さてさて、日本平動物園と言えば、今やこれっ!!という代表的な施設になりました「猛獣館299」ニクキュー館でございますよ。
ネコ科系の動物と、ホッキョクグマ&アザラシ、他少々という感じでしょうか?
日本平動物園は、日本平の山の中腹にある=坂が多い、高低差がある、という事でして、このニクキュー館もトータルすれば同じ一つの建物内にも関わらず、園内通路の関係も含めて一度に全部回るというよりも一旦外に出て、また再び別の入口からニクキュー館に入る、というちょっと不思議な感じというか、一粒で二度美味しいというのかね~。
普通に(?)入ると、まずはホッキョクグマとアザラシのコーナーです。
アザラシは、まぁ猛獣・・・というジャンルではありませんが、北極圏での生態を再現する=捕食者(ホッキョクグマ)と、被捕食者(アザラシ)という観点から、連続して見るという感じになってます。
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ま、捕食者と被捕食者の関係とは言え、動物園の中ですので当のアザラシたちは全然緊迫感はありませんな~。
アザラシの展示方法は、いわば「旭山方式」(旭山動物園が最初にこれを始めた、多分)と言うのかどうかはわかりませんが、円形の柱の中をアザラシが通るようにしたヤツで。
これ、ほーんとあっという間に普及したねぇ、全国の動物園、水族館に。
私が行った時は、アザラシたちは↑の通り、熟睡お昼寝中で全然泳がない=柱の中を通らない、という状況でしたがね~^_^;
円柱通路って、アシカでもいいような気がするけど、何故か圧倒的にアザラシが多いですねぇ。
個人的には、アシカよりもアザラシの体型の方が、あーいう通路の形に合ってるからかな?という気がしましたな。
で、アザラシのすぐ横にはッキョクグマのロッシーとバニラ、日本平動物園の「顔」とも言える二頭がいます。
もちろん、アザラシとは完全に別の飼育場なんだけど、この水槽とか通路の切り込み方っていうか、「見える」「見せる」部分と「見せない」「見えない」部分との切り方がうまいので、全然別でありながら連続性があって、同じ水槽というか海域っていうか、その中でアザラシとホッキョクグマが同時にいるように見えるんだよね~。
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こちらは、ロシアのレニングラード動物園(余談だが、レニングラードは現在はサンクトペテルブルグです)から1歳の時に静岡にやってきたロッシーです。
もう、来日当初は凶悪に可愛くて、しぞーか人を萌え萌えにさせたもんですよ~。
今は、すっかり大人になりました。
ローリング・ロッシー (日本平動物園のホッキョクグマRocci)
で、水槽の同じ場所をずーっとこうやってでんぐり返りで泳ぎ続けるというか回り続けている・・・
多分これはいわゆる常動運動、限られた空間で飼育されている動物、特に運動量・移動量の多い肉食系動物に起こりがちな、ずーっとひたすら同じところをグルグル歩き回ったりしている、そういう問題行動とされる一つなんだろうなぁ、と思う。
ホッキョクグマは特にこの常動行動が出やすい動物で、いくら広さがあっても自然界には敵わない、エサを探す必要もなく、飢える事もない=ヒマ、っていう事でこういう行動が出るわけです。
私が今まで、日本の動物園で見たホッキョクグマの中で、こういった常動行動が見られなかった(もちろん、その時たまたま、の可能性はあるな)のは、唯一、旭山動物園のみでした。
かなり広い飼育面積のある横浜ズーラシアでも常動行動をしてました。
旭山は、この現在の日本平動物園の飼育場よりも面積的にそれほど差がある、っていうわけでもないように見えたんだけど、では何故常動行動がないか?って推測してみると、多分2頭同じ場所で飼育していたからかな?と、思うんだな~。
ホッキョクグマは基本単独行動で、オスメスも別行動、出産育児はメスのみで行うので、通常は動物園でも1頭づつが多いんホッキョクグマだけど、旭山のはとても相性がいいので2頭でいっしょにいる、っていうところが常動行動が出にくかった一因だと思ったんだな~。
で、日本平の場合は、2頭いるんだけど、常時同居はやはり出来なくて時期を見て、様子を伺いながら、という感じでなかなかいっしょにはいられないわけだ。
別に、人間的な感情「ぼっちで寂しい」とかっていうのを当てはめるわけではないけどね~。
でも、まだ若いペアなので、繁殖には期待が高まっております。
ホッキョクグマの種としての面からもね。
で、まぁそういった常動行動が出てしまってはいるんだけど、そこは転んでもタダでは起きない(爆)的に、その常動行動もあの巨体で迫力のある動きが目の前で、身近で見られる、まさにその場でやってくれているところが、日本平の勝利!(?)っていうか、利点だったなぁ~と思いました。
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こちらは、タイからやってきたメスのバニラちゃん。
かなりの美形な女の子ですぞぉ~。
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北極圏仲間(?)として、シロフクロウもいます。
が、足元にご飯が放置されていまして・・・^_^;
要するに、マウスの死体がゴロゴロです・・・^_^;
はよ、食べてくれ~っ!!!
