【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

雨の日はロマンティック気分・・

2008-10-23 15:45:55 | 音聴箱


   昨日の雨は上がりましたが、
  昨日は春、今朝は一転して
  “冬” と感じた空でした。

   それは、
  北風のせいかも知れません。

   そう言えば、アンの仲間?
  エミリーは、北風の事を
  【がみがみ女】 と、
  言っていましたね。

   少しだけ、開いている
  窓からも、その風が、入り込んで、
  ガタゴト、音を立てて揺らせています。
  言われてみれば、ちょっぴりうるさいかも・・。さすが、エミリー!

   ところで、つい今しがた、近所の人が野菜を持って来て下さいました。
  雨は、降っていないと思っていましたが、微かな雨。そう言えば・・。

   パリの雨は、細い細い霧雨なのだそうですね。
  日本のような土砂降りの雨は、ほとんど降らないのだそうです。

   ですから、トレンチコートと、せいぜいレインハットで十分、
  しのげると、聞いた事があります。

   それは、“こんな雨なのかな・・?” と、今日の降るか降らない雨を見て、
  ふと思ったものです。傘もささないで、トレンチコートの襟を立て、颯爽と・・。
  やはり、ロマンティックです。そして格好いいですね。



   さて、上の写真は、映画 『海の上のピアニスト』 と、『タイタニック』 のCD です。
  雨と何ら関係はありませんが、ロマンティック気分には浸れます。

   折角ですので、船と汽車という違いはありますが、
  “オリエント急行内で、使われていた物と同型” という、ランプを灯してみました。

   尤も、模造品ですが・・。でも少しですが、雰囲気は味わえます。
  時代背景は、奇しくも 『アンの世界』 と同じです。
  
   海の上と言いますと、溢れるロマン! 
  それこそ、たっぷりありますが、同時に悲劇も多いですね。

   『タイタニック』 もそうですが、『海の上のピアニスト』 も同様です。
  船の中で生まれ、船の中しか知りません。船だけが全世界。

   その船から降りようにも降りられない・・最後の一歩が、
  どうしても踏み出せない、哀しい主人公の姿が、印象的でしたっけ。

   そんな映画の思い出を何度も、反芻(はんすう)しながら、
  今日も又、この CD を聴いています。

   特に、エンディング・テーマ曲の、「ロスト・ボーイズ・コーリング」 は、
  (歌詞&ヴォーカル:ロジャー・ウォーターズ) 主人公への子守歌のように、
  切々と歌い上げています。

過去への時空旅行

2008-09-13 17:30:02 | 音聴箱


   こちらは、しとしと雨で明けました。
  午前10時頃まで降ったり、やんだり。
  その後は、写真のような青空に。

   それにしても、一週間の早い事! 
  つい昨日、月曜日を迎えたような
  気がしますのに、もう週末。

   毎日、そんな事を言いながら、
  いつの間にか9月も
  半ばを迎えようとしています。

 “・・・・・アンは微笑し、
  溜息をついた。
  幼いリラには、長く思われる四季が、アンにはあまりに
  早く過ぎて行くようになって来た。又、ひと夏終わった。・・・・・”
       
                                         【「炉辺荘のアン」 第29章】

 今よりも遥かにスローライフだった、アンの時代。
それなのに、21世紀を生きる、私なんかと同様の思いを抱いている事に、
少なからず驚かされます。

 いつの時代でも、程度の差こそあれ、感じる事は同じなのかも知れませんね。
ところで。昨日は、思わぬ時空旅行をさせて頂きました。と言いますのも・・。

 又々、【KEN さん】 の写真から。様々な思いが交錯する、夜の空港。
しかも季節は初秋・・。舞台は、整っています。

 楽しかった夏も終わり、心に幾ばくかの寂寥感を抱えた私は・・。
自分の中の自分に出会うため? 旅に出ます・・。~なんて。

 そんな時、真っ先に思い浮かぶのは、『ジェットストリーム』 です。
“フランク・プウルセルオーケストラ” の奏でる、「ミスター・ロンリー」 のテーマ曲に
乗せて響く、城達也のナレーションは、あまりにも有名ですね。

