報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“大魔道師の弟子” 「船底の幽霊たち」 2

2015-12-07 19:25:28 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[期日不明 時刻不明 天候:嵐 クイーン・アッツァー号(船底機関部) 稲生勇太&マリアンナ・スカーレット]

 船員ロッカールームにある、1番から6番の番号が振られた不思議なロッカー。
 ここに佇む船員の幽霊によれば、電気室のロックコードが書かれたメモが4番ロッカーの中にあるものの、開け方が分からないらしい。
 しかし、マリアは分かったみたいだ。
「今まで3番ロッカーも開かなかったのに、今は開いてるだろう?」
「ええ」
「それは1番と2番のロッカーを開けたからだ」
「どういう意味ですか?」
 するとマリアは3番ロッカーを閉めて、2番ロッカーも閉めた。
「これで、3番ロッカーは開かない」
「……本当だ」
 すると、それまで開いていた3番ロッカーに鍵が掛かってしまった。
「答えは『足し算』だと思う。1と2を開けたら3が開いたわけだから」
「それじゃ、4番を開けるには……」
 もう1度マリアは2番と3番を開け、2番だけを閉めた。
 これで、1+3となったわけである。
 すると……。

 ガチャ。

「開いた!」
 マリアの読み通り、4番ロッカーが開いた。
「! 開いたのかい?」
 船員が驚いたようにやってくると、4番ロッカーの中を覗き込んだ。
「ロックコードは『1689』か。よし、これで……!」
 船員は番号を読み上げると、ロッカールームを出て行った。
 因みに幽霊であるにも関わらず、ドアを擦り抜けようとせず、ちゃんとドアを開けて出て行く所が何とも……。
 これは恐らく機関長が言う通り、船員達に死亡の自覚が無いからだろう。
 稲生達もそのロッカーを見たが、そこには葉書サイズの紙に大きく手書きで『1689』と書かれているだけだった。
「ユウタ、5番と6番も開けてみよう」
「あっ、そうですね」
 この調子で5番と6番も開けてみた。
 すると5番ロッカーには、ノートが入っていた。
 キャンパスノートと呼ばれる、A4サイズの大きさである。
「日本語……」
 開いてみると、日本語が書かれていた。

『“魔の者”の正体についての考察

 魔道師達を襲う“魔の者”だが、彼らは昔から存在していたわけではない。いや、“魔の者”を操る悪魔は別に存在し、それは前からいるのだろう。だが、現時点ではそこまでの調査が明らかではないので、“魔の者”についての考察だけを述べたいと思う。“魔の者”が悪魔の類でありながら、何ゆえ人間を対象としないのかが疑問視されていた。その点に着目し、そもそも“魔の者”が取り沙汰されるようになった時期を考えると、1つの仮説が成り立って来る。“魔の者”がマリアンナ師をまず襲ったわけだが、その後で襲われたクレア師やジェシカ師においても、共通すべき点は人間時代に「女性として」不遇の時代を送った経験がある。これが何を意味するのかは定かではないが……』

「ユウタ、何て書いてあるんだ?」
「えっ?」
「私は、日本語を読むのがあまり得意じゃないんだ」
(あ、そうか……)
 稲生とは普段、英語で喋っているのだった。
「“魔の者”についての考察文のようです。誰が書いたかは分かりませんが……」
「何でそんなものがここにある?」
 マリアは眉を潜めた。
「えっと……何ででしょうね?」
 6番ロッカーには青い宝石のようなものが入っていた。
「待てよ、これは……」
 稲生はそれを拾い上げて、サンモンドからもらった星型のブローチにはめてみた。
 果たして、それは無くなっていたもう半分の宝石だった。
「これは……退魔の効果のある魔法具だな」
 マリアは覗き込むようにしてそのブローチを見た。
「そうなんですか?」
「これで“魔の者”を倒す、何かの道具になるんだろう」
「ますますこっちが有利になるわけですね。ありがたいです」
「……だといいんだけどな」

