たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

尾瀬・三条の滝 (1)「燧裏林道湿地群」

2017年10月11日 | 登山





尾瀬の殆どのコースを歩いた中で残されてしまっている三条の滝

訪れるチャンスが漸く廻って参りました

昨夜は「二度と通りたくないね」と言っていたシルバーラインから御池に入り

寝たのが21時頃 (車中泊)

家から“湯たんぽ”を二つ用意して来ましたので寒さ知らず、快適な夜でした

6時10分、いよいよ出発です

   



昨夜降り続けた雨が木道を濡らしウッカリ「かかと」から着地しようものなら

哀れな姿をさらす事になりかねません




直ぐに御池田代、姫田代の二つの田代を通過し

   

燧裏林道最大の上田代までやってきました

朝食が未だですが未だ食欲が湧かず水分補給休憩です






時期にはワタスゲが一面を覆う湿原は今、草紅葉の見頃を迎えていました

見事な草紅葉です


道は再び深い樹林に閉ざされました

少しばかり早い紅葉に目を奪われた雄さん、ここで派手に  

沢に渡された木橋、大げさな表現をすればまるで氷の橋

ここで滑ったら目も当てられません、この際格好なんてどうでも良し




次に現れたのは横田代

   



ここで今度は私が雄さんの二の枚 

「此れで対だな」と言った雄さん、口も乾かぬうちに二度目の 


ここはのめり田代です

一体、幾つの田代(湿原)を通って来たのでしょう

全てが草紅葉に覆われた気持ちがスカッとする湿原でした






樹林の道もまた楽しからず、樹齢の高い木々が次々に表れ

その造形の面白さに目を奪われます


またまた難所橋

細い上に高さが有り足止めの横木が有りません

足を滑らせたら骨折でしょうね


そんな後にはこんなご褒美が待っていました

昨夜、雪が降ったらしく山の斜面が霧氷に覆われた燧ヶ岳が

コメツガやシラビソの木々の上に姿を現しました

この山を制覇したのは今から16年前

原に落ちる素晴らしい虹を見た記憶が蘇ります




続く

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(3)白根山・湯釜へ

2017年10月09日 | 登山
続き

どこで休んでも動きたくなくなる白根山中

「そうだ、今日はお釜をを覗いてみようか」

意外に疲れた白根山本峰の斜面を登ってお釜の縁に立ったのは

昔々私が未だ独身の頃でした

今、その道は閉ざされ直ぐ脇に在る丘が展望台になっています

そうと決まったら腰を上げる事にしましょうか


北斜面からは盛んに噴気が上がっています

危険地帯は休まず通り抜けないとね




前方からよろけながら、やってくる老夫婦に出会いました

歳の頃、もう85歳は越えている様です、今からだとヒュッテに宿泊するのでしょう

前を行くご主人は時折り後ろを振り返って気遣っておりましたが

そこは長年、連れ添った仲 言葉は要らないのでしょう

挨拶をするとチラッとこちらに目を向けて会釈をし通り過ぎていきました



   



しかしダラダラ登りでは有りますが、これって意外に疲れるものです




途中でもう一度、休憩を入れ

午後の光に凹凸の出来た白根山に目を向けます

何と4時間半を費やした芳ヶ平散策でした

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それでは?十年振りの白根のお釜、覗いてみる事に致しましょう


少し登ると左下方に弓池が見えて来ました

私が何度も登ったコマクサの群落で知られる本白根山はこの奥ですね

白根山湯釜・チャツボミゴケ園地・草津がツアーコースになっている為

大勢の観光客の往来が激しくリズムを乱されますが何とか展望台に辿り着きました


(直径約300m、深さ30m、水温18度C)

白い火口壁に囲まれてエメラルドグリーンの水を湛えるこの火口湖は

世界でも有数な酸性度の高い湖なのだそうです

  

榛名山裏側                               笠ヶ岳


周りに目を向けますと意外や立派な榛名山が遠望され

荒々しい山肌の向こうには奥志賀の山々が見えています(本来ならば北アルプスも)

三角山は横手山 山頂に美味しいパン屋さんが在る事で有名ですね

ロープウエイが通じておりますので、ちょっとお買いもの気分で行ける山ですが

私達は、そんな事は致しません、下から足で登りあげましたよ




さすが陽が傾くと空気が冷たくなってきました

白根山と周辺の山は車の中から撮影しましたので少々ぶれてしまいましたがご容赦を

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本日、出会った花たち等


ヤマハハコ


リンドウ (至る所に咲いておりました)


シラタマノキ


クロマメノキの紅葉


これは何タテハ?