 その昔、この番組を聴く度に、憧れの場所を思い描き、
まだ見ぬ異国の地に、思いを馳(は)せたものです。

 昨夜、久し振りに聴いたそれは・・。期待が大き過ぎたのでしょうね。
それに、まだまだアナログだった世界。今では、地球も狭くなりました。

 初恋は、そのままにしていた方がいいとは、この事ですね。
又一つ、昭和が遠くなりました。

 最後に。ナレーションを記して置きます。
この文章ばかりは、今も心時めきます。皆様も、今宵空の旅を・・。 



【オープニング・ナレーション】
 
遠い地平線が消えて、深々とした夜の闇に心を休める時、
遥か雲海の上を、音もなく流れ去る気流は、
たゆみない  宇宙の営みを告げています。

満点の星を頂く 果てしない光の海を、
豊かに流れ行く風に  心を開けば、
煌(きらめ)く星座の物語も聞こえて来る、夜の静寂(しじま)の、
なんと饒舌(じょうぜつ)なことでしょうか。
光と影の境に消えて行った、遥かな地平線も 
瞼に浮かんで参ります。

これからのひと時。日本航空が、あなたにお送りする
音楽の定期便。「ジェットストリーム」。
皆様の、夜間飛行のお供を致しますパイロットは、
私、城達也です。



【エンディング・ナレーション】

夜間飛行の、 ジェット機の翼に点滅するランプは、
遠ざかるにつれ、次第に星の瞬(またた)きと
区別が、つかなくなります。

お送りしておりますこの音楽が、
美しくあなたの夢に、溶け込んで行きますように。

日本航空がお送りした音楽の定期便、「ジェットストリーム」。
夜間飛行のお供を致しましたパイロットは私、城達也でした。
 



あの感動をもう一度

2008-07-25 15:53:41 | 音聴箱


   今日も朝から太陽が燦然と? 輝いています。
  そして珍しく蝉がひとしきり。

   昨日と全く同じで、居間の温度計は
  ぴったり30℃でした。(午前9時半)

   それでもこの暑さの中、玄関先の朝顔が
  今年初めて咲いたと思えば、いつもの蝶、
  「ヤマトシジミ」 は今朝も我家へお出まし。

   この、お気に入りの 「ハローエンジェル」の
  上で、長い事羽根を休めていました。

   こんな小さな蝶は、殊の外、
  暑さが身に沁みるのではないでしょうか。

   今年の暑さを一体、
  どのように思っているのでしょう。

   毎朝、付けているラジオからは、「庭の千草」 の曲が・・。
  はからずも、夏の終わりの曲で・・しみじみ聴いてしまいました。曲と言えば・・。

   昨日夕方、街に出たついでに、
  兼ねてから欲しかった映画 、
  『奇跡のシンフォニー』 の、
  サウンドトラック版を
  買って来ました。

   改めて初めから聴いてみると、
  映画のあのシーン、
  このシーンが蘇ります。

   かの三島由紀夫も、
  言っていたそうですね。

   娯楽映画くらい、ハッピーエンドにして欲しいと・・。
  その意味でも、この映画は純然たる、ハッピーエンドでしたし、
  だからこそ未だに、こうして思い切り、余韻に浸る事が出来るのかも知れません。

   この映画を観たお陰で、少なく共、自然の奏でる音に対して、
  より耳を傾けるようになった気がします。

   尤も、この映画のオーガスト少年は、
  雑踏や風鈴の音にさえも、シンフォニーを感じ、奏でていましたが・・。

   最後に・・。映画のクライマックスシーン、セントラル・パークで演奏されていた、
  エルガーの 「チェロ協奏曲ホ短調作品85」

   これに被(かぶ)さって歌っていた、とても心に残った歌詞を次に記します。
  特に最後の三行は、胸キュンです。



              【サムシング・インサイド】
      
      探しているものが 見つからなくて
      君は歩いて来た道を 後戻りしている
      どうしたらいいか 分からずに

      誰かに救って 欲しいよね
      諦めて しまいたいよね
      君は次に何が起こるのかを考えながら
      温かいものを 求めているんだ
      寒さに 震えているから