 ロッカールームを出たが、全く停電が復旧する見込みが無い。
「何をやってるんだ、あの船員は……」
 マリアが文句を言うと、稲生は、
「きっと、電気室では直せない状態なのかもしれませんね」
「いや、そんなことは無いんじゃないのかな」
「えっ?」
「だって、あの船員、あそこにいるぞ?」
「えっ!?」
 確かにロッカールームを飛び出した船員が、電気室の前に佇んでいた。
「どうしたんですか?早くロックの解除を……」
「それが……できないんだ……」
「は?」
「さっきから1689と打ち込んでるのに……開かないんだ……。これは一体……どういうことなんだ……?」
 ドアの横にはテンキーがあって、それを打ち込む仕組みのようである。
 もう1度船員が1689と打ち込んだのに、確かに開かなかった。
「えー?まさか壊れてるのか?」
「そんな……」
 稲生は4番ロッカーから持ち出したメモをポケットから取り出した。
「68……あ、逆だ。1689……だな」
 一瞬、稲生はメモを逆さまに出してしまった。
「いや、ちょっと待って!」
 マリアが稲生からメモを取った。
「あっ」
「これ……」
 マリアはメモ書きをひっくり返した。
 すると手書きの数字は、『6891』となる。
「正しいのはこっちなんじゃないか?」
「あ……」
 稲生はその数字をテンキーに打ち込んだ。
 すると……。

 ピーン♪……カチャ。

「あっ、開いた」
 電気室のドアロックが解除された。
 中に入る稲生達。
「これだ……。このブレーカーが……落ちていたんだ……」
 船員はOFFの位置にあるブレーカーをONの位置にガチャンと下げた。
 すると、電気室内の照明が点灯した。
「おっ、明るくなった」
「よし。これで、あとは……」
 船員は再び電気室の外に出て行った。
 もしや、機関室のドアを開けてくれるのだろうか。

 停電が復旧し、明るくなった廊下。
 しかし、電力を復旧させた船員は機関室に行かず、何故か廊下の奥へと行ってしまった。
「まあ、いいや。ということは……」
「やった……。やっと……電気が復旧した……。これで、もう……安心……」
 先ほどの新人通信士がホッとした様子になり、“成仏”していった。
 これでまたソウルピースが手に入る。
「あとは……まだいるのかな?」
「さっきの船員はどこに行ったんだ?」
「行ってみましょう」
 稲生達は明るくなった廊下の奥へ向かった。
 廊下の奥にはドアがあり、そのドアには『通信室』と書かれていた。
 さっきの船員もまた通信士だったのだろうか。
 とにかく、そこへ行ってみることにした。
 が、
「!!!」
 廊下の照明が次々と爆発した。
 せっかく明るくなった廊下がまた暗くなり、そこには、
「どォコォへ行くのォォォォォ……!?マァマァ……!」
 “魔の者”がポルターガイストを起こし、実力行使に出たらしい。
「しばらく戦いは見合わせてやろうと思ったけど、向こうが宣戦布告してきたんじゃ、しょうがないよね?」
「そ、そのようです」
 マリアは魔道師の杖を出した。
「少しは痛い目を見ないと、分からないようだな」
 マリアは臨戦態勢に入ったが、稲生は、
(今の……『マァマァ』って何だろう……?)
 と、“魔の者”の台詞が気になっていた。
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“大魔道師の弟子” 「船底の幽霊たち」

2015-12-07 18:19:39 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[期日不明 時刻不明 天候:嵐 クイーン・アッツァー号(船底機関部) 稲生勇太&マリアンナ・スカーレット]

 停電して暗闇となっている船底機関部。
 そこをカンテラ1つで見回りをしている船員がいた。
「あいつ……まだなのか……?何をしてるんだ……?」
 声からして、中年くらいの船員。
 見回りの交替が来ないことには、“成仏”できないらしい。
「交替要員の人も、どこかを彷徨ってるのかもしれませんね。捜してみましょう」
「ユウタ、私達そんなことしてる場合じゃ……」
「サンモンド船長が、“魔の者”を倒す道具を作ってくれるんだそうです。それには、幽霊さん達が成仏した後に遺して行くソウルピースが必要になるんです」
「稲生君は私がこの船に乗り込む前……つい最近でも、サンモンドに会ったか?」
「はい。ソウルピースを渡しました。あと少しだそうです。ここの船員さん達を成仏させれば完成できるそうです」
「それだけか?他にサンモンドと話をしなかったか?」
「……やはり“魔の者”は光に弱いので、ここのメイン電源を復旧させるべきというアドバイスを受けましたよ。ここへの行き方を教わりました」
「……そうか。師匠は、『サンモンドが余計なことを言う前に、ユウタに会わせるな』と言ってたんだけどな。あまり、余計なことじゃないような気がする」
「サンモンド船長は、どんな道具を作るつもりなんでしょう?」
「さあ……。とにかく、私は機関室か電気室の鍵を探したい。電気室は、4桁の暗証番号を打ち込まないと開かないらしい。それを知ってる船員がいればいいんだけど……」
「そうですねぇ……」
 稲生は取りあえず、手近なドアを開けてみた。
 そこはトイレ。
「機関室の鍵を持ってる船員さん、いませんかー?あと、電気室の暗証番号知ってる船員さん、いませんかー?」
 稲生が呼び掛けながら、個室や用具入れのある奥まで行ってくる。
「うふふふふふふ……」
「うっ!?」
 あの笑い声が聞こえた。
「ユウタ!早く外へ!」
「は、はい!」
 トイレの外に出ると、“魔の者”はいなくなった。
 どうやら、空間を移動する際にブランクがあるらしい。

