石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

五大国際石油企業2016年度業績速報シリーズ(5)  

2017-02-21 | 海外・国内石油企業の業績

(注)本シリーズは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してごらんいただけます。

http://mylibrary.maeda1.jp/0401OilMajor2016.pdf

 

 国際石油企業(International Oil Companies, IOCs)の2016年第4四半期(10-12月)及び年間(1-12月)の決算が発表された。本稿ではExxonMobil、Shell, BP(英), Total(仏)及びChevron(米)の主要5社を取り上げ、各社の売上高、利益、石油・ガス生産量、投資額等を概観し、さらに5社の業績比較を行う。

 

I. 各社の業績概要

(表:http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-20.pdf 参照)

 

5.Chevronの2016年第4四半期(10-12月)及び通年(1-12月)の業績

*同社ホームページ:

https://www.chevron.com/stories/chevron-reports-fourth-quarter-net-income-of-415-million

 

(1)売上高

 Chevronの2016年10-12月の売上高は315億ドルであり、また通年売上高は1,145億ドルであった。前年同期比ではそれぞれ8%増収、17%減収である。

 

(2)利益

 10-12月期の損益は4億ドルの利益、通年では5億ドルの損失である。前年同期と比較すると10-12月期は赤字から黒字に転換したが、通年では前年の46億ドルの利益から赤字に転落している。通年利益(損失)のうち上流部門は25億ドルのマイナスであり、下流部門は34億ドルの利益を確保している。(注、最終損益額には石油化学部門その他の損益が合算されているため、部門別の上流・下流部門の損益合計額とは一致しない。)

 

(3)売上高利益率

 通年ベースの売上高利益率は、マイナス0.4%であり、前年のプラス3.3%からマイナスに転落している。

 

(4)設備・探鉱投資

 2016年の年間の設備・探鉱投資額は224億ドルであり、これは2015年比で34%減である。

 

(5)石油・ガス生産量

 昨年のChevronの石油生産量は日量平均1,719千B/Dであり、前年(2015年)比1.4%減であった。天然ガスは日量平均5,252mmcfdで前年横ばいであった。

 石油と天然ガスの合計生産量は石油換算で2,594千B/Dとなり、2015年比では1%減である。

 

 (続く)

 

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。

        前田 高行         〒183-0027東京都府中市本町2-31-13-601

                               Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642

                               E-mail;maedat@r6.dion.ne.jp

 

 

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