2.世界の石油・天然ガスの消費量
(2-1) 2022年の国別消費量
(石油の二大爆食国、米国と中国!)
(2-1-1)石油 (表http://bpdatabase.maeda1.jp/3-T01a.pdf参照)
2022年の世界の石油消費量は9,731万B/Dであり、前年の9,437万B/Dを3%上回った。国別で石油消費量が最も多いのは米国の1,914万B/Dであり、世界全体の20%を占めている。これに次ぐのが中国の1,430万B/D、シェア15%である。消費量が1千万B/Dを超えるのはこの2カ国だけであり、3位インド(519万B/D)と比べると米国は4倍、中国は3倍の消費量を誇っている。米国と中国は石油の爆食国であると言えよう。
世界4位はサウジアラビア(388万B/D)、5位ロシア(357万B/D)、6位日本(334万B/D)である。7位から10位までの各国の順位と消費量は以下のとおりである。
7位韓国(286万B/D)、8位ブラジル(251万B/D)、9位カナダ(229万B/D)、10位メキシコ(210万B/D)。
(世界の天然ガスの22%を消費する米国!)
(2-1-2)天然ガス (表http://bpdatabase.maeda1.jp/3-T01b.pdf参照)
2022年の世界の天然ガス生産量は年産3兆9,400億立法メートル(㎥)であり前年(2021年)より3%少なかった。
天然ガスの最大の消費国は米国であり、消費量は8,800億㎥、世界全体の22%を占める。同国は石油消費量も世界1位でありエネルギー消費大国である。2位はロシアの4,100億㎥、3位は中国の3,800億㎥である。これら3か国の世界シェア合計は4割を超える。4位はイラン、5位はカナダであり、6位サウジアラビアに続いて7位を日本が占めている。以上7カ国が消費量1千億㎥を超えている。その他10位までの国はメキシコ、ドイツ及び英国である。
これら上位10カ国の顔触れを上記の石油と比較すると、米国、ロシア、中国、カナダ、サウジアラビア及び日本の6カ国は両方に顔を出しているが、イラン、ドイツ、韓国及び英国の4か国は石油または天然ガスいずれかの消費上位10カ国に入っていない。
(2022年の石油・天然ガス合計消費量は石油換算で1日当たり1.65億バレル!)
(2-1-3)石油+天然ガス(表http://bpdatabase.maeda1.jp/3-T01c.pdf参照)
2022年の天然ガス消費量生産量3兆9,400億㎥を原油に換算すると6,790万B/Dとなり、石油と合わせた消費量は1億6,500万B/Dであった。石油と天然ガスの比率は59対41で石油の方が多い。
上述のとおり米国は石油及び天然ガスそれぞれの消費量が世界一であり、従って合計消費量も世界一である。同国の天然ガス消費量8,800億㎥を原油に換算すると1,520万B/Dであり、米国の石油・天然ガスの合計消費量は3,430万B/Dとなり、全世界に占めるシェアは21%に達する。米国に次ぐのが中国である。同国は石油消費量では世界2位、天然ガス消費量は世界3位であり、合計消費量は原油換算2,100万B/Dである。第3位はロシアで合計消費量は1,100万B/Dである。因みに石油と天然ガスの比率は米国の場合石油56%、天然ガス44%であるのに対して中国は石油69%、天然ガス31%、ロシアは石油34%、天然ガス66%である。米国は石油が天然ガスを少し上っているのに対して、中国は石油が全体の7割を占め、ロシアは逆に天然ガスが消費量の7割を占め3か国の消費形態は対照的である。
4位以下の国と石油・天然ガス合計生産量(原油換算)は以下のとおりである。
4位インド(619万B/D)、5位サウジアラビア(595万B/D)、6位イラン(586万B/D)、7位日本(507万B/D)、8位カナダ(438万B/D)、9位韓国(393万B/D)、10位メキシコ(376万B/D)
(続く)
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