(注)本レポートは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0422BpOilGas2017.pdf
2017.10.11
前田 高行
(重みを増すアジア・大洋州!)
(4)地域別の消費量の推移(1990年~2015年)
(図http://bpdatabase.maeda1.jp/3-3-G03.pdf 参照)
全世界の消費量に占める地域別の割合の推移を見ると1990年は欧州・ユーラシアが世界全体の40%を占めて最も多く、次いで北米が31%、アジア・大洋州が16%を占め、その他の地域(中南米、中東及びアフリカ)は13%であった。欧州・ユーラシアと北米を合わせた欧米先進国だけで全世界の4分の3近くの石油・天然ガスを消費しており、これに新興国家が多いアジア・大洋州を加えると9割近くに達する。
その後欧州・ユーラシア地域の消費量は緩やかに減退し1990年代半ば以降は36百万B/D前後で推移し、2016年は3,654万B/Dにとどまっている。これに対し1990年に16百万B/Dであったアジア・大洋州の消費量は年々上昇し、2011年には北米、欧州・ユーラシアを抜き去り、2016年には4,603万B/Dに達し世界で最も多く石油・天然ガスを消費する地域となっている。
2016年の地域別割合はアジア・大洋州が29%、次いで北米26%、欧州・ユーラシア23%であり、これら3地域で世界の石油・天然ガス消費量の8割弱を占めている。かつて1990年には13%しかなかった中東、南米およびアフリカ地域のシェアは22%に大幅に増加しており、発展途上国のエネルギーの消費が拡大していることがわかる。
(続く)
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