らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

ヴィオラ Vol.28

2010年05月09日 23時51分59秒 | ヴィオラ
 ヤコブ・ドント(Jacob Dont 1815~1888)の24曲のエチュードとカプリス 作品35 (無伴奏ヴィオラのための)を今日は上げます。ドントはオーストリアのヴァイオリニスト兼作曲家、教師でした。

 このエチュードは、ヴァイオリン教育の中級くらいのレベルでしょうか?私はこのエチュードはヴァイオリンで練習していないので(もうこのレベルの頃にはヴィオラにうつっていました)、よく分からないのですが・・・・。

 このヴァイオリンのエチュードをマックス・ロスタル(Max Rostal 1905~1991)が、ヴィオラ版に編集しています。どうもこのRostalという人の事はよく分からないのですが(ウィキペデイア等で調べて下さいな)、私の師U.Koch先生が知り合いだとかで、この人の版のエチュードを持参すると機嫌が良くなった記憶があります。他の編集者だと間違いが見つかるとイライラする事もあったのですが・・・・・。

 このエチュ~ドとの出会いからお話しします。実は、このエチュードの前にパガニーニの24のカプリスのヴィオラ版を課題に出されていました。第1、5、13番など5~6曲練習してはレッスンで見てもらっていました。学生当時実は、腱鞘炎の慢性化で常に左手が痛い状態でした。弾き方も今より悪かったり、手の筋が弱かった事が原因で、長時間連続で練習するとすぐに左手が悲鳴を上げていました。休み休み少しずつ練習するしかなかったのです。

 パガニーニはヴァイオリンで演奏しても難しいのに、ヴィオラで演奏する事はとても当時の私には(今もか・・)とても困難がつきまとったのです。10度を開く大きな手もなかったし、過酷な重音の嵐を練習する気力も無かったのを白状しなければいけません。そこで、これ以上パガニーニと付き合っても、自分には良い事が無いと思って先生に初めて課題の変更を申し出ました。

 そこで先生が、推薦してくれたのがこのドントだったのです。Rostalの編集は細かく演奏の仕方を支持してあって、大変勉強になると思ったので、このショット版で練習しました。第1番から重音の嵐で・・・。爆。

 しかし、パガニーニに比べればヴィオラで演奏しても無理が少なかったので、それ以降はまた楽しくエチュードと向かい合えました。

 でもこのエチュードさえ、ヴィオラで演奏するにはとても難しいと思い知らされるのは、エチュードが進んでからの後の事でした。結局最後まで見てもらいましたが(卒業後のレッスンも含めて)、やりきった時の開放感は今でも忘れられません。

 いつかまたチャレンジします・・・。かな??

 
コメント (2)
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