らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

司馬遼太郎「箱根の坂」

2011年03月20日 23時57分00秒 | 読書
 震災の影響で、お隣~仙台フィルハーモニー管弦楽団の3月~6月(第254~256回)の定期演奏会・4月の酒田公演などなどが中止発表されています。被害の大きかったお隣宮城県での演奏会開催が行われるのは、何時になるのでしょう?

 我が山形響の今後は全く私達団員も分かりません。被害が比較的少ない山形県ですが、ガソリンの問題等が解消されなければ演奏会の開催には多々問題が残されていますし・・・。一番の問題は東北新幹線の問題ですかね。エキストラに頼っている現状では問題山積みですね。しかし、最小被害のお隣くらい空元気を示してあげても良いように思えます。今月にあるオーケストラの日コンサート~チャリティーコンサートにする予定ですが、とりあえず開催方向なので来年度のことは少しずつ考えればいいことです。まずは、一歩ずつ。

 さて、昨年の春に読書習慣を約25年ぶりに復活させて、最初は文字を読むのに四苦八苦していましたがだいぶ読書の仕方を思い出してきて、どんどん読書が進むようになりました。相変わらず老眼問題で苦労しますが、新装版のおかげで、だいぶ楽です。

 司馬遼太郎「箱根の坂」上中下巻を読みました。司馬遼太郎が取り組んだ長編小説としては晩年の作品といえます。

 「箱根の坂」は、1982年6月から1983年12月まで読売新聞に連載された歴史小説です。

 主人公は伊勢新九諸(後の北条早雲)で、時代は応仁の乱前後から戦国時代幕開けまでです。

 高校の日本史でも鎌倉時代の後に室町時代が来てその後戦国時代~安土桃山時代が、織田信長の登場と共に突然のように起こってという、少々乱暴な歴史の流れを勉強させられましたので、室町幕府がどのような体制の幕府だったかとか、なぜ応仁の乱が起きて戦国の世に移っていったかというのを小説の中の物語を追って、興味を持ちながら体験出来ました。

 受験でも鎌倉幕府の将軍の順番やその後の北条氏による執権、江戸時代の将軍の順番などは暗記させられた記憶がありますが、室町幕府では実質的な力を持たなかった将軍の順番を暗記した記憶がありません。それだけさらぁ~っと過ぎて教えられた時代なので、私もあまり知識がありませんでした。

 「箱根の坂」は、その応仁の乱前後から戦国時代に突入してゆく時代背景がよく理解出来るので、私の知識欲をおおいに満足させてくれました。「地頭」「惣」などなど何十年ぶりかに見た多くの言葉が、古のロマンに引き込んでくれます。戦国時代を扱った多くの小説が、織田信長~豊臣秀吉~徳川家康の周りの事を扱っているので、「箱根の坂」が私の故郷~関東での出来事を扱っているのが、話に入り込めた大きな要因かも知れません。

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