トミー・リーの捜索劇

突然、子供が行方不明となり父親が捜索をする映画。かつてジャック・レモン主演の「ミッシング」（８２）がありました。アメリカ人青年のチャールズが、南米チリで失踪。父親のエドワード（レモン）は、息子の妻（シシー・スペイセク）と共に現地に飛び、捜索を開始します。

時代と現地の政治情勢など、捜索は困難を極めます。やがて息子の失踪には、クーデターが背景にあることを突き止めます。トーマス・ハウザーの原作を、コンスタンタン・コスタ＝ガヴラスが脚本・監督。音楽はヴァンゲリス。コメディを得意とするレモンが、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた作品。

ちなみに映画はニクソンの時代。軍事クーデターを描いた社会派ドラマでした。そして現代の捜索劇。「告発のとき」（０７）が公開です。監督は「クラッシュ」「ミリオンダラー・ベイビー」（０４）「００７／カジノ・ロワイヤル」（０６）と次回作「００７／慰めの報酬」（０８）などの脚本家ポール・ハギス。

「クラッシュ」で初監督、本作は２作目。力が入ってます！２００４年イラク戦争から帰還した兵士マイク・ディアフィールド（ジョナサン・タッカー）が行方不明に。息子の失踪のニュースを受けた父親ハンク（トミー・リー・ジョーンズ）は、元軍人警官。

心配する妻ジョアン（スーザン・サランドン）を残し、フォート・ラッドへ向かいます。一緒に帰還した仲間たちも、マイクの行方は知らないと言います。地元警察の女性刑事エミリー・サンダース（シャーリーズ・セロン）と共に、捜索を開始。しかし、見つかったのはマイクの焼死体。いったい何が？

この事件は２００３年に起きた実話。“プレイボーイ誌”に掲載された記事をハギスが映画化を熱望。困難な映画化への道。そこでサポートしてくれたのが、クリント・イーストウッドでした。２人の強い絆が感じられますね！

共演者はジェームズ・フランコ、ジェイソン・パトリック、そしてイーストウッドの元妻フランシス・フィッシャーも。これは期待せずにはおれません！そういえば、トミー・リーの主演作にロン・ハワード監督の「ミッシング」（０３）もありました。

１８８５年のニューメキシコ州。娘の１人を誘拐された母（ケイト・ブランシェット）が、疎遠になっていた父（トミー・リー）と共に捜索するお話。渋く力強い演技派、トミー・リーのファンです！