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2度目のロンドン⑥ ノッティングヒルの森

2023-10-08 10:15:41 | Weblog
写真はシェアハウスの裏通りの住宅街に咲くアジサイ。どの家も小さなスペースに見事に緑を茂らせていた。

【日本渡りのお花たち】
まず周辺を散策しました。
シェアハウスの裏手の道には緑の庭を持つ戸建てが並び、昔からのレンガ造りの煙突があり、静かで落ち着いています。玄関の小さなスペースにはアジサイや藤の花がちょうど先誇り、元日本産の植物が見事にマッチしていて、19世紀にはやったという、シーボルトの影響も感じました。

写真はフジの花が咲き誇るお宅の入口。アジサイの家の並びのおうちである。

さらに西に歩いていくと2階建ての白壁にレンガの半円階段の玄関がついたテラスハウスが並ぶ一角があり、ザ・ヨーロピアン。映画やミュージカルのようなしつらえ、と思ってしまう浅はかさ。こちらが本物なのに。

【ノッティングヒルの住宅地】
地名を見ると、ノッティングヒルと書いてあります。映画『ノッティングヒルの恋人たち』は、ただの古本屋のさえないおやじと美女の話なのではなく、高級住宅街で繰り広げられる昔の「フジ月9」みたいな、あこがれの世界の話だったのか、とちょっと意外でした。

みるからに伝統ある高級住宅街。とはいえ身分社会の濃厚なイギリスで貴族しか住めないという場所ではなく、ロンドン西部郊外の、小金持ちなら住める感じの街並みです。

住宅街は大きな円を描いて、白亜のテラスハウスが並び、その中央には公園のような空間があって、そこに生い茂った木々の緑が上空を覆っていました。片側の住宅の並んだ道路の歩道には街路樹が、森側の遊歩道には森の木陰が道を歩きやすくしてくれているのです。その森は住宅街の中央にあり、その周囲をアスファルト道路が囲っていました。さながら大きなロータリーの中心に緑豊かな公園がある感じです。

 木の根元に目を向けると絵本の挿絵のようなイングリッシュガーデンが広がっていました。ピーターラビットが出てきても不思議ではない雰囲気です。これは見事、と思いながら近づくと公園らしきところの周囲にはぐるりと2メートル以上の高さの金網が囲っていました。

 入口には金網のドアがあり、鍵がかかっています。その脇には「住人専用」と書かれたボードがついていました。どうやら、このあたりの住人共有の庭といった位置づけのようです。ちょっとびっくりしました。これこそまさに「囲い込み」?
                  (つづく)
コメント
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