      それは君が目を開けたら 最初に見えるもので
      別れを告げる時の 最後の言葉
      それは君の心の中で 泣いているもので
      君にパワーをくれるものなんだ

             ※

      だって君が僕を見つけなかったとしても
      僕が君を見つけていただろうから
      きっと僕が君を見つけていただろうから

もう一つの花言葉

2008-06-24 16:34:43 | 音聴箱


   こちらは、久し振りに晴れの天気になりました。
  起床時から晴れているなんて、何日振りの事でしょう。
  おまけに梅雨独特の湿っぽさもなく、爽やかです。

   「毎日の事で一番いい事は、
  思いがけなさにあるのだと、あたしは思うわ。
   金色に晴れた朝、こんな風に目を覚まして、
  この日が、どんなびっくりするような小包を渡して
  くれるのかしらと思うと愉しいわ。
   あたしは、いつも起きる前に10分ばかり空想にふけって、
  夜になるまでに起こるかも知れない素晴らしい事を
  山のように想像するのよ。」
             【「アンの娘リラ」 第3章】

   勿論、この思いがけなさは、いい事ばかりでなく、悪い事も起きます。
  でも、いい事を想像する事の方が、何倍も幸せですし、
  想像の段階から悪い事なんて・・考えたくありませんものね。

   (アンではありませんが) “良い天気の日には? 
  良い人間になるのが、たやすい”
気が、します。

   さて昨日に引き続いて、
  「さんざしの花」

   北原白秋作詞の 「この道」 に、
  さんざしが出て来る事は、
  昨日も記しました。

   「この道」 と言えば、
  日本歌曲の中でも名曲中の名曲。

   誰でも一度は耳にし、
  歌った事も、おありかと思います。

   又々、楽譜の出ている本を探しました。
  その本とは、『日本名歌110曲集』。懐かしい本。懐かしい楽譜・・。
  そして、そこには思いがけない懐かしい書き込みも・・。

   アカシヤ=ミモザと、書いてあります。
  なぐり書きですが、そんな事も、すっかり忘れていました。
  そう言えば・・。この歌を歌っていた頃の事も、何となく思い出したものです。

   歌は、遊び半分でしたので、いい加減なものでしたが、
  この歌の背景を先生から聞いたような気が・・。

   「アカシヤの花」 が、あの 「ミモザの花」 と聞いても、
  その頃の私には、花など、全く興味はありませんから、何の事はありません。

   それにしても、この 「ミモザ」。
  ピカソやマチスがアトリエを構えた、陽光溢れる、南フランス・・というイメージでしたのに、
  こんな昔から日本にあったのですね。一体誰が想像するでしょう。

   でも、『赤毛のアン』 に出て来る 「ヒースの花」 が、
  「エリカ」 である事を知ったのも、この声楽の先生からでしたっけ・・。

   ともあれ、たった一つの 「さんざしの花」 から連鎖的に様々な事が分かって来て
  嬉しく思います。そうそう、さんざしのもう一つの花言葉は、「希望」 でしたね。

   この曲は、昭和2年(1927年) に作られたとの事。
  北原白秋が、札幌を旅行した時の印象を詩にしたものだそうです。

   “幼かった日の思い出を懐かしむように、素朴に歌いましょう。”
   ~なんて、この本には書いてあります。では、その素敵な詩を・・。



          この道

 この道はいつか来た道       この道はいつか来た道
 ああ そうだよ            ああ そうだよ
 あかしやの花が咲いている    お母様と馬車で行ったよ

 あの丘はいつか見た丘      あの雲もいつか見た雲
 ああ そうだよ            ああ そうだよ
 ほら 白い時計台だよ       山査子さんざしの枝も 垂れてる

                          【北原白秋:作詞  山 田耕筰:作曲】 

二人だけのコンサート

2008-05-23 17:00:49 | 音聴箱


   




