7日目 (2)
40キロの速度で走る遊覧船は湾の外に出ると途端に揺れが大きくなました
それでも速度を緩めず波を蹴散らかして進みます
足を踏ん張って肘を脇に固定してカメラを構える・・・
それでも大きく右に左に体は振られ思わずたたらを踏めば今度は突き上げられ次にはドスンと落される
被写体に焦点が定まらない・・・そんな事より命がけの乗船でした
下の写真が二つ岩で有ったか三つ岩で有ったか説明が有っても記憶に留まらない有様でした
もしかして二つ岩では無くアゴ越えだったかもしれません
アゴとはトビウオの事ですがアゴ越えで有るならば
イルカや鮫に追われたアゴがこの岩を飛び越えたのがこの岩と言う事になります
蘇洞門は標高619mの久須夜ヶ岳の山裾を日本海の荒波が浸食して作り上げた奇勝です
花崗岩の筋目にそって削られた洞門や断崖、奇岩、洞窟等がおよそ6kに渡って連なっているのです
写した写真が行きに写したものか帰りに写したものか
勿論、コウモリ穴、地獄門、ライオン岩等々がどれであったのかもグチャグチャです
とにかく上手く撮れておりませんが御容赦下さい
岩の面が網目の様に筋が入っている事から網掛岩
この岩はしっかり記憶しておりました
中央にある岩は夫婦亀石です
夫婦円満、それが人生の幸せと言うものですね
ただただ大自然の造形の妙に感嘆するばかり
白糸の滝
この上流ではワサビが栽培されていたのだとか
蘇洞門のハイライト「大門・小門」
奥に吹雪の滝の落ちているのが見えましたが写真は上手く写せませんでした
ここで船はエンジンを止めます
海の条件次第で船はこの門を潜り客を上陸させてくれる様ですが
残念ながらこの日は条件が合わず上陸は叶いませんでした
大門の脚の部分の左、階段が設えているのが見えますでしょうか
運の良い人はあの階段を登って探勝する事が出来ると言う事なのですね
船内から写したカッパ岩(これは私が命名)
碁石浜で有ったか千畳敷で有ったか
碁石浜で有れば碁石の様な丸い石が敷き詰められ
千畳敷で有れば其処で香りの高い良質の岩のりが採れる場所だそうです
エンジンを停めていた船は再び始動し命綱が欲しい揺れとの闘いが始まりました
この波しぶき
ドスンと落ちた時とシャッターを切ったのが同時の時に写した写真
激しい揺れがお分かりになりますでしょうか
こうして50分余りに及ぶ船旅は終了
実に壮大な海上遊覧でした
下船して休憩所で休んでおりますと第二便に客が乗り込むところでした
ツアー客でしょうか、凄い行列です
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蘇洞門を何故「そとも」と言うのか調べてみました
左手に続く「内外海半島」の「若狭湾」を「外の面」と書いて「外面」と言うのが本来の意味で
その外面にこの様な美しい海岸線があるところから蘇洞門の漢字を当てはめ
「そとも」と呼ぶようになったそうです
それぞれの岩や岩窟に名前が付いているのは、その昔、猟師さんが漁に出る前に今日の漁場を
家人や仲間に知らせる為に付けたもので決して観光の為では無いと言う事も理解しました