(1)(2)(3)と長くなってしまいましたが

最後までお付き合い有難うございました、感謝しております


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(2)秋景・芳ヶ平

2017年10月07日 | 登山
続き




紅葉の感じからして草紅葉は期待しておりませんでしたが

案の定、湿原入口に僅かに見られただけで後は黄土色の原が広がるばかりの

芳ヶ平湿原です










2ヶ月前に来た時に山道の整備が始まるところでしたので木材を運ぶヘリコプターが

頻繁に行き来しておりました

時刻は11時50分、そうした中での食事は勿論、先日戴いたばかりの栗で「栗おこわ」

勿論、good 

作業も昼時となり静寂に満ちた地味な湿原は一面にワタスゲが咲いていた風景とは

異なり周辺の山々がバカに際立っていました

時間はたっぷりあります

焦る事は有りません






キラキラ光る水面

草や低木を投影する光景は時間を忘れさせます






歩いたのはつい先日の事なので景色は同じでも季節が違えば別の世界です

何度も足を止めベンチが有れば腰を下ろし・・・

見渡してもトレッカーの姿はもう何処にも見えません




ゆっくりしたからこそ目に留める事が出来た造形も




さて、そろそろ腰を上げる事に致しましょうか

ここから危険地帯までは緩い登りが暫く続きます


版画の様な雲を眺め


ちょっと色っぽい雲を眺め


株立ちするナナカマドを目の前にしてシートを敷きコーヒータイムと致しました

続く



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草津白根口より芳ヶ平

2017年10月04日 | 登山
9月29日

今回は前回とは逆コースになる白根口より芳ヶ平を目指します








駐停車禁止地点を過ぎますと前方にいよいよ白根独特の紅葉

笹の緑とナナカマドの赤の競演が始まりました

しかし何時もでしたら「ウワーッ」と声を張り上げる場所なのに・・・

今年はあの感動が今一出て来ないのです

こんな年だって有るわさ、私の運が悪かっただけ 










レストハウス前の小さな池を右に見て緩く下ると少しずつナナカマドの紅葉が

目立つ様になりましたが、どうしたのでしょうか

あのルビーの様な赤い実がどの木にも付いてない!

今年の夏の気象は樹勢にかなりの影響を与えてしまった様です

だが待てよ!樹勢が衰えると子孫を残そうと木々は実を付けるはず

と、いう事は・・・なんだろう??






何て気持ちの良い道でしょう

渋峠からの登山道に比べると嘘の様に緩やかで歩きやすい道です

「ぽっかり浮かんだ~白い雲~♪」 何処からかそんな歌が聞こえて来そうな・・・




双耳峰の燧ヶ岳が見えます、左の大きな山体は至仏山でしょうか

おや?後方でエンジン音 ここは車も通るんだ 

「すいませ~~ん」助手席の人が駆けて来ました

「勢いを付けないと車が止まってしまうので申し訳ないのですが除けてて頂けますかね」

これから芳ヶ平まで行くのだそうです

   





ここは立ち入り禁止区域

今から30年ほど前、学校行事での登山中、高崎の高校生が硫化水素ガスを吸い込んで

3名が死亡するという痛ましい事故が起きた場所です

今は警報装置が設置されておりますが

立ち込める硫黄臭は、あまり気持ちの良いものでは有りません





(中央に赤い屋根の芳ヶ平ヒュッテ)




危険地帯を通過し緩く下れば芳ヶ平ヒュッテまでは、もう一踏ん張り






着きました、先日、美味しいコーヒーと自家製ケーキを戴いた芳ヶ平ヒュッテです

今日は寄らずに湿原に直行する事に致します

(続く)

これから6日まで出かけますのでコメント欄は閉じさせて頂きました


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(2)日本の滝百選米子大瀑布(ビューポイントへ)

2017年10月02日 | アウトドア
続き


正面の山は奇妙山(この山にも奇妙滝が有りますが現在は入山禁止)




山を下りガラリと景色が変わりました

ノコンギクやキクイモ等が足元を彩る伸びやかな道です




右側はどこかチロルを思わす景色です

ちょっと歳はいってますがハイジが元気よく(Iさん)・・・



   

同時に二つの滝が見渡せるビューポイントに着きました

雨の日には、この溶岩岩壁を幾筋もの滝が落ちるそうで

岩壁には数本の黒い筋が確認できました



上の写真と下の写真は全く同じ場所ですが

上は現在の鉱山、下は25年前に訪れた時に私が写したものです

ここは鉱山跡地です

1743年(江戸時代)に本格的な硫黄の採掘が始められ

昭和初期までの230年間、稼動しておりました

説明版に寄りますと当時1500人もの鉱山関係者が、此処で生活し

診療所や学校、共同浴場、売店、食道、映画館、テニスコート等々まで

有ったという事ですから驚きですね

   

掲示板に貼られていた全盛期の鉱山の様子


此処は校庭跡と言う事ですが学校はどの辺りに建っていたのでしょうかね

生徒たちは二つの滝を目の隅に置き勉学に励んでいた事でしょう

25年前の日記より

所々区画されていたので「売地だったら買いたいね」と話ながら

歩いていると学校跡、医院、テニスコートetc跡地の立札が目に入った

そんなところから此処にはかなりの人数が生活していた事が想像される

中略

雄さんは「何処の大手の会社が開発したのか解らないが何も無い谷間に

木霊する子供達のはしゃぐ声が聞こえて来る様だ」としんみり語っていた

あの頃は山蕗の生い茂る中、所々に家の基礎が残り、それらに何処か感傷めいたものを

感じたものでしたが今は整地され一面の芝生が時代の終わりを告げておりました


ホツツジ

   

キツリフネ & アキノキリンソウ


ガマズミ(?)


鉱山跡地から駐車場までは30分の急下降です

途中で飽きてしまった程でしたので実際には、もう少し掛かったかもしれません

という事で米子瀑布を観るウォーキングは今回も無事に終りました


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