニュース
 核開発には莫大な資金を要するものですし、ミサイル実験にかかる費用も生半可なものではありません。さかんに飢餓を宣伝し、国際社会に支援を求めてきた北朝鮮は、これらの開発費について、いったい、どのように説明するのでしょうか。

 自国を厚いカーテンで覆い、外の世界に対しては、脚色した姿を見せてきた北朝鮮。しかしながら、アメリカをはじめ、国際社会に対して自らをアピールしようとすればするほど、これまでの秘密主義が仇となって返ってくると思うのです。北朝鮮としては、核やミサイルを披露すれば、周辺諸国は北朝鮮の存在に畏怖し、その要求を飲むものと信じていたのかもしれません。ところが、自らの手の内を見せたことで、その手法の悪質さを、図らずも国際社会に晒してしまったのではないでしょうか。つまり、国民を飢えさせ、国際社会を騙す一方で、国家予算の大半を攻撃用の兵器開発につぎ込んできたことを。

 これでは、自らが力しか信じていない国であることを表明したに等しく、交渉の道も自らが閉してしまうことになります。一世紀も前の思考回路でいる限り、北朝鮮の将来はないのではないでしょうか。

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コメント (13)
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