米中首脳会談 温室効果ガス削減で合意 南シナ海など対立も(産経新聞) - goo ニュース
APECでは、中国の習習主席は、米中関係を新たな段階に引き上げるとして、オバマ大統領に対しては長時間にわたる首脳会談に応じたそうです。早々に米中合意の内容が発表されましたが、アメリカは、中国に対して譲歩し過ぎたのではないかと思うのです。
米中首脳会談の成果として注目を集めているのは、温室効果ガスの削減合意です。アメリカが、2025年までに温暖化効果ガスを26~28%削減する一方で、中国は、2030年をピークとして、以後、温暖化ガスの排出削減に取り組むというものです。これまで、中国は、温暖化ガス削減の枠組みに積極的には加わらず、極めて非協力的な態度に終始してきましたので、削減に向けた共同歩調を取ることを約した点で、評価されているのかもしれません。しかしながら、この合意内容、よく考えても見ますと、極めて中国に有利です。中国は、今後、2030年までの16年間という長期にわたって、温暖化ガス削減義務を免除されたことになるからです。その一方で、アメリカのみならず、EUでは、2030年までに4割削減という野心的な目標を掲げており、2030年までの期間、中国と欧米では、温暖化ガスの排出に関して、プラス・マイナスの正反対の現象が発生することになります。中国では増加し、欧米では減少するという…。このことは、最悪の場合には、厳格な削減義務を課せられている欧米から輩出無制限状態の中国へと、さらなる生産拠点の移転が起きる可能性を示しています。
現在、アメリカは、”シェールガス革命”により経済が持ち直してきておりますが、高い削減目標の設定は、燃焼に際して二酸化炭素を排出するシェールガスの生産や輸出にも影響を与えるはずです。その一方で、自然エネルギーの分野でも、中国は、国策として太陽光パネル産業を育成し、各国の規制強化はビジネス・チャンスとなるでしょうし、何よりも16年間のフリーハンドを得たのですから、内心、ほくそ笑んでいることでしょう。あくまでも米中合意であるとはいえ、温暖化ガス削減合意は、中国一国が繁栄する一方で、先進国の産業の空洞化を促進させるマイナス影響を与えるのではないかと思うのです。
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APECでは、中国の習習主席は、米中関係を新たな段階に引き上げるとして、オバマ大統領に対しては長時間にわたる首脳会談に応じたそうです。早々に米中合意の内容が発表されましたが、アメリカは、中国に対して譲歩し過ぎたのではないかと思うのです。
米中首脳会談の成果として注目を集めているのは、温室効果ガスの削減合意です。アメリカが、2025年までに温暖化効果ガスを26~28%削減する一方で、中国は、2030年をピークとして、以後、温暖化ガスの排出削減に取り組むというものです。これまで、中国は、温暖化ガス削減の枠組みに積極的には加わらず、極めて非協力的な態度に終始してきましたので、削減に向けた共同歩調を取ることを約した点で、評価されているのかもしれません。しかしながら、この合意内容、よく考えても見ますと、極めて中国に有利です。中国は、今後、2030年までの16年間という長期にわたって、温暖化ガス削減義務を免除されたことになるからです。その一方で、アメリカのみならず、EUでは、2030年までに4割削減という野心的な目標を掲げており、2030年までの期間、中国と欧米では、温暖化ガスの排出に関して、プラス・マイナスの正反対の現象が発生することになります。中国では増加し、欧米では減少するという…。このことは、最悪の場合には、厳格な削減義務を課せられている欧米から輩出無制限状態の中国へと、さらなる生産拠点の移転が起きる可能性を示しています。
現在、アメリカは、”シェールガス革命”により経済が持ち直してきておりますが、高い削減目標の設定は、燃焼に際して二酸化炭素を排出するシェールガスの生産や輸出にも影響を与えるはずです。その一方で、自然エネルギーの分野でも、中国は、国策として太陽光パネル産業を育成し、各国の規制強化はビジネス・チャンスとなるでしょうし、何よりも16年間のフリーハンドを得たのですから、内心、ほくそ笑んでいることでしょう。あくまでも米中合意であるとはいえ、温暖化ガス削減合意は、中国一国が繁栄する一方で、先進国の産業の空洞化を促進させるマイナス影響を与えるのではないかと思うのです。
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