明日から日照が少しずつ伸びていく。
「一陽来復」太陽が日ごとに蘇える。
秋に装った山は残照に最後の輝きを見せて、
落葉樹は葉を落として「山眠る」冬になる。
いつもの自然公園は芽吹く春まで静まる。
木道を歩けば辛夷の花芽が膨らみ始めていた。
けふ冬至餘生こたびはいかならむ 水原秋櫻子
さむざむと日輪あそぶ冬至かな 飯田蛇笏
人去つて冬至の夕日樹に煙り 桂信子
胸にぬくし森が支ふる冬至の日 黒木野雨
無為にゐて冬至の日かげ惜みけり 高田蝶衣
燃えてゐし冬至の夕日すぐ消えし 富田巨鹿
日は午後に冬至の空のさゝ濁り 石塚友二
美しき日和続きに冬至かな 八木林之介