万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

”尖閣事件検証”の第三者機関こそ必要では

2010年12月03日 11時28分44秒 | 日本政治
イラク戦争検証の議連発足=第三者機関設置を提言へ(時事通信) - goo ニュース
 イギリスは、アメリカと共に自国の軍隊を派遣し、イラク戦争を戦いましたので、第三者機関を設置して、事後的な政策評価を行うことは、理解に難くはありません。しかしながら、日本国の国会議員が、第三者機関を設置してまでイラク戦争を検証するとなりますと、これは筋違いなように思うのです。

 もし、政策評価をしたいならば、まずは、尖閣諸島で起きた一連の事件こそ、国会サイドで検証すべきです。この事件は、中国の圧力と脅迫、那覇地検による中国漁船船長の釈放、密使の派遣と中国側との密約、フジタの日本人社員の解放・・・など、不可解な出来事が続きました。菅内閣は、後世において評価されるとうそぶいていますが、尖閣事件をめぐる不透明で秘密主義的な自国政府の動きこそ、検証すべきです。未だに、尖閣ビデオも国民に公開されていないのですから。

 国民の多くは、尖閣諸島をめぐる政府の判断は不適切であると見なしています。自国のことは棚に上げて、他国の政策を、政治裁判よろしく検証しようとする態度に、国民は、呆れ果てるのではないでしょうか。

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