7月13日午前9時ごろ大阪から「12日に帰宅予定の夫が帰ってこない。連絡も取れない」という電話が八重山署に入ったのが事の発端である。操作の結果お昼ごろには石垣島の北部にある野底岳(通称・野底マーペ)の登山道入り口でこの会社員男性が借りていたレンタカーが見つかった。レンタカーの中には携帯電話が置いたままになっていて、男性とは当然連絡が取れない状態であった。この時点でオイラは捜索に行こうか迷っていたが、石垣市から野底岳の入域規制の連絡が入り様子を見る事にした。警察と消防で捜索した結果、翌14日午前10時前、登山口から約1Kmほどの崖下でうつ伏せ状態の男性を発見。その後男性の死亡を確認した。
7月20日現在、死因が何だったのか発表はされていない。オイラは今後の為にも登山口から約1Kmの遭難したと思われる場所を警察等に聞きに行こうと思っている。オイラの経験上、野底岳には数か所の間違えやすい場所があるが、特に間違いやすいのがやはり登山口から約1Km程の場所である。オイラでも久しぶりに行くと、自然の流れでついそちらに歩いて行ってしまい「違う違う」と引き返すのだ。
オイラが行った時は必ずその場所を分かりやすいように、本来の登山道に導くように鎌で刈って、間違えやすい側を塞ぐように刈った枝を置いたりするようにしている。しかし野底岳はそう頻繁に行く訳ではないので知れている。
石垣島に限らず近年遭難事故が増えているのは、シルバー世代の登山ブームだけではない。とにかく軽装で「こんな格好でも行けちゃいました」と言うのを何も考えず無責任に流すSNSが一番の原因と考えられる。どういう訳か軽装で行くのがさも格好良いかのように、短パン、Tシャツ、サンダルで入山し一生懸命ネットに流すのだ。しかもそれをお金を頂いてお客様の命を預かる側の人間までやっているのだから呆れる。石垣島で遭難事故が増えたのも、スマホが普及し出してからかも知れない。
こんな低い山しか無い島なのに、石垣島は非常に遭難事故が多い。オイラが島に来てから約20年。今までに何度遭難事故があったか知れない。しかもほぼ万遍無くどの山でもおこっている。とにかく石垣島(沖縄)の山は内地の山と違い整備されてなく、亜熱帯がゆえ整備しても数か月で元のジャングルに変ってしまう。あっという間に道が無くなるのだ。それはベテランの登山者でも容易に遭難してしまう。ただ山に慣れている人は無理に動かず、飲料や軽食を持ち、携帯が繋がり探しやすい場所(上部等)で待機しているので比較的見つけやすく、生還出来るのである。
以前オイラのツアーに参加してくれたお客様が話してくれた事がある。どこどこのショップでツアーに行ったら、短パンTシャツ、サンダルで案内され「そんな格好で大丈夫なんですか?」と聞くとそのガイドと称する人物は「僕はいつもこんな格好です。全然大丈夫です。でもお客さんは止めておいた方が良いですよ」と自慢げに語った、と言っていた。そのお客様は二度とこのショップに行くまいと思ったそうだ。山でも海でもそうだが、軽装で案内するガイドがいるショップは止めておいた方が良いかも知れない。
石垣島に限らずこのようなSNSがとにかく多く、皆さんは鵜呑みにせず、自然の中に入る時の本来の正しい格好で、どんなに身近なフィールドでも半日帰りでも、携帯電話と飲み物とおやつ(軽食)、昼間でもライト、雨具程度は必ず持って入って頂きたい。生存日数(生きて帰れる確率)が格段に増える事は間違いない!
さらにスマホに山地図のアプリを入れ、モバイルバッテリーを持っていると心強い事間違いなし。
#リフトアップ石垣島エコツアー #野底岳
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