 次に入ったのは、2段ベッドが並ぶ部屋。
 つまり、船員の仮眠室だ。
 船橋区画にある船長室と違い、下級船員は船底の大部屋に並ぶ2段ベッドで寝るらしい。
 もちろんこの部屋も、電気が点かない。
 モタモタしていると、また“魔の者”に襲われてしまう。
 と、1つのベッドからブツブツと独り言が聞こえてきた。
 近づいてみると、下段ベッドに腰掛けて、何かメモ書きを見ている船員の幽霊がいた。
「あの、すいません。何をしてるんですか?」
「! びっくりしたなぁ……。急に、話し掛けないでくれよ……」
「ユウタはちゃんと『Excuse me.』と言ったが?」
 マリアは眉を潜めた。
「今年から無線部に転属になったんで、コールサインを覚えてるところなんだ。……難しくて、なかなか覚えられないよ……」
「あの、もしかして、この後、見回りの交替とかありませんか?」
 と、稲生が聞くと、
「あっ、そうだ!見回り!……急がないと!」
 通信士はメモ書きを置いていって、仮眠室を出て行った。
 稲生はメモ書きを拾い上げると、
「緊急遭難信号ですね。『メーデー、メーデー』ってヤツ」
「新人にそれをやらせるようじゃ、この船会社も終わってるな」
 と、マリアは断罪するように言った。
 まあ、確かに。結局、救難信号を発せられないまま、この船は“魔の者”に侵食されてしまったことになる。
「うふふふふふ……」
「うぉっと!また来た!」
「またかジェシカ!いい加減、しつこい女は嫌われるぞ!」
 慌てて廊下に出る稲生達だった。
(あれ、ジェシカさんの姿を借りているだけで、本人じゃないと思うけど……)
 と、稲生は思ったが、口に出すとマリアの機嫌が悪くなるので黙ってておいた。

 廊下に出ると、ちょうど新人通信士と先ほどの船員が交替するところだった。
「やっと来たか……。何をやってたんだ……?待ち侘びたぞ……」
「す、すいません……。無線を覚えるのに……夢中になってて……」
「まあいい……。俺は休ませてらうぞ……」
 やっと交替できた船員は、それだけ言い残すと、ソウルピースだけを残して消えていった。
「この人は鍵を持っていなかったようですね」
 稲生はソウルピースを回収しながら言った。
「全く。一体、誰が持ってるんだ?」
「まあまあ。探してみましょう」
 交替した新人通信士は、いつになったら停電が復旧するのか気になっているようだった。
 この通信士を“成仏”させるには、早いとこ船底部の停電を復旧させなければならないということだ。

 先ほどの仮眠室とは隣の部屋を開けると、そこは船員のロッカールームになっていた。
 そこに佇むのは、また別の船員。
「こんばんは。何をしてるんですか?」
 稲生が話し掛けると、右手を顎にやって考え込む船員がハッとして稲生達を見た。
「実は……電気室のドアなんだが……」
「! 電気室のドアロック解除の番号を知ってるのか!?」
 マリアが一歩船員の前に出る。
「いや……私も知らない……」
「……っ!」
「実は……この4番ロッカーの中に……その、ドアロック解除の番号が書かれたメモが入っていると聞いたんだ……。だけど、ドアが開かないんだ……」
「ええっ!?」
 稲生は試しに『4』という番号が振られたロッカーを開けようしたが、確かにロックされている。
 だが、鍵穴が見つからない。
 どういうことだろう?
「私も……ここのロッカーは、使ったことがないので……どういう仕掛けなのか……分からないんだ……。早く……電気を復旧させないと……化け物が……」
「た、確かに」
 番号が振られているロッカーは6つ。
 即ち、1番から6番までだ。
 マリアは試しに6番から開けてみようとした。
 そこで分かったのは、1番と2番しか開かないこと。
 もちろん、1番と2番ロッカーには何も入っていなかった。
「こりゃ、バールか何か持ってきて、こじ開けないとダメですかねぇ……」
「都合良くそんなものがあるのか?」
「いや……そう言われると……。えー?何で1番と2番が開いて、3番が開かないんだー?」

