・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(続き)
次に私達が目指したのは遊子水荷浦(ゆすみずがうら)の段畑でした
雨の勢いは水荷浦に近づけば近づくほど激しさを増し段畑が見えた時には
とても車から降りられる状態でなく止むを得ず証拠写真をと車内からガラス越しの撮影です
見えますでしょうか 辺りが霞んでしまう程の雨の勢いが・・・
雨を透かして見た段畑は、まるで地形図の等高線に見えてきますよね
海辺に近づくとテントが張られ数人の男性が雨の中を忙しく歩き回っている姿が有りました
そう言えば石垣の里のだんだん館を出る時に、これから遊子水荷浦に行く事を告げると
確か今日はジャガイモ祭りをやっているはずと教えて下さったのでした
と言ってもこの雨、祭りをやる状況では無く居たのは関係者ばかり
これではどうにもならず少し先でUターンし帰ろうと思った時に・・・
雨の降りが幾分 和らぎました
「今だ!」とばかり意を決して私一人 細い路地から石段を駆けあがり段畑に上がりました
凄いですね
畑を見れば幅30~50㎝程しか有りません
作物がジャガイモで有る事も驚きです
これが江戸時代の終わりの頃から全く変わりない景観を保って現在に受け継がれていると
言うのですから
この一段一段は人々が苦労して切り拓いてきた歴史の証しでも有るのでしょうね
歩を停めて見下ろせば 家並みの直ぐ向こうには養殖筏と雨に煙る小島が織りなす
半農半漁の独特の景観もまた素晴らしいものとして目に映りました
この狭いジャガイモ畑も収穫の時が来た様です
漁の合間に夫婦共同作業で掘り起し駕籠に入れて運び下ろすのでしょうか
いずれにしても重労働な事でしょう
この急斜面です
棚田風景が好きで今まで私もアチコチと見て来ましたが、この様な棚田は嘗て見た事が有ったでしょうか
まるでアンデスに迷い込んだ様なそんな感覚です
「今日の祭りは散々だったなぁ」とでも言っているのでしょうか
3時、私が下に下りた時にはテントの片付けが始まっておりました
「農村景観百選」「重要文化的景観」に選定された水荷浦の段畑
宇和島の文化遺産でなく日本の文化遺産として、これからもズッとズッと守り続けて欲しいものです
そして私の心にもズッと留めておきたい景色と思いながら
もう一度、段畑に目を向け車に乗り込みました
本日は偶には布団の中で寝たいと観光案内所で紹介してくれた民宿に靴を脱ぎました
食事なしと言うあまり満足できる宿では有りませんでしたが街に二件しか無い民宿なので仕方ありません
でも夜に街に繰り出し見つけた「かどやさん」の鯛めしは
群馬とは食べ方の違いで戸惑いましたが新鮮さが気にいった「鯛めし」でした
因みに雄さんは「さつま定食」でした