らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

巌本真理の芸術

2009年08月29日 23時06分19秒 | お気に入りのCD
 キングレコードから巌本真理(1926.1.19-1979.5.11)没後30年企画として2CDで発売されました。

 全曲初CD化ということで、興味深く聴いてみましたが1960~1977年のステレオセッション録音ということで、その録音の良さに驚きました。収録曲は、

・ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番ヘ長調op.96『アメリカ』(録音:1969年4月)
・ハイドン:弦楽四重奏曲第77番ハ長調op.76-3『皇帝』(録音:1977年9月)
・ブラームス:クラリネット五重奏曲ロ短調op.115(録音:1968年12月)
・チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ(録音:1960年6月)
・ドルドラ:思い出(録音:1960年6月)
・ドリゴ:セレナーデ(録音:1960年6月)
・ヘンデル:ラルゴ(録音:1960年6月)
・シューマン:トロイメライ(録音:1970年11月)
・シューベルト:ピアノ五重奏曲イ長調D.667『ます』~第4楽章(録音:1970年11月)
 巌本真理(ヴァイオリン)
 巌本真理弦楽四重奏団
 中博昭(コントラバス)
 橋本正暢(ピアノ)、他

 その録音のほとんどは東芝レコードに行っていましたが、キングレコードにも「日本の弦楽四重奏曲」KICC-357/9など貴重な録音を残していています。

 山形Qの師~平尾真伸氏が言っていた「真理さんのヴィヴラ~トは特殊で、もの凄く大きくて・・・。云々」というのもこの録音で初めて確認出来ましたし、この弦楽四重奏団のアンサンブルの仕方、息づかいなどもよく伝わります。

 60年代から70年代にかけて、世界にひけをとらない団体がこの日本に存在していたことをはっきりと認識できました。その演奏は魅力に溢れています。54歳で天に召されてしまった巌本さんが、日本の平均寿命まで存命でしたらその後の日本の弦楽四重奏界は、大きく変わっていたかもしれませんね。

 このCDは本当にお勧めです!
HMVジャパン
コメント (4)
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