春はもうその角まで来ており、 私は喜び以外の全てを忘れ去った。 【「エミリーはのぼる」 第19章】 |
あれよ、あれよと言う間に桃の節句、「雛祭り」 も過ぎ、
気が付けば3月も半ば。すっかり春らしくなりました。それより何より・・
私にとっては足元に咲く小さな花、菫(すみれ)を見つけた時の喜び。
ともすれば、見過ごされてしまいそうな俯(うつむ)く花。
それでも私の春は、菫と共に始まると言っても過言ではありません。
同じ咲くにしても赤銅色の葉を一気に伸ばし、咲くぞ、咲くぞと
序章さえも華やかな薔薇に比べ、あくまでもひっそりと・・。
あるがままに季節がくれば花を開き、
香を放ち、それとなく春の訪れを知らせてくれる・・。
所謂(いわゆる)、薔薇の対極にある花。そんな清楚な菫が好きです。
一方、同じ俯く花ですが、菫よりも存在感のある、
「クリスマスローズ」 も花芽を付けていました。
ヒヤシンスも顔を出し始め、冬枯れだった庭も賑やかになりそうです。
【クリスマスローズ】