   今日も五月晴れ。美しい鶯(うぐいす) の鳴き声も相変わらずです。
  その上、昨日より若干、湿度があるかも知れません。
  今日はその分、暑くなりました。

   そうそう、お月様・・。
  昨夜も午後10時頃は、オレンジの朧(おぼろ)月でした。
  でも休む時は、いつもの黄色いお月様で、ほっと一安心。

   ただ、そのお月様も、だんだん移動してしまい、
  お月様を眺めながら休むなどという、
  空極のロマンティック気分には、ほど遠いものとなりました。
  たった何日間の事なのに、面白いですね。



   朝10時頃、私と同類の? アン好きの、
  近所の友人が、「ピンポ~ン!」。

   でも、久し振りです。聞けば少々、鬱状態で、
  外出するのが億劫だったとの事。
  私は・・と言いますと・・。

   丁度、いつもの木陰で、お茶しようかな・・
  と、思っていた所でしたので、「どうぞ!」
  と、いう事になり、庭に回って貰いました。

   幸い、まだ “月でひろった卵” の
  お菓子も残っています。

    先日と同じ、葡萄柄の硝子カップで、
   採れたてのハーブティーを。

   そして私も又、これ幸いと友人を観客に、
  リコーダー演奏を聴いて貰う事に・・。(お茶の後は、室内に移って)

   




   “薄青い薔薇の花を散らした、
  クリーム色のモスリンを着ていたが、
  普通、同じ年配の婦人が着たら、ひどく派手に見えるであろうに、
  ミス・ラベンダーには、しっくり似合っていた。”
                   
                                【「アンの青春」 第21章】

   



   ここで私も一応、ミス・ラベンダーよろしく服も着替えて。
  何てったって演奏会? ですもの。

   友人は元々、ピンクハウス物が好きなので、いつもアンのような格好をしています。
  今日も、フリルたっぷりの薔薇柄のワンピースです。

   そうそう曲は、ジョゼフ・ボーダン・ド・ボワモルティエ作曲、(フランシス・D・ミラー編)
  『2本のアルト・リコーダーのための 「組曲とパストラール」』。
  一人二役で、下声部は録音です。

   ~なんて記すと、一見難しそうですが、ごくごく簡単なもの。
  でも、気軽にバロックの雰囲気に浸る事が出来ます。

   リコーダーは、誰もが小学校時代、一度は演奏した事のある楽器、
  そう、あの縦笛です。“この頃何も、する気がしない・・”
  と嘆いている彼女に、“笛をやらない?” と、誘ってみました。

   リコーダーで童謡もいいですが、バロック音楽は最高です。
  そして気軽にアンサンブルの楽しさも・・。それは彼女も認めていました。

   “楽譜が読めないから・・” と、尻込みしている彼女に、
 “教えるから・・” とハッパをかけていますが、果たしてどうなるでしょう・・?

あなたには、詩が見えますか?

2008-03-08 16:53:02 | 音聴箱


   


   今日の空は、快晴になりました。
  気温も上がり、春らしい陽気に。
  どうやら全国的に、そうだったようですね。

   こうなりますと・・。
  北の国でも、雪解け水が湧き始めるとの事。
  「春告げ水」 と、言うそうです。

   こんな言葉に出会った時、いつも思うのですが、
  最初に言った人の感性が、偲(しの)ばれます。

   この水温が日毎に高まると、北国にも漸く春が訪れるとか・・。
  雪山を源に発したこの 「春告げ水」 が、
  人を育み、大地を彩るのでしょうね。








 


   


   



   さて、昨日から 『抒情愛唱歌全集』 なるものを聴いています。
  と、言うより、もう既に全曲聴いてしまったのですが・・。

   普段は、ほとんど器楽曲ばかり。
  買ってはいたものの、ゆっくり耳を傾ける事など、ほとんどありません。

   童謡と唱歌が主ですが、“抒情” とありますように、
  山口百恵の 「いい日旅立ち」 とか、武田鉄也の
  「贈る言葉」 なども若干、入っています。

   そもそものきっかけは、【はるかさん】 のブログ記事から。
  「美しき天然」 の歌詞を紹介されており、
  日本の四季を歌ったその曲は、その昔歌った記憶があったからです。

   早速、楽譜を探しましたが、見つかりません。
  その代わりに・・この全集に行き当たったという訳です。

   CD1枚につき、約30曲。10枚ありますから、なかろう筈はありません。
  案の定・・ありました! 

