今年初めて映画館で見た映画は17日から公開となった「感染列島」だった。
一部ネタばれの部分もあるのでまだ見てない人はご注意を。
ストーリーの概要とキャストはこんな感じだ。
正月明け、市立病院に務める松岡剛の元に1人の急患が運ばれてきた。新型インフルエンザに類似する症状だがワクチンが通用せず、患者は死亡。やがて同僚の安藤医師や他の患者に感染が広がり、病院はパニックになってしまう。WHOのメディカルオフィサーで松岡の元恋人・小林栄子が事態の収拾と調査に乗り出し、松岡も彼女と共に戦うことを決意するが、感染は日本全国に広がってしまい……。
有効な治療法のないウイルス感染症が広まった日本をリアルにシミュレートしながら、ウイルスと戦う人々の姿を克明に描き出した作品。感染患者が多数搬送され修羅場と化した医療現場で、自らの体力と精神を削りながら治療を続ける医師たち。そして感染症にかかってしまった患者たち。彼らが必死になって“今、できること”を模索し、実行する姿には胸を打たれる。その中心にいて、苦しい事態の中で感情を揺さぶられる医師を妻夫木聡と檀れいが熱演。そんな心を動かす物語の一方、作品の中で進んでいく感染被害の状況には、背筋の寒い思いをするはず。パンデミックの脅威について、大きな警鐘を鳴らす作品だ。
キャスト:妻夫木聡、檀れい、国仲涼子、田中祐二(爆笑問題)、池脇千鶴、佐藤浩市、藤竜也など
最近、新型インフルエンザの脅威が叫ばれておりこの映画はまさにタイムリーなものである。パンデミックになった場合のシュミレーションとして見れば非常に参考になるかもしれない映画だ。映画の主要な部分は医療現場のシーンとなり医療に携わる人たちの苦悩や苦労が良くわかる。トリアージという究極の決断をしなければならない医師や看護師の気持ちはどんなものなのか想像に代えがたい。
実際にこのような新型インフルエンザが流行して、ワクチンが利かず感染者はただ死ぬのを待つしかないような状態になるとしたら、人間のモラル等吹っ飛んでしまいそうだ。略奪、強盗、殺人等あらゆる犯罪が発生し、人類は壊滅的な状態になるかもしれない。映画のような事態にだけはならないことを期待したい。
さて、ストーリーとしての着眼点はなかなか面白く、檀れいや国仲涼子の演技はなかなか良かった。二人ともますます女優として磨きがかかってきたようである。そして、今年の大河ドラマ主人公の妻夫木君も頑張っていたと思う。ただ、細かい部分では突っ込みたい所も多かった。誰もいない東京都心の風景はうまくCGで作られていたが、病院の中は電気やパソコン、通信インフラは何事もないように普通に動いていたこと、妻夫木君が戦場のような東京の病院を簡単に抜け出し長野の病院に行けたこと、一千万人もの人間が死んだのに、何もなかったように復興する日本等等。医療現場からの視点で作られた映画ということでみれば、社会情勢の動きを映画の中で表すのは無理だったのかもしれない。
映画の終わりに「明日世界が滅びるとしても 今日、君はリンゴの木を植える」という言葉が添えられていたので気になって調べてみた。この言葉、元は宗教改革をしたマルチン・ルターが「世界が明日破滅に向かおうとも、今日私はリンゴの木を植える」と言ったのを開高健が「明日世界が滅びるとしても 今日、君はリンゴの木を植える」と言い換えて使っていた言葉らしい。明日がどんなに絶望的な状況になっても今できることに最善を尽くそうという意味と思われる。今、未曾有(みぞゆーではありませんよ)の経済危機におそわれている日本人たちにこの言葉を送りたいと思った。
一部ネタばれの部分もあるのでまだ見てない人はご注意を。
ストーリーの概要とキャストはこんな感じだ。
正月明け、市立病院に務める松岡剛の元に1人の急患が運ばれてきた。新型インフルエンザに類似する症状だがワクチンが通用せず、患者は死亡。やがて同僚の安藤医師や他の患者に感染が広がり、病院はパニックになってしまう。WHOのメディカルオフィサーで松岡の元恋人・小林栄子が事態の収拾と調査に乗り出し、松岡も彼女と共に戦うことを決意するが、感染は日本全国に広がってしまい……。
有効な治療法のないウイルス感染症が広まった日本をリアルにシミュレートしながら、ウイルスと戦う人々の姿を克明に描き出した作品。感染患者が多数搬送され修羅場と化した医療現場で、自らの体力と精神を削りながら治療を続ける医師たち。そして感染症にかかってしまった患者たち。彼らが必死になって“今、できること”を模索し、実行する姿には胸を打たれる。その中心にいて、苦しい事態の中で感情を揺さぶられる医師を妻夫木聡と檀れいが熱演。そんな心を動かす物語の一方、作品の中で進んでいく感染被害の状況には、背筋の寒い思いをするはず。パンデミックの脅威について、大きな警鐘を鳴らす作品だ。
キャスト:妻夫木聡、檀れい、国仲涼子、田中祐二(爆笑問題)、池脇千鶴、佐藤浩市、藤竜也など
最近、新型インフルエンザの脅威が叫ばれておりこの映画はまさにタイムリーなものである。パンデミックになった場合のシュミレーションとして見れば非常に参考になるかもしれない映画だ。映画の主要な部分は医療現場のシーンとなり医療に携わる人たちの苦悩や苦労が良くわかる。トリアージという究極の決断をしなければならない医師や看護師の気持ちはどんなものなのか想像に代えがたい。
実際にこのような新型インフルエンザが流行して、ワクチンが利かず感染者はただ死ぬのを待つしかないような状態になるとしたら、人間のモラル等吹っ飛んでしまいそうだ。略奪、強盗、殺人等あらゆる犯罪が発生し、人類は壊滅的な状態になるかもしれない。映画のような事態にだけはならないことを期待したい。
さて、ストーリーとしての着眼点はなかなか面白く、檀れいや国仲涼子の演技はなかなか良かった。二人ともますます女優として磨きがかかってきたようである。そして、今年の大河ドラマ主人公の妻夫木君も頑張っていたと思う。ただ、細かい部分では突っ込みたい所も多かった。誰もいない東京都心の風景はうまくCGで作られていたが、病院の中は電気やパソコン、通信インフラは何事もないように普通に動いていたこと、妻夫木君が戦場のような東京の病院を簡単に抜け出し長野の病院に行けたこと、一千万人もの人間が死んだのに、何もなかったように復興する日本等等。医療現場からの視点で作られた映画ということでみれば、社会情勢の動きを映画の中で表すのは無理だったのかもしれない。
映画の終わりに「明日世界が滅びるとしても 今日、君はリンゴの木を植える」という言葉が添えられていたので気になって調べてみた。この言葉、元は宗教改革をしたマルチン・ルターが「世界が明日破滅に向かおうとも、今日私はリンゴの木を植える」と言ったのを開高健が「明日世界が滅びるとしても 今日、君はリンゴの木を植える」と言い換えて使っていた言葉らしい。明日がどんなに絶望的な状況になっても今できることに最善を尽くそうという意味と思われる。今、未曾有(みぞゆーではありませんよ)の経済危機におそわれている日本人たちにこの言葉を送りたいと思った。