たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

国立西洋美術館「カラヴァッジョ展」を見てきました。

2016-04-20 18:08:46 | 展覧会・美術展

いま上野の国立西洋美術館で開催中の(6月12日まで)、
「カラヴァッジョ展」を見てきました。
――ローマを熱狂させたドラマチック。ルネサンスを超えた男。
カラヴァッジョの傑作11点が集結――という展覧会です。
公式サイト



カラヴァッジョ。と言えば――
強烈なコントラストで明暗を描出する。血の滴る斬首絵画。
人間の姿を光と陰でリアルに表現する。光を発する静物画。
バロック絵画の手法の先駆者とされています。

 

また、殺人事件まで引き起こしたり、投獄されたり、
暴力と波乱に満ちた画家として知られています。
逃亡生活でイタリア国内を転々とし、
その間にも絵画を制作し、名声を博していたという。

 

本名はミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ。
死亡する38歳までの作品で真筆とされる作品は60点あまり。
その中には移動不可能な作品が多数あるとされています。
今回の展覧会に世界初公開の「法悦のマグダラのマリア」が入っています。
このほか日本初公開の「メドゥーサ」(右の写真)「トカゲの噛まれる少年」などが含まれています。

 

また、ニュース、テレビや新聞・雑誌などにも特集されています
①フランス南部のトゥールーズで2年前に見つかった油絵が、
カラバッジョの作品かもしれないと分かり、話題になっています。
本物とされれば、推定価格は1億3500万ドル(約150億円)とも。
フランス政府は作品の鑑定が続く間、2年半の国外持ち出しにした。



↑3枚の写真は雨上がりの「国立西洋美術館」の庭です。
「考える人」が新緑の中に座っています。

②上野に行く前日にNHK「日曜美術館」で放送された、
「幻の光 救いの闇 カラヴァッジョ 世界初公開の傑作」
《法悦のマグダラのマリア》が24日に再放送されます。



番宣によりますと――
イタリアの巨匠の幻の傑作が世界に先駆け日本で初公開された。
画家の名はカラヴァッジョ。
西洋絵画の歴史を一変させた天才にして殺人者。
初公開の聖女の絵は何を語るのか?
それは闇に溶けそうな聖女マグダラのマリアの姿。
NHKEテレ、午後8時00分~ 午後8時45分



3月末から名画鑑賞が続いています。
ダ・ヴィンチ「糸巻きの聖母」、フェルメール「水差しを持つ女」、モランディ「静物画」、
そしてカラバッジョ。モランディ以外日本初公開の作品ばかりです。
美術館めぐりは疲れるけれど、「好奇高齢者」の記憶遺産として楽しめます。