   改めて、曲、詞の美しさに感銘を受けたという訳です。
  その他にも、「坊がつる賛歌」 も心に残りました。

   「坊がつる」 とは、大分県の九重町にある、
  標高1300メートルの九重連山に囲まれた小盆地の事だとか。

   


   


   「・・そんな風に言ってしまえば何ともなくなるんですけれど、
  でも詩を通して見ると、全然、違ったものになってよ・・・
  そうして、詩を通して見た方が・・・」
  「・・・素晴らしいと思うわ。」
                 
                   【「アンの青春」 第29章】

   

   


   何だか言語明瞭、意味不明瞭・・? の感は否めませんが、
  いみじくも次の言葉で、アン自身が語っています。

   


   「・・・行や節は詩の外側の衣裳に過ぎないのよ。
  丁度、あんたのひだべりや飾りひだが、
  あんたではないと同じように、
  行や節自体が詩ではないのよ。
   本当の詩は、そういうものの中にある魂なのよ。
  魂を見る事はそう、始終は望めないわ。・・・
  詩の  だって、そうよ。」
                 
                     【「アンの青春」 第15章】

   

   「坊がつる賛歌」 は、広島高等師範学校の寮歌だそうです。
  昭和15年に作曲。

   芹洋子によって歌われ、広まったとか。
  (歌詞は、1番から9番まであります。)
  因みに 「美しき天然」 も、芹洋子だった事を付け加えて置きます。








                             
                 【坊がつる賛歌】 

1.人みな花に 酔う時も        2.ミヤマキリシマ 咲き誇り
  残雪恋し 山に入り           山紅に 大船 (だいせん) の
  涙を流す 山男              峰を仰ぎて 山男
  雪消 (ゆきげ) の水に春を知る    花の情けを 知る君ぞ

3.四面山なる 坊がつる        4.出湯の窓に 夜霧来て
  夏はキャンプの 火を囲み       せせらぎに寝る 山宿に
  夜空を仰ぐ 山男            一夜憩う 山男
  無我を悟るは この時ぞ        星を仰ぎて 明日を待つ 
                                   
                              竹山仙史 作曲
                              神山明正 作詞
                              松本征夫 補作               

耳を澄ませば・・

2008-03-07 16:27:48 | 音聴箱


   


   朝早いうちこそ、東南の空はこんな空でしたが、 
  その後、何もない空に。気付いたのは、朝のゴミ出しの時。
  北の空には見事に何もありませんでしたから。

   昨日までの寒さも、今日はやっと一息ついたようです。
  今日の空の青さは、アンの娘 リラ の言葉を借りる事に致しましょう。





 


   


   「青い ―― 青い ―― 青いと百ぺんも言わなければ、
  どの位青いか、言い表せない位だわ。」

                                【「アンの娘リラ」 第12章】

   

   ところで、「春の音」 の事。
  花が咲き始める時には、“ポン!” と、
  鼓(つづみ)を打つような音がするそうですね。

   そう言えば、「春の足音」 は、良く耳にしますが、
  「秋の足音」 なんて、あまり言いませんものね。

   今より遙かに寒さの厳しかった昔の人々の、
  待ち焦がれた春への熱い思い・・を痛切に感じます。

   「どこかで春が」 の童謡のように、
  今日のように晴れた日には春の音が、
  どこからか聞こえて来ますね。きっと。

   小鳥の囀 (さえず) り、雪解けの川のせせらぎ、風のざわめき・・。
  皆さんは、どんな音で春を感じますか?
  そんな訳で、今日は無性に  こんな CD が聴きたくなりました。

   このCD集のいい所は、
  “音羽ゆりかご会” や、“ひばり児童合唱団” の懐かしい所から、
  立川清人を始めとして島田祐子、大好きな鮫島有美子などのクラシック畑、
  はたまた安田祥子、由紀さおり等など・・バラエティーに富んでいる事です。

   曲の美しさも然る事ながら、歌詞がとても美しく、
  懐かしい情景が目に浮かぶようです。心の琴線に触れる歌声です。

 



