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ドイツ編5 東の香り、リューベック1

2019-03-24 10:48:50 | Weblog
写真はリューベックの街。アルマーニは、知っているが、ちょっとだけ違う名前は偶然か・・。中のお店の洋服の素材はしっかりしているようだ。
そういえばかつて中国上海の有名百貨店の子供服売り場で小熊をあしらったTシャツを買って、娘に着せていたことがあった。しっかりした生地で綿100%。発色もいい。小熊ちゃんの上にはアルファベットで「FAMININA」の文字が。ファミリアだと、友人に指摘されるまで気づかなかった。

【数十年前の中国のデジャブが】

この旅のなかで最も印象的だった街がリューベックです。オランダもベルギーもドイツのブレーメンも、こちらが英語で話せば英語で返ってくるのは当たり前でした。ブレーメンに至っては、こちらがたどたどしくドイツ語を繰り出しても、英語で返事されてしまい、異国情緒の色合いが薄れるほど。

でも、リューベックは違いました。こちらが単語程度の英語で率直に発しても、「あれ、風のそよぎかな?」という風情で軽く無視されてしまいます。その一方で街には「ベルリッツ」など、日本にも進出している英語塾の看板が目立っていました。

それまで立ち寄った街には「ベルリッツ」の看板はなかったような。
つまり、ここは英語が苦手で、英語に苦労している人たちが住む街だ、と突如、身のうちからわき起こる親近感。

雰囲気も20年以上前の中国にそっくりでした。

まず、列車でリューベック駅に降り立ち、さっそく目の前のホテルに直行。すると、そこに立ちはだかるのは日本規格では考えられない高さの段差を持つ8段の階段。スローブはなし。中から人が出てくる様子もなし。頑張って荷物を自力で引き上げ、フロントに行くと、美人だけど無愛想なお姉さんが座っています。

「スリーパーソン(3人)」と言っても、まったく反応なし。
そこでドイツ語であらかじめ印刷しておいたホテルのバウチャーを見せるとようやく納得して鍵を渡してくれました。部屋番号を自力で探してさまようと、木造のおちついたつくりの古いけど掃除の行きとどいたホテルのようです。部屋に入ると思った以上に広くて天井もやたらに高い。20世紀初頭に造られた中国の老舗ホテルもそうなので、連れ合いは懐かしそうにしています。そして、陶器(トイレなど)がピッカピカに磨かれていました。

このホテルの部屋からみた夜空があまりに美しいので、ふと思い立って深夜2時過ぎに外に出ようとホテルのフロント前を通過しました。当然ながら人影はありません。
けれど、あの高い8段の階段を降りようとすると、それほど高級なホテルでもないのに、ちゃんと盛装した守衛さんがいるではありませんか!

ニコニコ顔のおじさんは、私が星を指さして見に行くとボディランゲージすると、納得して外に送り出してくれました。また入るときのボタンの位置も教えてくれました。

外は9月初旬だというのにずいぶん冷えていて、星見には最高の空気感でした。これも、ホテルの中がすべて快適にオイルヒーターによって気持ちよく温められていたことに外にでて気づく始末。

結局、思いがけない寒さと、駅が近すぎて、電気が予想以上にともっていたことと、駅には不良らしき若者がたむろしていたので、ホテルの外を散策して絶景ポイントを探すことは断念しました。すぐにホテルに戻ると、守衛さんがドアを開けてウインクまでしてくれたのでした。

サービスの質は個々人の品性にまかされている。どことなく共産圏の香りが。
(つづく)

コメント
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