新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

ヘリコプター

2016-04-18 16:39:43 | コラム
ヘリコプターに乗って東京の夜景を観賞してみたい:

私は何事にも合理性を追求するアメリカの会社勤務中に、主としてワシントン州で社用のヘリコプターで何度も移動したことがあった。特に我が社はシアトル空港内に自社の格納庫後があって、そこからシアトルに到着されるお客様を200 km離れた工場にご案内するのに重宝に使っていた。尤も、その際には社用であっても時間当たり何百ドルかの使用料は徴収されるが。

一度、ワシントン州南部の工場の来られた団体のお客様を夕食会で野外のバーベキューと寿司の屋台でご接待申し上げた際に悪酔いされた方をヘリコプターでホテルまで送って差し上げたことがあった。その時にLongviewと言う小さな街の住宅街の上を飛んだ時に上から見る夜景の美しさにお客様までが息をのんで感心したものだった。あの街でもあれほど綺麗なものならば我が東京を夜に空から見ればどれほど感動的だろうと思ったのが忘れられないのだ。妙な表現で換言すれば社用で飛べて他のは有り難いことだったと今更ながら痛感している。

4月18日 その2 終の棲家の選択

2016-04-18 16:37:21 | コラム
終の棲家の選択に見る人生の運不運:

この度の熊本大地震の何と形容して良いか解らない厳しさを見るにつけ、自ら選んだことではありながら、運命のというものの難しさを感じさせてくれることがある。それは私の親戚と知人がそれぞれ一人、熊本県を終の棲家と決める選択をしていたという事実なのだ。

一人は10数歳年下の従兄弟で某大企業の役員と系列会社の社長業を終えて、環境の良さとその地区の人情の優しさに触れて南阿蘇村を引退後の安住の地に選んだと数年前に知らせてきただった。一度来てみて下さいと挨拶状にあった。良い場所を見つけたものだと感心していた。今どうしているか知る術もないが、彼乃至はその子供たちの心中を思う時に、消息を尋ねてみる気にはなれないのだ。

もう一人は昭和30年(1955年)に新卒で採用して頂いた日本の会社(おかしな表現かも知れないが、私は17年目にアメリカの会社に転身したので)に同期で入社した人。昨年だったか、年賀状の住所が芦屋市から熊本市に変わっていて転居されたと知ったのだが、そういう事情に詳しい往年の取引先の方から、一度大災害に遭った芦屋の家を処分されてお嬢さんの嫁ぎ先に移転されたと教えられた。

この二人は何という運命の苛酷さに出会われたのだろうかと思うと、世の中というものは本当に先が読み切れないものだと、この年齢になってあらためて思い知らされている。この二人が無事でおられると祈っているだけだ。

2015年度の訪日外国人の消費額

2016-04-18 07:35:07 | コラム
訪日外国人の消費額は3兆7,441億円に達した:

日本政府観光局(JNTO)の集計によれば、15年度の訪日外国人の旅行消費額対前年比71.5%と大幅に増加して3兆7,441億円に達したとある。既に採り上げたように、来日した旅行者の数も対前年47.1%増の1,974万人であり、1人当たりの支出も17万6,167円と対前年比16.7%の伸びを見せていた。この3兆円超の支出は3.11の11年度の8,135億円と比較すれば、約4倍以上も増えたことを示している。

この支出額の中で私が最も興味があったのが、かの爆買いの中国人等の国別の個人支出額だった。第1位は矢張り中国人で対前年比+22.5%の283,842円、2位はオーストラリアで231,349円、3位がスペインで227,288円、4位がUKで210,681円、5位がフランスで209,333円、6位がイタリアで202,077円、7位がベトナムで194,840円、8位がシンガポールで187,383円、9位がロシアで182,484円、10位に漸くアメリカが登場して175,554円($1=¥110では$1,596にしかならない)となっていた。因みに、これらの上位10ヶ国中で対前年比でマイナスだったのは18.0%のベトナムと9.5%のロシアだけだった。

11位以下は香港、ドイツ、カナダ、タイ、マレーシア、インド、インドネシア、台湾、フィリピン、韓国が20位で76,169円となっていた。平均は既に採り上げたように178,179円であるから、10位のアメリカ以下が平均を下回っていたことになる。なお、アメリカは来日者数が対前年比+15.9%の103百万人で第5位だった。

さらにこの支出額を費目別に見れば宿泊費が最大で8,975億円だが、此処でも中国が第1位の2,503億円と500万人近くも来日した威力を見せていた。第2位は台湾で、以下韓国、アメリカ、香港、オーストラリアの順となっていた。買い物代では矢張り中国が最大の8,088億円、第2位が台湾の2,188億円、3位が香港の1,100億円、4位が韓国の888億円、5位がタイの428億円、以下アメリカ、マレーシア、ベトナム、フィリピン、インドネシアの順だった。

参考資料:紙業タイムス社刊 “FUTURE” 16年4月25日号