                
           
           【どこかで春が】

        どこかで 「春」 が 生まれてる
        どこかで水が 流れ出す
        
        どこかで雲雀が 鳴いている
        どこかで芽の出る 音がする

        山の3月 そよ風吹いて
        どこかで 「春」 が 生まれてる    

                              
                              作詞 百田宗治
                              作曲 草川信

オルゴールで “森の癒し”

2008-02-23 16:41:36 | 音聴箱
   今日も、こんなほんのり桜色・・と
  言うより、菫色の空で明けました。

   今朝も、冷え込みはありません。
  それは、そうと・・。

   昨夜は、お月様、
  空に出ていなかったような・・?

   尤も、昨夜に至っては、じっくり
  夜空を眺めた訳ではありません。

   その前日、“月夜の薔薇” を見て、
  すっかり安心したせいかも
  知れません。

   今日も穏やかな天気と思っていましたが、
  お昼前から風が・・。どうやら 「春一番」 かも知れませんね。

   普段は、本当に静かなのですが、
  珍しく、窓ガラスをゴトゴト揺らしています。

   


   “男の心は――女の心も同じだが――
  春になると軽やかになる。
  ・・・・・それは人間の心を揺すぶり、
  子供時代の素朴な喜びを味わわせる。
   それは人間の魂を目覚めさせ、出来るものなら、
  神と手を握り合うほど神の身近に連れて行く。
   脅威と蘇りの生活の季節であり、
  若い天使が創造の喜びに静かに拍手を送る時のような、
  内も外も非常な歓喜に満ちた季節である。・・・”
                     
                             【「アンをめぐる人々」 5.】

   


   今年は、思いがけない寒さに驚いたりしましたが、
  2月なのに、ここ何日かは、春を感じてもいます。それに比べ・・

   『アンの世界』 の人々が、いかに春を切望していたか・・
  冬の厳しさが、どんなに過酷であるか・・想像出来ます。



   その、ともすれば汗ばむような
  日でもあった昨日。

   映画はやめたものの、街の
  CDショップに出掛けました。

   実は、先日の映画、
  【4分間のピアニスト】 のサウンド
  トラック版を求めに。

   なぜか最後の不協和音の曲が
  気になって仕方なかったのです。
  でも生憎、置いてありません
  でした。

   聞けば、今フランスで活躍している日本人の兄弟ピアノデュオ、
  「レ・フレール」 の『クロス第3番』 と、言うではありませんか。
  ネットで探してみようと思います。

   代わりに買って来たのが、正反対と言っていい、    
  アンティックオルゴールによる、CDです。

   オルゴールは、それを聴く事によって
  様々な 【健康効果】 があるそうですね。

   そればかりでもないのですが、
  私自身オルゴールの音色には、癒されますので・・。

   しかも、カリオペ(ドイツ製)、
  オーバーチュアオルゴール(スイス製)等など・・
  7機種を使って20の演奏曲目が入っています。

   曲は、オペラの間奏曲や序曲が中心になっていますが、
  CDタイトルの「森のコンサート」 通り、
  森林浴にでも浸っているような気分にさせられます。
  今度は、「森の香り」 のお香と共に聴いてみましょうか・・。

   春一番・・なんて、言いましたが、先程から雪!
  今日は、何と天気がコロコロ変わるのでしょう。
  天気予報、当たりますね。  

雨の日もアン気分 ♪

2008-02-12 18:07:16 | 音聴箱




   昨日の抜けるような青空から一転して
  今日は、銀色の雨となりました。
  午後には、その雨もやみましたが・・。

   それにしても、「真っ白」 から昨日の 「青」、
  そして今日の 「銀色」と・・。

   この所の目まぐるしい空の変遷です。
  おまけに、今晩からもう一度雪との予報。

   今年の冬ほど、アン気分に
  浸れる事が、かつてあったでしょうか。

   その上、積雪もあるかも知れないなんて・・。
  しかも、こんなに短い期間に2度も・・です。

   



