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レバノン停戦報道1(エジプトAhram紙):「(ヒズボラ声明)我々は惑わされた敵に勝利した」

2024-12-01 | 今日のニュース
(原題) 'We achieved victory over a deluded enemy': Hezbollah in first statement after Israel-Lebanon ceasefire
https://english.ahram.org.eg/News/536055.aspx
2024/11/28 Ahram Online


ヒズボラは水曜日、「レバノンのイスラム抵抗軍は、本日午前4時に停戦で終結した14か月に及ぶ戦争でイスラエルに勝利した」と述べた。


米国とフランスが仲介した停戦が水曜日早朝に発効した後の最初の声明で、レバノンの組織は「イスラム抵抗軍は、我々の決意を弱めたり、意志を砕いたりすることができなかった妄想的な敵に勝利することができた」と述べた。


「最後の決定は戦場で下された。全能の神に頼った我々の兵士達は、敵の目的を阻止し、敵軍を打ち負かした。」 「不屈のパレスチナ国民とその名誉ある抵抗を支援し、粘り強いレバノン国民を守るため、イスラム抵抗軍は殉教した事務総長サイイド・ハッサン・ナスララとその後継者であるシェイク・ナイム・カセムの命令を遂行した」と声明は述べている。ヒズボラはまた、将来のイスラエルの侵略に対して防衛する準備を整えると誓った。


発生した被害
イスラエルのレバノン戦争により、2023年10月8日から停戦発効までの間に、レバノンの民間人約2万人が死亡、負傷した。数週間から数か月に及ぶイスラエルの狂気の空爆により、国内の数万戸の家屋や住宅が破壊され、150万人以上の民間人が避難を余儀なくされた。


空爆により、ベイルート南部のダヒヤ、ベイルート中心部、東部のベッカー渓谷、その他国内の住宅が全壊した。南レバノンでは、イスラエル軍が数十の村を爆破して消滅させた。さまざまな独立系報道によると、イスラエルの空爆はヒズボラのミサイルと軍事力にも大きな損害を与えた。


停戦協定は主に2006年の国連安保理決議1701に基づいている。米国、フランス、UNIFILの監視下に置かれ、イスラエル軍はレバノン国軍が国境地帯での展開を終えてから60日以内にレバノン南部から徐々に撤退する予定である。


ヒズボラは、イスラエルとヒズボラ間の2006年の戦争を終結させた決議をイスラエルが尊重することを条件に、自軍がリタニ川の北まで撤退し、レバノン国軍が川の南側で唯一の国軍となるという1701条の規定を実施することに同意した。


停戦開始後すぐに南部の故郷の村や町への帰還を切望する何千人ものレバノン難民が荷物をまとめ、車列を組んで故郷へと戻った。しかし、水曜日の午後、レバノンのナジブ・ミカティ首相は、帰還を切望する難民に対し、忍耐するよう求め、国軍が国境沿いに展開するには少なくとも1週間はかかると強調した。


一方、停戦発効直後、ヒズボラは、9月中旬にダヒヤへのイスラエルの空爆で暗殺された故指導者ハッサン・ナスララの大規模な公開葬儀を執り行うと発表した。水曜日、日の出とともに住民は路上に溢れ、国内各地でイスラエルの空爆によってもたらされた計り知れない被害の大きさを確かめた。ダヒヤのヒズボラ支持者の多くは、暗殺された指導者ハッサン・ナスララとハシェド・サフィディンの写真を掲げ、勝利のVサインを掲げていた。ほとんどの人々は、イスラエルによる自国への新たな侵略によって生じた損害と破壊をどう受け止めるべきか理解できないでいる。


数字で見るヒズボラの対イスラエル作戦
ヒズボラは、イスラエル軍の攻撃を受けているパレスチナ人と連帯して、2023年10月8日以降4,637回を超える軍事作戦を実施したと声明で述べている。平均して1日11回の作戦である。2024年9月17日に始まったイスラエルのレバノンに対する軍事的エスカレーションの後、イスラエル軍と標的に対して合計1,666回の作戦が実施されており、平均して1日23回の作戦である。


これらの作戦は、イスラエル軍の施設、兵舎、基地、およびレバノンとイスラエルの国境からテルアビブの先の地域まで広がるイスラエル全土の都市や集落を標的としていた。声明ではまた、ヒズボラの戦闘員がレバノン領土へのイスラエルの地上侵攻を撃退したことも強調された。


ヒズボラは紛争史上初めて、イスラエルの戦略的軍事拠点に対して105回の特別作戦を実施した。これらの攻撃では、先進的な弾道ミサイルとドローンが使用され、一部はイスラエル領土の150キロまで到達した。


声明では、9月下旬のイスラエルの地上侵攻開始から停戦協定締結までに、130人以上のイスラエル兵士が死亡し、1,250人以上が負傷するなど、イスラエル軍の重大な死傷者を列挙した。ヒズボラはまた、戦闘員がメルカバ戦車59台、ブルドーザー11台、装甲車2台、兵員輸送車2台を破壊したと発表した。さらに、イスラエルのヘルメス450無人機6機、ヘルメス900無人機2機、クアッドコプター無人機1機を撃墜した。


ヒズボラは、地上侵攻中、イスラエル軍が前線付近のレバノンの町を制圧できなかったと強調した。声明では、ヒズボラの不屈の抵抗が、安全保障緩衝地帯を作ろうとするイスラエルの試みを阻止したとしている。また、ビント・ジュベイルやアル・ヒアムを含む南レバノンで50日以上イスラエル軍と戦った重要な戦闘での勝利を発表し、イスラエルの地上作戦の第2段階は単なる「メディアの策略」だったと述べた。


以上


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