昨日は立冬でした。日中は日差しも温く小春日和でした。
いつも行く自然公園には秋のバラの香に満ちていました。
一転、今日は曇天・雨模様で、日差しはなく寒い一日です。
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この季節のバラの風情は少し寂しげでした。
バラについては古代ギリシャの詩人、中世の詩人作家たちは、
花の女王とたたえて、幾つかの詩篇を残しています。
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古代ギリシャの女性詩人のサッポーは「バラは花々の女王」にふさわしいと称え、
アナクレオーンは「バラの香りをかぎながら死にたい」などと詩っています。
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「萎れやすく棘がある」ことから、「儚さと危険」の象徴・シンボルにもなっています。
また沈黙の神の象徴として、
バラの花の飾られた部屋での語らいは「内密に」という意味にもなっている。
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エジプト女王クレオパトラは、バラを敷き詰めた閨房に恋人を招いていたという。
この閨房で夜を明かした武将たちは、クレオパトラに忠誠を尽くすことになったのでしょう。
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ギリシャ・ローマ時代は官能と悦楽の小道具であったバラが、
中世キリスト教世界になると、
純潔と高貴の聖母のシンボルとなりました。
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