   “今夜は、雪になりそうです。
  あたしは、雪になりそうな晩が好きです。
  風は、「小塔や木々」 の間を吹きすさみ、
  あたしの居心地の良い部屋を一層、心地良くしております。
  最後の金色の葉が、今夜柳から吹き散らされる事でしょう。”

                                   【「アンの幸福」 4.】

   


   これは、アンが婚約時代、ギルバートに送ったものです。
  この描写からは、老いた月(11月)である事が伺えます。
  こちらは今、若い月ですが・・。

   珍しく今晩は、風が出て来る・・
  なんて言っていましたので、柳こそありませんが、
  3カ月遅れの同じような境遇に浸れるかも知れません。
  それにしても・・。

   「今夜は、雪になりそうです・・」  
  ~こんな手紙を1度でいいですから、したためてみたいものです。






写真提供 《森の時計と丘の風》


   


   さて、こうなりますと私はここに・・。
  「想像の余地」 ? を沢山持っている事を
  今日ほど有難いと思った事はありません。
  ~ナンテ。

   オイルランプに灯を灯し、机ではなく棚の上を
  「アン風」 に真似し、入れっ放しになっていた、
  「冬の旅」 のCDを取り出しました。
  (最近、こればかり聴いていたものですから)

   久し振りにベートーベン、「バイオリンソナタ」、5番、4番、9番を。
  因みに5番は、「春」、9番は、「クロイツェソナタ」 として有名です。

   バイオリンとピアノが対等に音楽を奏でているのが、楽しいのです。
  演奏は、シェリングのバイオリンと、ヘプラーのピアノで。

   ちょっと先日の映画 (4分間のピアニスト) の、
  ピアノ教師クリューガー先生気分にも・・。

   ところで、「ソナタ」 が、「奏鳴曲」 と言う事は、ご存じですね。
  他にも「プレリュード」 は 「前奏曲」、「ノクターン」 は 「夜想曲」、
  「ワルツ」 は 「円舞曲」 と・・。お馴染みのものばかりです。

   では、「フーガ」 は・・? “フーガは、フーガよ!”
  ~なんて、仰らないで下さいね。
  何と遁走とんそう曲」。ちょっぴり、ユーモラスな日本名でした。

       



冬の日の幻想

2007-12-16 17:03:19 | 音聴箱




   起床時こそ、お日様が顔を出して
  いたものの・・一転して雲の広がる、
  いかにも寒そうな冬空となりました。

   でも昨日の気分の浮き立つ空とは、
  全く逆の空なのに、なぜか良い意味で
  心騒ぐ? 私がいます。

   だって、冬が大好きになりそうな予感・・。
  単純です。

   



   “粉雪が降り止んだ後の街道は、銀色の繻子のようで、
  西の方には、浅緑の空が見えた! 
   オリオン星座は、雄大な天の行進を続けており、
  丘や牧場や森が真珠のような静けさをたたえて、
  一行の周りを囲んでいた。”
              
                                 【「アンの愛情」 2年目 6.】



   そう言えば、大好きな 
  「赤毛のアン」 には
  このように、冬の描写は、
  枚挙にいとまがありません。   

   ところで、日本人って、
  潜在的に冬への憧れは
  強いのかも知れませんね。

   例えば夜空を見上げると、
  必ず浮かんで来るのは、
  あの有名な 「冬の星座」。

   原曲は、アメリカの作曲家、
  ヘイズの恋歌ですし、「いとしのクレメンタイン」 も、
  日本では、“雪よ岩よわれらが宿り・・” の 「雪山賛歌」 ですものね。

   私にしても、シューベルトの 【冬の旅 は、昔から大好きです。
  一面、雪に閉ざされた雪なき道を果てしもなく
  歩いている光景が、浮かんで来たものです。

   でも、それは決して悲しいものではなく、
  人生の指針となるような勇気を与えてくれるものでしたが・・。

   誰もが寝静まった、しんとした冬の夜。
  柔らかいランプの灯りで、眠りにも優しいハーブティーを頂きながら、
  ボリュームを絞ってCDを聴くのもオツなものですね。

   それが、レコードならもっといいのですが・・。
  今夜は、冷えそうです。