 ガチャ。

「あれ!?3番、開いた!」
「ん?」
 しかし、3番ロッカーにも何も入っていなかった。
 だが、3番ロッカーは開いたが、4番以降は相変わらず開かなかった。
「時間が経つと開く仕組みとか?」
「そんなの……聞いたことがない……」
 船員は首を横に振って否定した。
 どうして1番と2番しか開かず、しかもそれまで開かなかった3番ロッカーが急に開いたのだろう?
 そして、どうして4番ロッカー以降のドアが開かないのだろう?
(1と2を開けたら、3が開いた……)
 マリアは頭の中で整理した。
「……分かったぞ!」
 マリアはポンを手を叩く代わりに、持っていた魔道師の杖をドンと床に叩いた。
「分かりましたか!?」
「これは……」
「うふふふふふふふ……」
「ちっ、こんな時に!」
 仕掛けが分かったマリアだが、ジェシカの姿をした“魔の者”に阻まれたので、出直しを迫られたのである。
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小説の途中ですが、ここで通常の日記をお送りします。 1207

2015-12-07 10:28:14 | 日記
 昨日、ヘルプ先の職場の人達と帰りに食事会を行った。
 その場には、日蓮正宗に興味を持ってくれた方もいた。
 実は“顕正会info”の管理者ミミさんの最新記事のように、世間一般の人が持つカルト宗教のイメージは、あのオウム真理教にあるようで、私も決して週刊誌に載ることはない、えげつないつまらない話を披露したりもした。
 だいぶ前のブログにも書いたと思うが、顕正会が『第二のオウム』になることは、今時分においては絶対無い。
 ただ単に浅井教祖への個人崇拝という点だけならそうなのかもしれないが、しかし新興宗教においてその教祖に対しての個人崇拝が求められることは、むしろ普通であることなので、それだけの定義を持って『第二のオウム』とするならば、他の新興宗教も当てはまってしまうのである。
 別に顕正会の肩を持つわけではないが、いかにアンチテーゼが不必要なレッテル貼りをしたいかがそこに表れている。

 では、私がどうして顕正会が『第二のオウム』になることは絶対無いと言い切れるのか。
 そもそも、では何を持って『第二のオウム』と言うのか。
 私の解釈では、
「サリンを撒くなどの大規模テロを起こす恐れがあるかどうか」
 だとさせてもらっている。
 どうだろう?元顕正会の皆さん。
 顕正会がこれからサリンを作って、東京メトロの各路線にばら撒く恐れがあると思うかい?
 サリンでなくても良い。
 爆弾テロでもいいし、銃乱射事件でもいい。
 あるいは、突然ナイフを振り回して、近隣の乗客を襲うか?
 爆弾や銃を調達できるルートが今の顕正会にあるとは思えないし(ケンショーセピアが現役だったらあり得るかもしれないが)、あるとしたら、むしろ学会の方じゃないか?
 とち狂ってナイフを振り回す莫迦野郎の事件も最近発生したが、どちらかというよりそれは顕正会員よりむしろ学会員にありそうな話じゃない?
 私の頭がお花畑なのかもしれないが、最近の顕正新聞とか見ていると、段々衰退しているようにしか見えない。
 だいたい、南東北大会を含む大きな行事にさえ、たかだか人集めに苦労するような団体がテロを起こす要員を確保できるようには思えないのだが。
 顕正会唯一のテロ集団ケンショーレンジャーだって、高齢化が進んで、ついにケンショーピンク(K藤R子)は臨終してしまったし、イエロー(会長)は【お察しください】だろ?
 存在空気扱いのグリーン(Y田T明)は、ついに顕正新聞にさえ出て来なくなったし。
 レッド(J衛)は立場上、新聞にも毎回出ているが、レッドがリーダーたり得ないのはリアルでも、ケンショーレンジャーでもそうだ。
 そして何より、そのケンショーレンジャーの後を継ぐ名物幹部が全く出てこない時点で、既に宗教テロどころか、そもそも宗教としても成り立てられるのかとも思う。
 よって、私は顕正会は『第二のオウム』になることは絶対に無いと思うのだ。
 無論、ずっといていい場所ではないとも思うので、ミミさんと同様、私もトチロ〜さん方の尽力により、日蓮正宗にスライドさせて頂いた次第だ。
 もっとも、私は不良信徒なので、“妙教”に載ることは絶対に無いだろう。

