たにしのアブク 風綴り

87歳になります。独り徘徊と追慕の日々は永く切ない。

六本木の国立新美術館に行ってきました

2010-06-13 17:36:34 | 展覧会・美術展

美術館の殿堂・国立新美術館に行ってきました。
2007年11月24日にフェルメールの「牛乳を注ぐ女」に、
会いに行って以来ですから3年半ぶりです。

 足を運んだ主目的は6月7日まで開かれていた公募展。
 第一美術協会に参加しているボランテイア仲間のS氏が出品している、
 第81回第一美術展の招待券を頂いていたからです。

 絵画、彫刻合わせて800点近い出品作の展示の中から、
 S氏の作品を見つけ出すのに十数分かかって、
 作品を数分間眺めて失礼させていただきました。




実は、鑑賞したかったのはこちら「オルセー美術館展」



この夏、当美術館は豪華なことになっています。
①オルセー美術館展2010「ポスト印象派」
②陶芸家の至宝 ルーシー・リー展
③マン・レイ展 知られざる創作の秘密
詳しくは、ここで。

フランスの人気美術館「オルセー美術館」所蔵の、
近代絵画の粋と言われる「ポスト印象派」。
モネ、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャン、ルソーの傑作絵画115点。
これだけの名作絵画がいま、日本に大移動してきている。

印象派最後のドガの「踊子」、モネの「ロンドン国会議事堂」。
印象派の系譜を継いだスーラ。
そしてセザンヌの到達点である多視点描画「テーブルの果物」。
ロートレック、ゴッホ、ゴーギャン、ルソーなど、
1880年代半ばから90年頃にかけ、フランスで活躍した、「ポスト印象派」と言われる画業が第一章から、
第十章まで、全115点が展示されていました。

 画集や教科書でも見てきた作品が何点も目の前にある。
 これが本物なんだ。本物でしか分からない光と絵の具の盛り上がり。
 近寄って見ると絵筆の跡が生々しいまでに迫る。

 数歩下がって観たときのなんとも言えない絵の表情。
 印象派の時代を超えて、さまざまな表現の多様な試み、
 世紀末のパリで産まれた時代の画業の数々。

 なかなか進まない鑑賞者の列。とにかく疲れました。
 休憩をかねて3階の講堂で開かれていた「巨匠たちの肖像」を覗いて見る。
 ちょうど「セザンヌ」を上映していたので勉強させていただく。

セザンヌは現役時代はヒネクレもので意固地で、
人の評価などどうでもいい。一匹狼だったようです。
同じシーンを何回も書き続けるのが特徴のようです。
セザンヌと言えば「静物画」知られています。
台所と果物の構図を見たことがあるでしょう。
多視点描画の代表作です。テーブルの上のりんごとなし。



視点が幾つもある。一つの視点からでは見えないところが、
ちゃんと書かれている。視点が移動している。
この画法はピカソに受け継がれていく。
 なるほど、言われてみればそうなんだ。
勉強が趣味の、たにしの爺、また勉強になりました。