万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

日韓二重国籍者の危うさ

2009年02月05日 16時18分06秒 | 日本政治
韓国で在外投票の改正案成立 在日も含め240万人対象(共同通信) - goo ニュース
 日本国の国籍法では、二重国籍は禁じられており、もし、厳格にこの法律が運営されているとしますと、二重国籍者はいないはずです。しかしながら、国籍法の改正問題で明らかになったことは、事実上の二重国籍者が秘かに存在していることです。

 政府の説明ですと、外国に対して国籍の有無を確認することは、個人のプライバシーの侵害に当たる可能性があり、実際には国籍調査ができないそうなのです。このことは、日本国籍を取得しても、元の国籍を喪失する手続きを怠れば、簡単に二つの国で国籍を取得できることを示唆しています。そうして、韓国が、二重国籍を認めていることを考えますと、日本国内には、相当数の日韓二重国籍者がいるかもしれないのです。

 政府でさえ調査ができないのですから、一般の日本人の人々が、誰が二重国籍者であるのか知る由もありません。韓国では、在外韓国人の国政参加権を認めましたので、当然に、二重国籍者にもこの権利は付与されることになりましょう。一人の人が、二つの国の政治に参加しますと、どちらにより強く帰属意識を持つかによって、竹島や対馬の問題、あるいは、歴史認識と言ったといった諸問題に影響を与えないとも限りません。

 二重国籍者については、政府の調査権を含めて、国際的なルール作りが必要でしょうし、また、日本国としては、現行の法に従い、どちらか一方の選択を迫るべきと思うのです。

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コメント (8)
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