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こちらは、アムールトラ。
水辺が多い飼育環境でございまして、多分夏になれば池に入って水中でのトラの様子も見られるのかな?と、思うが時期的にはまだ早かったねぇ。
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こうやって見てるだけならネコなんですがね~
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上から、見下ろす感じで見ることも出来ます。
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おなかがモフモフですな。
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こ、これは香箱座りっ!?片手だけだから、違うか~。
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トラ、とくればお次はライオンですな。
以前の飼育場の時も、特にオスライオンはこういう感じでいつでも寝てました(苦笑)
ただ、同じ寝ているにしても、この肉球館ではより近くで、また角度を変えてあちこちから見ることができるので、「いつも寝てるだけ~、つまんなーいっ!!」という思いは半減されるのではないか?と。
そーいや、私は「プライド」という言葉を、まず最初にライオンの群れという意味で知りました。小学生の時に「野生のエルザ」を読んでね。
普通に「プライドが高い」とかのプライドよりも先にね~。
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他の大型ネコ科どうぶつは、ピューマとジャガーがいます。
ジャガーは黒タイプですよ~。
高い場所を好むジャガーの生態を活かし、真下から見る事もできます。
ピューマは岩場を多くして、立体的な動作が見られるらしいが、私が見た時な寝てたか、壁沿いをずーっと歩きまわるのみ、でした。
で、ネコ科系動物の場合はガラスを介してと金網を介して見る事が出来ます。
以前の、というか今でも普通は金網かオリを介して見る、という飼育法が多いと思いますが、日本平はガラス越しで見られるところが多い。
で、場所的にも日差しがよく入るので明るく、開放感もあり、とても見やすい感じ。
ガラスの場所では、間近でじっくり見て、そして金網とかオリ部分では猛獣独特の、臭い、これがよく味(?)わえる。
水族館に比べて動物園は、普通の大人にはイマイチ人気が劣るという理由の一つに、
「動物園って臭いじゃん」という意見があります(あ、「じゃん」は方言かっ!!)
まあ、確かにそうですが、あの臭いがやはり「生きている生身の動物」であるっていう感じがして、私は好きなんですよね。
ガラス越しに見ると、綺麗で間近で迫力ある姿を見られるのに対して、オリ越しではどうしてもオリが邪魔だし、写真も撮りにくい、っていうのもあるけど、オリだからこそ「臭い」が堪能できる、っていうのもあったりしますね~。
という感じで、「目玉」にふさわしく特色の多い猛獣館でございます。
まぁ、個人的希望としては、今後もしスペースが許せば、まだ昔ながらの飼育場で飼育されているブチハイエナも、猛獣館にいっしょに迎えて展示して欲しいなぁ~と思ったりして。
以前は日本平動物園って、ウンピョウとかユキヒョウとかの他ではあまり見かけないマニアック(?)中型猫系も飼育してたんだけど、また入らないかなぁ~?
どちらもかなり入手は難しいんだろうなぁ、今となっては。
今回、いつもに増して、妙に理屈っぽいですが(笑)実は、私は昔、某TVチャンピ●ンの「動物園王決定戦!」に出演オファーされた事あるんだよ!(爆)
まぁ、予選受けませんか?っていう事だったんだけどね。
でもまぁ、あの番組、第三者として見ている分には面白いけど、実際に当事者となった場合は私が好き!って思う、興味がある方向と、TV番組として面白い、絵になる、っていうのとはかなり差があると思ったので、お断りしましたがね~。
「そんなのが実際的に、どう意味がある?何の意味があるの?」って思うような質問とか、競争とかが多いので。
いや、別に第三者的にそれまで自分が知らなかった世界に触れるという観点では面白い番組だと思うけどさ。
おまけで、ニクキュー館なので、肉球特集!!
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ホッキョクグマ
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アムールトラ
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ライオン
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ピューマ
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ジャガー