とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

相模大山に登る

2009-01-18 12:18:27 | 山登り
昨日は、関東周辺では古くから霊山として登拝されている大山(1251m:おおやま)に登ってきた。大山というと百名山で有名な鳥取県の大山があるがこちらは「だいせん」と読む。また愛知県の渥美半島にも大山があるが、紛らわしいので相模大山と呼ぶことにする。相模大山は丹沢山塊入門の山として賑わっており、ケーブルカーで簡単に下社まではいけることから軽装の人も多い。昨年行った高尾山と似たような山である。

今回は愛知、静岡、東京と各地からメンバーが集まったので駅やPAに寄ってみんなを拾いながら現地に向かった。登山口に着いたのは9時半くらいだったので、駐車場が心配だったがなんとか第1駐車場に空きがあってすんなり駐車できた。ただ、上にある第2駐車場は満車だった。

駐車場からは両側にみやげ物店や宿が並び、見て歩くのも楽しい参道である。石段をあがりケーブルカー駅に着く。当初はケーブルカーに乗り楽々と行こうかと思っていたが、やはり歩くのが少なすぎて物足らなそうであったのでケーブルカーはやめて全部歩きで行くことにした。上り始めの分岐で『女坂』と『男坂』があり、どちらにするか迷うとこであったが登りが楽な『女坂』で行くことにした。

『女坂』にはこんな七不思議があり、看板を読みながら行くとなかなか面白い。
1.弘法の水 弘法大師が岩に杖を突いたら水が湧き出た
2.子育て地蔵 童の顔をした地蔵に祈ると子供がすくすく育つ
3.爪切り地蔵 弘法大師が手の爪で一夜で彫刻した地蔵がある
4.逆さ菩提樹 逆さに生えたような菩提樹
5.無明橋 話しをしながら通ると悪いことが起きる橋
6.潮音洞 耳を澄ませると潮騒が聞こえるお洞
7.眼形石 眼の形をした石にさわると眼の病が治る

1は全国各地でよく聞く話である。弘法大師はほんとうに全国を歩いていたのだなあと思った。3の話はすごい。弘法大師は超能力者でもあるのだ。5の橋を渡った時は話ながら歩いていたのでNさんはあわてて戻り、黙って渡りなおしていた。6のお洞では一生懸命耳を済ませたが潮騒は全然聞こえなかった。信仰心が無いものには聞こえないということか。7の石は何処が目の形をしているのか良くわからなかったが、とりあえず石にさわり眼の病にかかりませんようにと祈っておいた。また、七不思議以外にも二重の滝壺ほとりにある『呪いの杉』は昔の人が丑の刻に人形を打ちつけ呪いをかけたという杉ということで、不気味な雰囲気が漂う。

女坂を上がり切ると阿夫利神社の下社に着く。このまま下社から上社に上がってもいいのだがそれでは早すぎるので、見晴台経由で登ることにした。見晴台からは相模湾や伊勢原市内を望むことができる。ここでテーブルのあるベンチで少し休憩することにした。少し離れた場所には東屋があるがそこには誰も休んでいない。

見晴台の東屋には不気味な話があるということで丹沢に詳しいTちゃんが話しをしてくれたのだが、昔雨の日にそこの東屋に避難した中学生たちが全員落雷に逢って死んでしまった事故があったというのだ。また、その後同じ場所で自殺をした人がいたということもあり、地元の人は誰もその東屋では休憩しないそうである。その話しを知らなければ間違いなく東屋で休憩してたかもしれない。くわばら、くわばら。


見晴台から、岩場や原生林の林の中を歩く。ときおり展望のいい場所からは江ノ島とか湘南海岸も見える。山頂近くになるころから積雪が増え雪景色となってきた。

早朝は凍っていたようだが、気温の上昇により雪が解け泥んこ状態の道もあり慎重に前に進んだ。山頂に着くと満員電車状態の人ごみであった。表参道から大量の団体登山者たちが上がってきていたようで写真を撮るのも大変であったが、下山間際だったようでしばらくすると静かになった。


上り始めが遅かったので遅い昼食となった。天気がいいとはいえ雪が積もった山頂である。食べるのは暖かいものが嬉しい。Tちゃんのお汁粉やヨッピーさんのお餅、ラーメン等ほかほかな食べ物で温まる。

それでも喉はかわいていたのでNさんからのビールが美味しかった。みんながいろいろ持ち寄ってくれたおかげで、お腹が一杯となったが、今回も密かに持ち込んだショートケーキを最後に出した。ケーキはイチゴが少しずれていたが、ほぼ原型を保っていたようで見た目も悪くなかった。コーヒーを沸かし、食後のデザートで満足してもらえたようだ。



山頂の阿夫利神社上社にお参りして、表参道で下山した。最初の歩き出しは凍結した階段歩きがきつかったが、アイゼンを着けるほどではなく慎重に下った。下山途中の富士見台からは富士山が見えたが、山頂あたりが雲に隠れシルエットだけであった。急な石段を下りると下社に着く。下社は近年立て替えられたようで立派な社であった。下社では罪穢れを祓うという縁起のいい輪をくぐり無病息災を祈った。


下社からは登るのはきつい『男坂』で下山した。大山登山マラソンではこの『男坂』を走って登るらしい。自分は、こんな大会は遠慮したいものだ。当初楽な山のつもりで計画していたのだが下山すると午後4時半近くになっていた。休憩時間を除けば5時間くらいは歩いていたようである。ケーブルカーを使わないとそれなりの歩き出があるいい山だった。帰りに大山名物の『大山豆腐』を土産に買って帰ることにした。大山といえば豆腐料理…。霊峰大山の良質な水で作られた豆腐は天下一品である。

また、おからは無料だったので、おからも袋に入れて持ち帰った。あとで豆腐を食べるのが楽しみである。