たにしのアブク 風綴り

87歳になります。独り徘徊と追慕の日々は永く切ない。

新緑眩しく、若葉ゆらぎに吹く薫風

2006-05-03 10:59:02 | Lyricism

新緑の 風にゆらるる おもひにて (飯田蛇笏)夏山は 目の薬なる しんじゅかな(李吟)
万緑の 万物の中 大仏(高浜虚子)あらたふと 青葉若葉の 日の光(芭蕉)
万緑の中や吾子の歯 生え初むる  中村草田男

青葉若葉の中を歩いてきた。徘徊人には圧倒される緑が眩しすぎる。緑は本来生命の発生・生育を表わす言葉だという。赤い、青い、黄色い、は日常でも出てくる形容詞だが「緑い」とは言わない。
だから新緑の色は青葉というのだろう。

「緑・みどり」とは植物の芽が伸びゆくさま、その柔らかくも「たくましく伸びる芽」を指す。それが赤ん坊である場合、「嬰児(みどりご)」と呼ばれる。これから伸びゆく、まだ頼りないが、輝きに満ちた命が「緑・みどり」なのだという。

風綴り⑫ <色の付く風、色を感じる風編>
青東風(こち) 黒南風(はえ) 白南風(はえ) 青田風 青嵐
青北風(北風の初め) 色なき風(秋風)=白風 風薫る 若葉風
教えて、他にも色の付く風
大型連休 近場の林 徘徊す
たにしが不味いアブ句を吐いた。