1月末から2月初めにかけてExxonMobil, Royal Dutch Shell(Shell)及びBPの決算(監査前の暫定値)が相次いで発表された。これら3社は世界最大の石油会社であり、「スーパー・メジャー」と呼ばれている。1980年代まではセブン・シスターズと呼ばれる7社が国際石油市場を支配していたが、その後サウジアラビアのサウジ・アラムコ社など産油国の国営石油会社が台頭、その流れの中でセブン・シスターズも合従連衡を重ねた。その結果集約された民間石油企業は、IOC(International Oil Company)の名が付けられ、中でもExxonMobil, Shell及びBPの3社はその伝統と規模で他のIOCを圧倒しており、「スーパー・メジャー」と呼ばれている。これら3社の2008年1-12月期の売上高、利益及び原油・ガス生産量は以下の通りであった。
(1) 売上高
ExxonMobil:4,774億ドル、Shell:4,584億ドル、BP:3,611億ドル。
(2) 利益
ExxonMobil:452億ドル、Shell:263億ドル、BP:212億ドル
(3) 原油生産量
ExxonMobil:241万B/D、Shell:177万B/D、BP:240万B/D
(4) 天然ガス生産量
ExxonMobil:91億立方フィート/日、Shell:86億立方フィート/日、BP:83億立方フィート/日
石油(天然ガス)価格の高騰により各社とも売上高は対前年比2~3割の大幅アップとなっている。しかし利益についてはExxonMobilが11%増に対しBPは1.5%の増加にとどまっており、Shellの場合は前年より16%減少、各社で明暗を分けている。
原油・天然ガスの生産量のうち原油生産量Shellが前年比-47%とほぼ半減しており、ExxonMobil、BPもそれぞれ8%減、0.5%減と3社とも減少している。また天然ガスの生産量はExxonMobilの3%減少に対し、Shell及びBPの2社は若干ながら増加している。
* 3社の決算プレスリリースは 下記のとおりです。
ExxonMobil:
Shell:
BP:
http://www.bp.com/extendedgenericarticle.do?categoryId=2012968&contentId=7050800
以上