 日蓮正宗に興味を持ってくれた方もまた、他の新興宗教の勧誘にあってエラい目に遭わされた1人である。
 一般人の中には往々にして、このような経験をされた方もおり、折伏には細心の注意が必要だ。
 あー……それで、そんな気遣いの必要無い街頭折伏の方がいいって?ンなわけないだろ!
 もっとも、酒の席なので、本格的な折伏ではなく、“普段着の折伏”の方に街頭……もとい、該当するが。
 若い女性2人に逆ナンされ、鼻の下を伸ばしてホイホイついていったら、宗教の勧誘だったらしい。
 もっとも、顕正会ではなかったそうだ。
 それに当たって、私はある思い出話を思い出し、つい笑ってしまった。
 そこでその時の話を披露した。

 常盤台の顕正会東京会館の近くに、今でもあるのかどうか分からないが、バーミヤンがあるだろう?
 私と私を顕正会に引き入れた同級生とで、支隊長と一緒に食事をしながら指導を受けていた。
 今では、そんな暢気に飯でも食いながら指導を受けるということもないのだろうか。
 だとしたら、物凄くつまらない団体に成り下がってしまったことだろう。
 あ、この話は今から15年近く前の話だ。
 とにかく私達が遅い夕食を取っていると、厨房の方に慌てて走って行く男を私は見つけた。
 それは出川哲郎によく似ていた。
 ま、本人でないことは明らかだ。
 背格好や顔付きが似ていた、ということかな。
 そして厨房の入口に向かって、
「助けてください!宗教の勧誘です!!」
 とのこと。
 追い掛けてきたのは、顕正会女子部員が2人。
 “出川”が逃げ出して厨房に駆け込むその“卑怯ぶり”をなじっていた。
 見かねた支隊長が、軽くその女子部員達から話を聞いた。
 やはり街頭折伏(という名の街頭勧誘)でこの“出川”を引っ掛け、バーミヤンに連れてきたらしいんだな。
 はっきり言って“出川”氏の方が被害者だし、そんなことをやる女子部員は何考えてんだと思うのは今の話。
 当時は“出川”氏の方が莫迦野郎と思ったものだ。
 それは支隊長もそう思ったのか、更に追い打ちを掛けるようにその“出川”氏に言った。
「あんたのような男(キモメン)をナンパする女性がいるか!仏法の話をする為に声を掛けたに決まってるだろうが!何やってんだ!」
 これで電車に飛び込まれたらどうするんだよ。
 でも当時の私や紹介者は、2人して拍手しましたよ。
 はい、これで全員バーミヤンからは出禁ねw
 何年か前、トチロ〜さんに連れて行ってもらったことがあるが、この時点で既にほとぼりは冷めていたということだろう。
 まあもっとも、私が常盤台に行くことはまず無いと思うが。

 本当に、顕正会員は罪深い。
 根底にあるものは、他者への嘲りだ。
 彼らの折伏は折伏ではなく勧誘だとするのは、何も彼らが化儀に基づいたものではないからだけではないと思う。
 自分が幸せになる為に他人をその土台にするというのもあるのだろう。
 さて、武闘派法華講員の皆さんは大丈夫ですかな?
 中島みゆきさんの歌の歌詞のようなことではありませんかな?
 え?邪教信者の歌手の歌詞なんざ関係無い?
 何言ってるんですか。だから一般人への折伏が進まないんですよ。

 私の来年の目標は、『邪教信者への破折は武闘派に任せ、私ら穏健派は一般人への折伏を行う』にしてみようかな。
 茜オバハンなんざ相手にしたくねーよ。
 山門入り口さんにお任せしますw
 
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